ニンジャスレイヤー二次創作【ラン・コワード・ラン】#7

鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

四人のニンジャはしめやかな風となりアンシン銀行へと向かう！アンシン銀行はドラゴン区から少し離れた場所に位置し、彼らの現在地からはほど遠い。しかしニンジャ脚力をもってすれば数分とかからないのだ！……彼らは通行人に悟られぬまま、ドラゴン区から姿を消した。19 #4215tk

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報告を受けてから三分も経たぬうちに、ディプレッションら警護チームはアンシン銀行屋上に到達！リフレックスは静かに耳をすませた。建物の中から、下品なニンジャスラングや非ニンジャの悲鳴が聞こえて来る。「ここから突入します」ディプレッションがその場に膝をついた。21 #4215tk

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意図を察したベリジェレントがディプレッションの元へ近づく。リフレックスもまた戸惑うイルネスの手を引き、それに続いた。三人が集合したことを確認したディプレッションが、深呼吸をする。そして。「イヤーッ！」目を見開き、カラテ・シャウト！オモミ・ジツ！22 #4215tk

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過剰重圧をかけられた屋上の床に亀裂！間も無く崩壊！四人のニンジャは瓦礫とともに屋内へと突入！「なにィーッ！」「「「アイエエエッ！？」」」「敵襲！敵襲！」強盗ニンジャのものと思しき声と非ニンジャの悲鳴が交錯する中、警護チームは揃って着地！「ドーモ」23 #4215tk

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先手を打ってアイサツを繰り出したのはディプレッション。「はじめまして。ザイバツ・シャドーギルドのディプレッションです」彼女がアイサツを行っている間に、リフレックスはカラテ警戒し、相手ニンジャの観察を始める。視界の中にいるのは確かに三人だ。24 #4215tk

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「な……な」狼狽えているのはカタナを持った錆色装束のニンジャ。「もう増援が来やがったか……！」舌打ちしたのはビッグニンジャだ。その両腕にガトリング砲をひっさげている！「ふん。何人来ようと同じことよ」不敵に言い放つのは、渦巻き模様装束のニンジャ！25 #4215tk

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電算機室の報告通り、三人いる。しかしリフレックスのニンジャ第六感は、後方に無視できぬアトモスフィアを察知！そして彼は小さな風切り音を耳にする！「アブナイ！イヤーッ！」リフレックスは反射的にイルネスの背後へと手を伸ばし、見えぬ何かをキャッチする！26 #4215tk

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「エッ」驚いたようにイルネスが振り向く。リフレックスは見えないそれを指でわずかに捻る。バチバチという音とともに、小さなスリケンが姿を現した！ステルスのかけられたスリケンである！「ドーモ、リフレックスです」彼はスリケンの飛来した方に向けアイサツ！27 #4215tk

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「なんだァ？もう一人隠れてやがったかよ」ベリジェレントが後方を一瞥し、吐き捨てた。そして前で立ち尽くすニンジャたちにアイサツを繰り出す！「ドーモ、ベリジェレントです」「ド……ドーモ。イルネスです」最後に動揺から回復したイルネスが続く。28 #4215tk

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「今のを防ぐか」渦巻き模様ニンジャが驚いたように目を見張る。ディプレッションが不快げに目を細めた。「アイサツせよ、下郎」「チィー……ドーモ、ツイスターです」渦巻き模様ニンジャがアイサツ！「バラージです」ガトリング持ちのビッグニンジャ。29 #4215tk

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「……ブラッディローニンです」カタナを構えた錆色ニンジャが油断なくアイサツ。そしてチーム後方、リフレックスの視線の先で足先から姿を表したのは灰色装束のニンジャだ！「……ドーモ、ノーウェアです。俺のアンブッシュ・ステルス・スリケンを破るとは。やりおる」30 #4215tk

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「イヤーッ！」相手のアイサツ終了からコンマ0.2秒！リフレックスはキャッチしたスリケンをノーウェアに向け投擲！「ヌゥーッ！」ノーウェアはこれを側転回避！スリケンは縛られた銀行サラリマンの顔のすぐ真横に突き刺さる！「アイエエエ！」悲鳴！31 #4215tk

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「イヤーッ！」ノーウェアの装束のステルス機構が作動し、足元から消えるようにステルス開始！「あいつは俺がやる！」「任せます」ディプレッションは振り向かぬままにリフレックスに返答。緩慢な動作で眼前のニンジャ三人にカラテを構える。32 #4215tk

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リフレックスは己のニューロンを研ぎ澄ませる。真横から見えぬ投擲物が飛来する気配。彼は側転し、ベリジェレントをカバーするように移動。飛び来たステルス・スリケンを一つ掴み取り、もう一つを叩き落とす。「イヤーッ！」再びスリケン反撃！「グワーッ！？」33 #4215tk

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投げ返したスリケンが掠ったか、バチバチと音を立ててノーウェアが出現！ステルス機構の誤動作か！「イヤーッ！」この機を逃すべからず！リフレックスはジュー・ジツを構えノーウェアのワン・インチ距離に迫る！「ヌゥーッ！イヤーッ！」「イヤーッ！」カラテ応酬開始！34 #4215tk

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一方、ディプレッションらはツイスターらと睨み合う。互いに好機を見出すための仮初めの小康状態！「こいつらやりおるぞ、ツイスター＝サン」イアイを構えたブラッディローニンが焦れたように言う。「ザイバツの手練れはあの死神を追ってキョートにいないはずでは！？」 35 #4215tk

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「ザイバツを甘く見ましたね」冷酷な声で答えたのはディプレッション。「あなた方のごとき羽虫を潰せるニンジャは、ザイバツにはいくらでもいるのです」「ほざけ、女」冷笑で返したはツイスター。「そのような大言を吐いた連中を俺は先ほど二人殺したぞ」36 #4215tk

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「いかなニンジャであろうと、俺のユガミ・ジツは無敵！貴様らも捻り伏せ、ファック・アンド」「ショウブ！」ツイスターの口上を遮ったはベリジェレント！キリングフィールド・ジツによって生み出された超自然の霧が、彼女とツイスターを瞬く間に覆い隠す！37 #4215tk

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「ツイスター＝サン！？」バラージが霧を見て驚愕！「考えもなく自らのジツを晒すと、あのように足元を掬われます」霧を見ながらディプレッションが無表情に呟いた。「あなたも同じミスを犯さないようにしなさい、イルネス＝サン」「ハ、ハイ！」「ジツの準備を」「ハイ！」38 #4215tk

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「おのれーッ！」バラージが二丁ガトリングを構え発砲開始！BRATATATATA！「イヤーッ！」ディプレッションが両の掌を前にかざす！オモミ・ジツだ！バラージの殺人的弾幕は、ディプレッションらに到達する前に途中の床へと叩きつけられる！「イヤーッ！」39 #4215tk

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ブラッディローニンが垂直跳躍！彼は天井でトライアングル・リープし、必殺のイアイを放たんとしているのだ。ふと、彼はディプレッションの背後に立つイルネスを見やった。イルネスは懐から二つの大型センスを取り出し、マイめいた神秘的モーションを行っている。40 #4215tk

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同じ光景を、リフレックスはノーウェアとのカラテ応酬の合間に垣間見ていた。不意に彼は気づく。イルネスの足元から黒い靄めいたなにかが湧き始めたことに。「イヤーッ！」「イヤーッ！」ノーウェアのステルス・カラテパンチを、リフレックスはノールック回避！41 #4215tk

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「何故だ！？何故俺のステルス・カラテにここまで！」ノーウェアが焦燥し、叫ぶ！彼は攻撃モーションをステルス・ジツにより不可視としている。故にニンジャでもこのカラテを回避することはできぬはず！「イヤーッ！」「イヤーッ！」リフレックスは相手の見えない拳を掴む。42 #4215tk

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「何がステルス・カラテだ、イディオットめ」リフレックスは顔を近づけ、凄む！「ステルスはともかく肝心のカラテがお粗末なんだよ、あんた」然り。リフレックスは既にノーウェアのワザマエを把握していた。そして、彼のネイチュアから打撃パターンを予測しているのだ！43 #4215tk