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【今回の受講者は1名ですが、この方の4枚の作品に対して講座が開講されます。】
▼それでは1枚目についての講座開講
さて皆さまこんばんは。それでは公開イラスト講座の第5回をはじめます。現在、3名の受講生が待機しておりますが、今回はその中の1名いちこさん(@icks0x0)の作品をご紹介しようと思います。
2014-03-24 21:04:07と言ってもいちこさん、何と同時に4枚も作品を用意して下さったので、今回も長丁場になりそうです。それではスタート。
2014-03-24 21:06:17【@icks0x0作品寸評①】高校2年生のいちこさん。今年の学校のポスター展に頑張って4枚も応募するも(テーマは別々)、1枚も賞には入らず、とても悔しい想いをしたそうです。「中学の時はたくさん賞を獲れてたのになんで??」 http://t.co/4n8WOOvr97
2014-03-24 21:12:37【@icks0x0作品寸評②】キャラクターも色の塗り方も上手なのになぜでしょう。それは年齢ごとの評価基準に原因があると考えられます。小学校は【がんばった子】、中学校は【絵の上手い子】、高校は【構成力、説得力】という風に、審査員(先生)の見る目は段々と高度になってゆくのです。
2014-03-24 21:18:48【@icks0x0作品寸評③】4枚も出した=がんばった子。キャラや塗りも上手=絵の上手い子。見事に当てはまっています。そう考えると、中学校までは評価が良かったという事は納得出来ますね。だったら高校で試される"構成力"と"説得力"に何かヒミツがあるのでは!?
2014-03-24 21:24:43【@icks0x0作品寸評④】しかもいちこさんは高校ではデザイン科だそうです。なるほど、合点がいきました。先程言った"構成力"、"説得力"はデザインの基礎。特にポスターにおいては、よりいっそう重要視される部分です。それでは1枚、1枚、紐解いてゆきましょう。
2014-03-24 21:28:56【@icks0x0作品寸評⑤】まずは1枚目。これは"赤十字"をテーマに描かれたポスター。ナースと隊員の制服が、きちんと調べた上で非常によく描けていると思います。また構図を斜めに取る事により、平坦(単純)にならず画面に躍動感も。 http://t.co/izZC6WC0WJ
2014-03-24 21:35:22【@icks0x0作品寸評⑥】ここでストップ。この男性を見ると、なんだか不安げな、とまでは行きませんが、アンニュイな表情に見えます。これでは「愛を届けたい!」ではなく「オレなんかに…愛を届けられる…だろうか…?」と言い出しそうです。 http://t.co/tQWPwDR33j
2014-03-24 21:41:46【@icks0x0作品寸評⑦】彼に自信を持ってもらう為には、"表情をにこやかに、眉をきりりとさせる"というキャラクター造形的な方法もあるのですが、この講座ではなるべく、元作品の絵をそのまま活かしたいので、別の方法を取ろうと思います。 http://t.co/YCPDlbW5dN
2014-03-24 21:52:49【@icks0x0作品寸評⑧】ここで質問。皆さまパッと見の第一印象だけでお答え下さい。「ここにAさん(左)とBさん(右)がいます。どちらがより気分が落ち込んでいるように見えますか?」理由は明記せず、"A"と"B"だけでお答え下さい。 http://t.co/SvH1liFi9E
2014-03-24 22:01:08【@icks0x0作品寸評⑨】はい、そこまで~。圧倒的にAが多数ですね。そうです。答えはAです。ですがBと答えた人もお気になさらず。印象はそれぞれ。デザインとは商業なので、多数決の多い方を優先するのです。「視聴率が取れるから番組に芸人Aを使う。俺は嫌いだけどな!」みたいな(笑)
2014-03-24 22:08:36【@icks0x0作品寸評⑩】ではなぜAとBでは同じシルエット、白黒の割合も大体同じはずなのに、そのような印象の差が生まれてしまったのか。不思議ですよね。それは私たちの目の動きに原因があります。通常ヒトは暗いところから明るいところに視点が誘導されます。街頭に集まる虫のように。
2014-03-24 22:12:45【@icks0x0作品寸評⑪】だからこのように、Aの方向性は↓、Bは↑となります。 http://t.co/inBJex8Sjk
2014-03-24 22:16:32【@icks0x0作品寸評⑫】だからAと答えた皆さまは、何もない○の中に、このような顔の向きを想像して、「あぁ、Aさんの方が落ち込んでいる」と思った訳です。(※表情はほぼ同じ) http://t.co/sYhdaTF6s6
2014-03-24 22:20:04【@icks0x0作品寸評⑬】皆さまがもっと馴染のあるマンガの表現に直すとこんな感じ(笑) 何があったか知りませんが、まる子、相当落ち込んでますよね。背景と顔の縦線、↓向きなのがわかるでしょうか。 http://t.co/5e5rHmx3iQ
2014-03-24 22:23:57【@icks0x0作品寸評⑭】ではこの手法を逆手に取って、いちこさんの作品に応用してみると、こんな感じ(右)です。グラデーションの濃淡の向きを↓から↑に変えただけで、男性の表情が少し晴れやかに見えるのだから不思議ですよね。 http://t.co/rgIZk3F26D
2014-03-24 22:32:05【@icks0x0作品寸評⑮】無事、彼が自信を取り戻してくれたところで、さて次は構図のおはなしです。その為にこの作品の重要な要素だけを抜き出して見てみましょう。画面全体の中で、右上に集中していることがわかるでしょうか。 http://t.co/J0G24AEKXQ
2014-03-24 22:41:56【@icks0x0作品寸評⑯】シーソーに例えるとこんな感じ。傾くのは良いとして、左にも誰か一緒に遊んでほしいですよね。そこで、せっかく文字(「愛を~」)があるのに、何だか狭そうにしているので、ちょっと大きくしてやります。 http://t.co/MQVvPXw797
2014-03-24 22:48:00【@icks0x0作品寸評⑰】これでどうでしょう(右)。読みやすくするよう文字に黒枠をつけ、一番重要な"愛"はピンクでより目立たせることにより、元の左画像に比べ、画面全体のバランスが取れ、キャッチフレーズにもインパクトが出ました。 http://t.co/MGW9tnvEPO
2014-03-24 22:59:52【@icks0x0作品寸評⑱】描く人にとっては【絵⇔目】は至近距離ですが、【街角のポスター⇔⇔⇔(1m以上)⇔⇔⇔ポスターを見る通りすがり人】はこのようにかなりの距離感があるので、文字の見やすさはとても重要な要素です。
2014-03-24 23:07:38