吹替え演出家・岩見純一さん講演「“吹替える”って何を?」実況まとめ

2014年6月22日(日)に英日・日英翻訳国際会議「IJET-25」の一環として行なわれた、『スパイダーマン』シリーズ、『ターミネーター』シリーズ、『スター・ウォーズ/エピソード3/シスの復讐』『カンフーハッスル』『キャプテン・フィリップス』『おさるのジョージ』などの人気作を手がけられた吹替え演出家、岩見純一さんの講演です。 講演の公式情報および岩見さんのプロフィール: “吹替える”って何を? http://ijet.jat.org/ijet-25/program/dubbing 続きを読む
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Garyou Tensei @Garyou_Tensei

#IJET25 日曜日午後2コマ目は… ((fanfare)) 待ってました! 岩見純一さんの「"吹替える"って何を?」 #25_24701

2014-06-22 14:32:37
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

岩見さんは1つ前の石田泰子さんと「戦友」と呼び合う仲。ほぼ同じ頃にキャリアをスタート。スパイダーマンシリーズ、「ターミネーター」3&4。小話:石田さんが面白いのは、高校時代オチ研だったから。 #ishidagems #25_24701

2014-06-22 14:35:21
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

吹替界隈はビッグ2+中小多数、後者の1つでご活躍。 #25_24701

2014-06-22 14:35:54
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

当初は字幕1000枚単位の校正のチェックの仕事に従事する毎日。吹替え版の演出家として、翻訳者間でも鉄板的存在。 #25_24701

2014-06-22 14:36:58
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

吹替え版の演出とは。映画は監督、舞台だと演出、テレビだとディレクター、ちょっとずつ違う。「カタカナになっているのは、本来必要ない仕事」 #iwamigems 「トランスレーターと呼ばれるようになったら、最早先はないのです(ニヤリ」 #iwamigems #25_24701

2014-06-22 14:38:28
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

作品を拝見、伝えなければいけないことを把握、俳優ごとのボイスキャスティング。翻訳者からの申し送りを元に原稿を練り上げ決定稿へ。ここまでがプリプロダクション。そこからがプロダクション。吹替えは声優・エンジニア等が10:00AM全員集合、夜21~22時には終わる。 #25_24701

2014-06-22 14:40:37
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

ドラマで25分クラスなら、10:00~14:00で録り終わる。以後はポストプロダクション。リップシンクの調整。M&E = music & effect((s?))とのミックス。セリフ以外の全音が入ったテープに吹替え音声を載せると日本語版の完成。 #25_24701

2014-06-22 14:42:30
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

司会:吹替え翻訳は脚本作り。吹替え演出家はプリプロ段階で翻訳者と話し合いつつ台本を練り上げていく。作品によってかける時間は変わる。この段階に重きをおきすぎると延々とミーティング。翻訳者の納品物がそのまま通り、そのまま録音されることもないことはない。 #25_24701

2014-06-22 14:44:11
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

今の翻訳の方々が書くものは、台本ではなくなっている。岩見さん視点だと、英文和訳のアウトプットをもらい、それを脚本に仕上げていく。監督と脚本を兼ねて成功したのは、チャールズ・チャップリンだけ、と言われている。吹替えは(不思議なことに)演出がキャスティングをする。 #25_24701

2014-06-22 14:45:51
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

映像は完成していていじれない。いじれるのはセリフだけ。演出が書き換え、いいと思う俳優をしゃべらせる。「そんなもの、誰が観たいと思います?」 #iwamigems #25_24701

2014-06-22 14:46:30
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

台本ではなく英文和訳になっている -> 質が下がっているのはたしかながら、翻訳者が悪いわけではない。誰かが求めているからそうなっている。需要があるから供給。 #25_24701

2014-06-22 14:47:12
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

かつて映画は映画館に行かないと観られないものだった。次にテレビ。次にホームビデオ。そしてDVDが発明される。4つの映像、27の言語が入ってしまう。吹替え音声を聞きながら字幕を観るユーザー。両者の違いに対し制作側がセンシティブに。 #25_24701

2014-06-22 14:48:24
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

英語のまま知りたい視聴者がいると、正確な英文和訳がついていればそのほうがいい、という傾向に。そのような時代、ただし最近は揺り返しもある。 #25_24701

2014-06-22 14:49:19
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

自分のできる範囲では、もうちょっと日本人の感情で理解できるやりとりが生まれたらいいな、と思う。 #25_24701

2014-06-22 14:50:55
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

司会:吹替えは、字幕よりも翻訳者の個性が出やすい? A:まずシナリオありき。どうやったら効果的に伝えられるか。通常は書かれたものを自然に日本語にしていったらそこに何かが見えてくる。しかし誰もが同じようにしゃべっている、という傾向に。 #25_24701

2014-06-22 14:52:30
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

言葉の変化について:映画で使われる言語は conservative。あまり突飛なものは生まれない。後世に残る作品には流行り言葉は使わない傾向。逆にイベントムービーなら、時事語使いまくるとか。 #25_24701

2014-06-22 14:53:55
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

吹替え版には独自の言いまわしがある。それをどうにかしていかないと、ゲームや、タブレットでの映像消費など、競合コンテンツやプラットホームにかなわない。 #25_24701

2014-06-22 14:54:51
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

ボイスキャスティングはIP単位で統一されたりするため、収録期間中以後しばらく、関連の仕事が色々発生するため、東京を離れるなと声優に契約レベルでお願いしたり。 #25_24701

2014-06-22 14:55:59
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

字幕はすべての作業の先頭。吹替えは後でもいい。うーんと後でもいい。吹替え版はマーケティングの世界。試写のためのサンプル版を一度撮る。本番用は同キャストで撮り直したり。 #25_24701

2014-06-22 14:57:25
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

Star Wars 3 は1人ずつスタジオに呼んだ。10日間、延べ80時間。 #25_24701

2014-06-22 14:58:08
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

吹替え演出家の上に監督が。インナーリップシング(発声途中の口の形)へのこだわり。 #25_24701

2014-06-22 14:59:30
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

Lucas Valley、Skywalker Sound内にステージが複数。大きなものから黒澤、キューブリックの名前を冠している。SWも映像資料はしゃべると口のとこだけ見えるタイプ。 #25_24701

2014-06-22 15:00:38
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

会話シーンは1人あたり別トラック、調整室側では録音済みのものも全部聞こえているので、調整していける。1人ずつ録ることでインナーリップシンクも合わせていける。監督の「Super!」の一言が出たり。 #25_24701

2014-06-22 15:02:03
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

日本で収録する際に翻訳者が立ち会えるか、立ち会うべきかは実はルールはない。1日10時間の収録に立ち会ってもらえるのは特別なケースくらい。次の仕事をしているべきとも言える。 #25_24701

2014-06-22 15:02:57
Garyou Tensei @Garyou_Tensei

Q:吹替えを作る時は字幕版は意識する? A:試写時点で既に字幕が入っていることが多い。でも試写段階で字幕が入っていないことは。字幕に合わせるとしたら、制作会社から演出担当が言われることはない。言われるなら翻訳者。 #25_24701

2014-06-22 15:04:26