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「何だか分からない」「とにかく怖い」と、 結婚や就職などで差別し、"ケガレ"を見えない場所に強制隔離した。その病気に隔離が不要と医学的に証明された後も、海外の事例も無視して数十年間患者の人生を奪い続けた。放射能デマを撒き散らすメディアは過去のハンセン病差別から何も学ばない…。
2014-05-03 19:30:30↓…という話は大筋の一般論として尤もなのですが、むしろ一部のハンセン病反差別運動家の皆さんは、国の施設である国立ハンセン病療養所に福島の子どもたちを滞在させる「保養」運動をしてみたり、放射性物質の危険性に重点をおいた反原発運動で無神経な振る舞いをしてたりするのが現状だったりする。
2014-05-03 20:09:27過去の出来事を正確に理解し、そこから何かを「学ぶ」ことは、とても難しいし、またそこで「学んだ」ことを現実の社会問題の理解を深める一助とすることは、さらに難しい。あることと「学ぶ」ことの意義を、安易に「現在進行形の問題に生かす」ことに求めることは危うい。
2014-05-03 20:12:24一度、ハンセン病療養所で熱心に子どもたちの「保養」運動をやっている人に「あなたは自分が何をしているのか理解したうえでやっているのか」と聞いたことがあるけど、「自分たちは専門家ではないので科学的なことはわからない。わからないけれど素人なりにできることをやるのだ」といわれた。
2014-05-03 20:15:44つまり、かれらはへたをすると、「専門的なことはよくわからないが、気の毒な患者さんを安心して暮らせる療養所に送ってあげるなくては」というかつての「善意の社会運動家」とそっくり裏返しのことをしているようにわたしには思えた。「学んだこと」を適切に現実の生活に「生かせる」人ばかりでない。
2014-05-03 20:19:16そういえばどうして「保養」なんだろう?レクリエーションでいいんじゃないのか。「保養」っていうのは「あなたたちは病人だ」って言ってることになりそうな。
2014-05-04 12:16:48(↑このツイートに触発されて作ったこちらのまとめもお暇な時にご覧いただければ幸いです↓)
@Ryoko_is しかもその「外で遊べない」かわいそうな子どもたちを、子どもが気晴らしに楽しく遊べる場所ではなく、「わざわざ」ハンセン病療養所につれてきて入所者と「ふれあわせる」とか「差別の歴史を学ばせる」ことに特別な意味づけがないかというと、そんなはずはない、と思うわけです
2014-05-04 12:21:34こういうことって水俣支援の人でも感じることがある(同じことをしてるという意味じゃなく発想の類似)。 https://t.co/hiQUrZQ9yr https://t.co/MH23Ocyo5v
2014-05-04 12:41:13原発事故を水俣病とのアナロジーで理解したり語ること、については当初からとてもひっかかるものがあって。いや最初は私もそういう発想あったんだけど、「あんまり結びつけるのもどんなものか」的な疑問を水俣在住の人が言っていたのでちょっとブレーキがかかり、その後ますます疑問が大きくなり。
2014-05-04 12:44:06↓この流れでちょっと連投。原発事故と水俣病を結びつけて語ることについて(1)無論両者の共通点もある。大きな環境汚染問題であること、原因企業がその時代の国の基幹専業の重要な一角であること。チッソ水俣工場について言われる「社員・工員の階層構造」と原発の多重下請け構造もそうかも。
2014-05-04 12:50:23基幹専業→基幹産業
(2)一方、水俣ではまず原因不明の健康被害があった。文字通りわけもわからないうちに人がバタバタ倒れて死んでいったのだ。何が原因で、どういうメカニズムで病気が起きるのか、誰もわからなかった。当初は伝染病が疑われたくらいだ。原発事故ではどこから何が排出されたかは概ねわかっている。
2014-05-04 12:53:20(3)水俣病問題がまず水俣「病」問題として始まったのに対し、原発事故は、まず環境の放射能汚染、その地域経済への影響、避難を強いられた人々の生活への影響の問題としてある。「震災関連死」の多さが示すように、避難や地域社会経済の混乱による、健康を含む生活全般への被害はすでに甚大だ。
2014-05-04 13:01:01(4)実はこれは水俣でも言えること。「病」の問題として始まった水俣病問題が、実はただ健康影響の問題にとどまらず、差別の構造、地域社会の亀裂、生活文化の破壊、等々の社会的文化的問題としての広がりを持つこと、それが数十年にわたる運動や研究の経験が教えていることではなかったか。
2014-05-04 13:02:14(5)なのに何故、水俣病支援をいう人の中にも、原発事故問題を放射線による健康影響からしか語ろうとしない人が少なくないのだろう。無論水俣病においては、明らかな健康被害があってもそれを行政やチッソ(原因企業)に認めさせることに多大な労力を要してきた歴史がある、という背景はあるのだが。
2014-05-04 13:07:22(6)水俣病の歴史では、チッソの情報隠蔽もあった(そもそも工場内の実験で自社の排水が猫に水俣病を引き起こすことを知っていた)。拡大を防ぐ方策をとらない行政の不作為もあり、有機水銀説を結論した食品衛生調査会食中毒部会を厚生省が突然解散させるという、政治介入とし言うしかない事態も。
2014-05-04 13:12:59(7)その直後に化学工業会の肝いりで田宮猛雄(当時の日本医学会会長・東大名誉教授)ひきいる委員会がアミン説を提唱して有機水銀説を撹乱するということもあった。水俣病がチッソ水俣工場の排水を原因とする公害病であると公式に認められたのは1968年、すでに問題の工程が廃棄された後だった。
2014-05-04 13:16:26(8)そういうことがあるから、「同じようなことが起きるのではないか」という警戒感があるのはわかる。だからといって、公開されている情報が多々あるのに(ただししばしばアクセスしにくく不親切)、それを吟味せずに闇雲に「警戒」だけをいうのはちょっと違わないか。それが被災者の役に立つのか。
2014-05-04 13:20:15(9)放射線の健康影響がなければ東電や国の責任を問えない、ということは断じてない。一方、最初期に水俣と原発事故の共通項として突出したのは被害者(被災者)への「差別」だった。水俣支援の中でも差別の問題は重要なこととして語られてきたはず。そのことをいま一度思い起こしたい。(了)
2014-05-04 13:26:32(2014年5月18日2件追加しました)
勘違いしてる人がいるのかもしれないけど、水俣病の原因を解明した熊大の研究班は医学研究者だよ。様々な重金属について、文献検討と実験を繰り返し、最終的にハンター/ラッセル論文にたどりついて有機水銀に至ったんで、門外漢が頭のなかで理屈こね回して有機水銀説出してきたわけじゃない。
2014-05-18 09:26:08ただし水俣病の原因究明に関しては「実はチッソは水俣病発見後早い時期に自分のところの排水が原因だとわかっていながら隠してた」というのがあって、チッソが情報隠さず協力してたら研究班はそんな苦労しなくてすんだし被害もおそらくもっと抑えられた。そこが最も批判されてる点。
2014-05-18 09:29:59