【アナ雪】アナとチビ九尾エルサ(2-2)【パロ】
- yorozuya753
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「よし、やるわよ!」って気合を入れ直して画面を睨みつけたところで、 「んー?」 という呑気な声と一緒に膝上に重みがぽすんっ。 寝転がったエルサちゃんが、あたしの太腿の上に頭を載せて来ていた。 「……」 あまりにも見事な不意打ちに全然反応が出来なかった情けないあたしは、
2014-11-15 03:40:18膝の上にあるエルサちゃんの横顔を無言で見詰めた。あたしのお腹の方を向いて横になりながら、知恵の輪をひたすら弄ってるエルサちゃん。すっかりこのオモチャに夢中で、エルサからそんな事をしてくるなんて思ってなかったあたしが『メチャクチャ驚いてるナウ!』ってなってるのにも気付いてない。
2014-11-15 03:46:59(いや、さすがにいきなりは反則でしょ) 手を繋ぐ時はあたしから手を差し出すor手を掴むとか、抱っこはあたしからが基本である意味で一方的だったのに。いきなりこれはちょっと、あの。 (グッと来ちゃうじゃない!!) 懐いてくれたのかな!? って単純に嬉し過ぎて、
2014-11-15 03:51:52ついでに真剣な横顔も可愛くて更にグッときちゃってもう報告書って言葉はあたしの中からすっぽ抜けた。 「むずかしい?」 お腹のところで小さく動く指。二匹のネズミはまだくっ付かない。エルサは声も無く小さく頷いて黙々とオモチャを弄り続けていた。 (こういうパズル系、結構好きなのかな?)
2014-11-15 03:57:34珍しいだけなのかもしれない。遊んだことないって言ってたし。今度はまた違ったものをプレゼントしよっかな。でも一緒に遊べることもしたい。 そんな風につらつら考えながらエルサの頭を撫でる。僅かに揺れる恐竜さんの尻尾。なでなでしてると尻尾は揺れて、やめるとぱたりとソファーから垂れる。
2014-11-15 06:34:18また撫でると尻尾は揺れる。なんか面白いわね、これ。 一生懸命知恵の輪を解く作業の邪魔にならないよう程度になでなでしながら、エルサの手許を眺める。「あ、そこはこうした方が」って口を出したくなるのをじっと堪えながら見守る。たどたどしく動くちっちゃな指は、
2014-11-15 06:38:35二匹のネズミの距離を少しずつ少しずつ短くしていた。この調子なら二匹が出逢う時はそう遠くないかもしれない。 ……とかなんとか眺めてたら、時刻は薄暗くなっていて時刻は18時半前。時計を見上げてたあたしが「もうこんな時間!?」と思わず声を上げそうになった。けど、そうならなかったのは、
2014-11-15 06:46:21「ぁ……アナ、できたよ!」 と、嬉しそうに笑って言うエルサちゃんがいたからで。寄り添う二匹のネズミをあたしに見せて来るエルサの笑顔に、顔がデレっと緩む。よくできましたって褒めて頭をくしゃって撫でてあげると、照れたようにはにかんじゃって……あたしの表情筋は呆気なく仕事を放棄した。
2014-11-15 06:49:18「エルサちゃんすごいねー!」 「ふふっ、アナ、くしゅぐったい」 わしゃわしゃと頭とほっぺを撫でまくると身を捩って逃げようとする。「あたしの膝の上から逃げようなんて百年早いわ!」って冗談交じりに言って抱っこ攻撃。キャッキャッ高い声で笑うエルサのほっぺに頬をグリグリと押し付けると、
2014-11-15 07:27:31「やー」って軽く嫌がれた。 「アナは?できた?」 「ん?なにが?」 「ほーこくしょ」 「……あ゛」 うん。うっかりすっかりこってり忘れてたわ。エルサはあたしの反応を見て「できてないの?」と小首を傾げる。純粋な瞳が今は痛い。
2014-11-15 07:36:40あたしは笑って誤魔化して「今日できることは明日やろう!」っていうダメダメ宣言を心の中でした。 (エルサちゃんはこんな大人になっちゃダメよ。めーっだからね?) と、さて。もうそろそろ夕食の時間だからダイニングに行こうかなって思っていたら、コンコンとノックの音。
2014-11-15 07:46:13返事をすると扉が開いて同時に部屋の照明が付いた。入室して来たのはやっぱりゲルダだった。 「アナ様、そろそろ夕食のおじか……」 ゲルダはあたしの姿を認めた瞬間に言葉を唐突に止める。どうしたんだろう?ってエルサを抱っこしながら首を傾げると、真似っこしたようにエルサも首を傾げた。
2014-11-15 07:48:34「アナ様、久方ぶりにご両親とお逢いする大切なディナーだというのに、何故まだそのようなだらしのない格好でいるのですか?」 「え~?正装しなきゃダメ~?」 エルサちゃんの頭に顎を乗せてどこまでも面倒臭そうにするあたし。腕の中でエルサちゃんが「せーそー?」ってゲルダの言葉を反芻してた。
2014-11-15 07:54:28ゲルダは顔を顰めるけれど、エルサを見るとくしゃっと笑った。 (え、なんで?) 優秀なメイド長の意図が分からないまま事態を見守る。ゲルダはエルサに向かって「エルサお嬢様。正装というのは大事な場で着るカッコいい服の事ですよ」って教えてあげてて……って、え、ええ? 「カッコいいふく?」
2014-11-15 07:58:21エルサのキラキラした目がこっちを向く。うわぁっ、なんかすごい眩しいんですけど!? 「アナ、かっこいーふくきるの?」 期待と羨望に満ちた、薄氷色の綺麗な無垢な瞳に晒されて負けない人がいるなら教えて欲しい。ソイツどつきに行くから!
2014-11-15 08:05:32だって、こんなこんなキラキラのおめめに見詰められたら無理でしょ!? 勝てるわけないでしょ!? むしろ勝っちゃダメでしょ!? と、いうわけで、あたし負けます!! 「か、カッコいいって言ってもただのスーツよ? そんな期待されても大したことないわよ?」
2014-11-15 08:07:25そう言ってもエルサちゃんの期待は変わらないみたい。可愛いっていうのは言われたりするけど『カッコいい』はあんまり言われた事ないから、もうなんかそれだけでくすぐったいような照れちゃう気分になる。なのにゲルダは「見たいですよね?」とエルサにダメ押しをするように促して。 「うん!」
2014-11-15 08:11:53ほわほわした笑顔が目の前に広がってあたしは更に負けた。もう完敗惨敗エルサちゃんの笑顔に乾杯だわ(自分で言ってて恥ずかしいからツッコミはなしでお願いします)。 そしてあたしはゲルダに、 「ゲルダ、カッコいいスーツとネクタイ持って来て! 早く!!」 って、亜音速でお願いしてた。 *
2014-11-15 08:15:32【つづき】
アナとチビ九尾エルサ[2-3]
エルコンちゃんが遊んでる知恵の輪ってこんなんがいいなっていう願望( ˇωˇ ) eyeup.co.jp/product/cheese…
2014-11-15 04:04:01