東方R-18翻訳SS「霊夢と魔理沙ラブホに泊まる(仮)」
- yuri_no_meikyu
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「それなんだが、ホテルでこんなものを手に入れてきた」 そう言って魔理沙はバッグからパンフレットを取り出した。 「これはこの街の名所リストだ。こいつをしらみつぶしに当たるといいと思うんだぜ。手がかりを探すにはもってこいだぜ」 285
2014-06-05 20:05:07霊夢がパンフレットを見る。 「カップルのための京都オススメ案内?」 霊夢は照れ笑いを顔に浮かべ、目を輝かせた。 「なるほど…私たちだってもう立派なカップルなんだもんね」 魔理沙はククッと笑った。 「まあな」 286
2014-06-05 20:10:51そう言うと、魔理沙はパンフレットに書かれた様々な観光名所を指さした。 「まず最初はこの遊園地を徹底的に調査だ。次にここのケーキショップだ。イートインのケーキバイキングで一時間食べ放題なんだぜ」 「ホントに?」と霊夢も興味津々。 287
2014-06-05 20:24:52「そして霊夢も知らないだろうが」と魔理沙が続ける。 「この公園の池の真ん中にある小島に、私たちが探してる奴が身を潜めているに違いないのぜ。これは私たちとしては、ペダル式のボートを漕いで調べに行かなきゃならないよな?」 「スワンボート?」と呟く霊夢。 「たぶん」 288
2014-06-05 20:29:55霊夢はテーブル越しに手を魔理沙の手に重ねた。 「魔理沙ったら、天才ね」 霊夢は言った。 289
2014-06-05 20:31:28池の水面は昼下がりの陽光に照り輝いていた。霊夢は遠くを進んでいるスワンボートを眺めていた。まるで金色の海に浮かんでいるかのようだった。 「おい、お前もペダル漕げよな」 魔理沙は自分たちが乗ったスワンボートを進めようと必死で奮戦していた。 「ごめん」と霊夢。 290
2014-06-05 20:56:41再びペダルに足をかけた霊夢だったが、その目は池をずっと見つめていた。何もかもが今の霊夢には美しく、新鮮で、夢の中のように赤く染まっていた。そして霊夢は魔理沙を見やった。赤く染まった魔理沙の顔、額に浮かんだ汗、はあはあと漏れる息、全てがリアルだった。 291
2014-06-05 21:04:00霊夢が魔理沙の手に手を重ねた。魔理沙はペダルを漕ぐ足を止めて、ニッコリ笑いながら霊夢を見つめた。 「霊夢」と魔理沙。 「魔理沙」と霊夢が微笑みを返す。 その時魔理沙が霊夢の奥の方の何かに目を留めたとたん、その顔に驚きの表情が浮かんだ。 292
2014-06-05 21:08:08「どうかした?」と訊いた霊夢の笑顔が訝しげな顔になった。「悪人どもを見つけたぜ、なんて言わないでよね」 魔理沙は首を横に振り、いわくありげな笑みを浮かべた。 「違うよ、見てみなよ」 293
2014-06-05 21:14:26振り返った霊夢が見たのは、遠くないところに浮かんでいる小さなスワンボート。乗っていたのは蓮子とメリーだった。 黒髪の少女はメリーを抱き寄せたまま、力の限りペダルを漕いでいた。メリーはボートから身を乗り出して、近くをプカプカ泳いでいる鴨たちをカメラで撮ろうとしていた。 294
2014-06-05 21:18:43メリーが霊夢と魔理沙に気づいて手を振りだしたので、蓮子は危うくメリーを池に落としそうになったが、なんとかメリーをボートに引き戻すと、一緒になって手を振った。 蓮子とメリーは、ボートが遠ざかるまで手を降り続けた。魔理沙も霊夢に身を寄せて手を振り返した。 295
2014-06-05 21:24:36魔理沙の身体が密着してくるので、霊夢は体がカッと火照ったが、何とか自制して一緒に手を振り返した。 「あの二人、お似合いのカップルよね」 ホッと息をついて、霊夢が言った。 「そうだな」と魔理沙。 「でも、私たちほどじゃないんだぜ」 296
2014-06-05 21:28:45そして魔理沙は顔を向けて霊夢に口づけした。その瞬間の霊夢にとって、水面に浮かぶ全てのスワンボートは黄金の光に溶け去り、世界の何よりも愛する少女の唇の柔らかさと温もり以外は全て消え去っていたのである。 297
2014-06-05 21:34:28京都でアベックボートに乗れるところあるのかなと思ってぐぐったら、左京区にある宝ヶ池公園っぽい。池の中に小島は無さそうだし、スワンボートでも無さそうだが。 takaragaike.net/08.html
2014-06-05 20:35:49さすがに遠すぎるし琵琶湖じゃないよなあ。琵琶湖ならスワンボートが乗れるところあちこちあるみたいだし、沖島があるしな。
2014-06-05 20:39:46