エアミス研同人誌『非実在探偵小説研究会7号』感想まとめ
「獅子の檻」は必死に何かの作業に取り組む「僕」のありさまを描く。事態が進むにつれて、次第に状況が見えてくるのが興味深い。ただ、作中で何が起こっているのかの把握はむずかしめで、労作ながら細かな作業を文章だけで表現することの大変さがよくわかる作品だった。
2014-05-19 03:24:07お次はショート・ショート。「名探偵薬」は軽妙なやり取りの中に、いろんな「毒」が形を変えてひそむ一品。「ランプの精よ」はもはや寓話という名のナイフ。背中から一刺しにされるも不意打ちではなく、実は気づく機会はいくらでもあったと手遅れになってから理解させられる。
2014-05-19 03:25:17「探偵連続発狂事件」は、推理小説につきものな疑問から出発して思わぬところへ連れていかれた印象。この展開、読み終わってからの某作家兼批評家氏の安否が気にかかる。
2014-05-19 03:25:34「ミステリ通になるための短編小説一〇〇」は大いに参考になる充実した作品紹介。挙がった中で読んだことのある作品はおそらくわずかに十。行き帰りの電車で読みやすいからと短編を読んでいるつもりでいたがまだまだのようで、見つけたら積極的に手を出していきたい。
2014-05-19 03:25:52あと、最後のミニコラムで「閉ざされた雪の中」が紹介されているのがよかった。あの作品、および同作者による「ある夏の日、山荘にて……」は、インターネット広しといえどもがちがちの本格推理をフリーのアドベンチャーゲームで実現している数少ない作品であると思う。
2014-05-19 03:26:12「涅槃城殺人事件」読了。 完結編ということで、シリーズファンとしては感慨深い。今までのシリーズを踏まえた上で、ホラーから堅実なミステリへ反転するのはお見事。ラストは涙ちょちょぎれ。シリーズ四部作の執筆者の皆様、お疲れ様でした。 #Airmys7号
2014-05-19 23:52:37麻里邑圭人「眼球と雪だるま」読了。 事件の真相もさることながら、とあるネタには全く気づけなかったのでびっくらこいた。確かにちょっと違和感はあったのだが...うーむ悔しい。そしてキャラ名がややこしいw #Airmys7号
2014-05-20 11:12:38方功鉄文「獅子の檻」読了。 普通なら探偵によって語られるのみである"トリックを作るための犯人の苦労"を描いた一作。同人誌ならではのマニアックな試みが面白かった。一読ではイメージが湧きづらいのでもう一度読む。 #Airmys7号
2014-05-20 12:36:21斎藤肇「作家になって、その先に」読了。 新本格勃興機の話などを絡めた自伝的エッセイ。しかし裏話だけではなく、読み物としてとても面白い。やはり経験者が語ると迫ってくるものがある。作家志望、ミステリファン以外の人にも読んで欲しい一編。 #Airmys7号
2014-05-20 13:59:42松井和翠「ミステリ通になるための短編小説100」読了。 11作品しか読んでないからセレクトのセンスがどうこう言えるほどにも分からない...。これから探して読んで行く所存。 #Airmys7号
2014-05-20 14:04:58田中大牙「名探偵薬」読了。 星新一にミステリパロディをぶち込んだような奇妙な味わい。一発サプライズというのではないものの、細かいアイデアが散りばめられていて楽しかった。 #Airmys7号
2014-05-20 14:13:00佐倉丸春「ランプの精よ」読了。 凄い!ランプの精という特殊設定をこう使ってくるとは恐れ入った。今までのエアミス同人誌の中でも屈指の傑作かと。......げげげげげ。 #Airmys7号
2014-05-20 14:25:33麻里邑圭人「探偵連続発狂事件」読了。 ミステリをパロったコメディ作品。そもそも事件自体が笑える上に原因も笑えるわオチもそうくるかと笑えて、一言で言えば、くそわろた。 #Airmys7号
2014-05-20 14:31:55タイペイさんによるエアミス7号の感想。涅槃城を楽しんで頂けたようでほっとすると共に、「ランプの精よ」のまるしゅんさんが完全に○チガイ扱いで笑ったwww blog.taipeimonochrome.com/archives/2335
2014-09-15 16:15:40