ニンジャスレイヤー二次創作【ラン・コワード・ラン】#6

(これまでのあらすじ:アデプト昇格とともに異動を知らされたリフレックスとベリジェレント。彼らはランチハンドの部下である女ニンジャ『ディプレッション』とともに、アッパーガイオンの警備チームを組むことになったのだった)
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鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

◇たのしいよ◇ドーモ、シカナです。まだ夜には少し早い気もするがニンジャスレイヤー二次創作【ラン・コワード・ラン】を投下する。なんかドバッとするのを避けたい方は #4215tk をミュート重点。このタグは実況にも使えるハイ・テックなシステムです◇ワオワオー◇ #4215tk

2015-02-02 18:37:09
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「イヤーッ!」「イヤーッ!」アッパーガイオンのとあるレンタル・ドージョーにて、組手を行う者あり。リフレックスとディプレッションである。彼らはワン・インチ距離を保ったままカラテ応酬を続ける。「イヤーッ!」「イヤーッ!」ゴジュッポ・ヒャッポ!1 #4215tk

2015-02-02 18:45:05
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「アー……そこまで!」制止をかけたのは、壁に寄りかかってそれを見ていたベリジェレントだ。彼女の声に従い、二人のニンジャは飛び離れ、同時にオジギをする。「結構なオテマエで」ディプレッションが微笑んだ。「やはりジツ無しでは手こずりますね」2 #4215tk

2015-02-02 18:48:22
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「いや、ディプレッション=サンも流石だ。隙がない」「これでもあなたより長くザイバツにいますから」ディプレッションの言葉に、リフレックスは頭を掻いた。言われれば当然だ。二人の元にベリジェレントが近寄る。「やっぱ時間制限有りで行こうぜ!これじゃ千日手だ」3 #4215tk

2015-02-02 18:53:19
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「一理あります」デプレッションが頷く。ベリジェレントが勢い込んでリフレックスを指差す。「そンで、第三者の目から見てどっちが有利かで勝敗を決めるんだ。じゃねえと、リフが卑怯すぎるぜ」「お……俺のはこういう戦法だ!仕方ないだろ!」リフレックスが抗議!4 #4215tk

2015-02-02 18:58:08
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「まあ、無理にカラテのスタイルを変えるのは好ましくないですが」ベリジェレントがわずかに眉を下げる。「とはいえ、反撃をしないとジリー・プアーに陥るのも事実です。少し攻めの姿勢を持った方がいいかと」「ほら、ディーもこう言ってる!」5 #4215tk

2015-02-02 19:03:13
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

我が意を得たりとばかりに主張するベリジェレントに、リフレックスは苦い顔をする。アッパーガイオンに来てから、はや数週間は経ったか。その時間は反りが合わないように見えた女ニンジャ二人にユウジョウを育ませるには充分すぎた。「チクショウ。わかったよ」6 #4215tk

2015-02-02 19:08:05
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

巡回ミッションが終了した後、レンタル・ドージョーで汗を流すのもすっかり日課となっていた。時折ディプレッションがベリジェレント向けの礼儀作法レッスンを行うこともあった。相当に手厳しくやられたのか、ベリジェレントがこっそりと愚痴をこぼした時もある。7 #4215tk

2015-02-02 19:13:09
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

(((なんであンなややこしいことやんなきゃいけねえんだよ)))その時のベリジェレントは、珍しく疲労困憊していた覚えがある。(((アイツ、絶対レズのサディストだぜ)))いつ思い出しても笑えてくる。彼女は背後のディプレッションに気づかずそう言ったのだから。8 #4215tk

2015-02-02 19:18:06
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

まあ、そんな紆余曲折はあったものの、リフレックスは概して新しい役職に馴染んできたと言える。目立った成果は挙げていない。強いて言えば、ドラゴン区にある鍼灸院に潜んでいたニンジャを密かに見つけ出し、電算機室に報告したくらいか。あれとてイクサがあったわけでもない。9 #4215tk

2015-02-02 19:23:13
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

アッパーガイオンでは滅多にニンジャとのイクサはない。思わず拍子抜けするほどに。だが……リフレックスたちがカラテ鍛錬を欠かすことはない。既にこのキョートに、恐るべきニンジャが潜入していることがわかっているからだ。そのニンジャの名は、ニンジャスレイヤー。10 #4215tk

2015-02-02 19:28:21
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

その名が知れ渡ったのは、懲罰騎士ブラックドラゴンの死と同時だ。次いで起ったあのビラ騒ぎ!リフレックスもそのビラを目撃している。無造作に描かれた十四名のザイバツ・ニンジャ。そしてそのいくつかの上に記された決断的なバツ印!無関係の己でさえ身震いするほどの恐怖!11 #4215tk

2015-02-02 19:33:17
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

結果として、ビラに書かれたニンジャのうち既に十名が犠牲になったという!考えられぬ事だ。「ニンジャスレイヤー=サン。何者かはわかりませんが」レンタル・ドージョーを後にし、寮へと向かうディプレッションが不意に呟く。「油断ならぬワザマエの持ち主には相違なし」12 #4215tk

2015-02-02 19:38:11
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「犠牲となった何人かには面識があります」思わず足を止めたリフレックスたちに向け、ディプレッションが言う。「ビーフイーター=サン……グラディエイター=サン……そしてデスナイト=サン。いずれも手練れでした」「けど死んだ」「ええ。ショッギョ・ムッジョ」13 #4215tk

2015-02-02 19:43:10
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

溜息をつくディプレッション。ベリジェレントは頭の後ろで手を組み、それを見やる。「……そういや、あれはどうなったんだ?ゾンビーニンジャ」「あれも未だキョートに潜伏中ということですが」「物騒だよな」リフレックスは思わず顔をしかめた。14 #4215tk

2015-02-02 19:48:10
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「故に我々がいます。そして、だからこそカラテです」「そうだな」「一理ある」リフレックスとベリジェレントは揃って頷く。ニンジャとのイクサで命運を分けるのは、結局カラテだ。彼らはサラマンダーの下でそれを学んだ。「いつ遭遇するかも」リフレックスは不意に言葉を止めた。15 #4215tk

2015-02-02 19:53:15
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「どうした」「いや」ベリジェレントの声に、リフレックスは上の空で答える。今、遥か遠くで光が落ちてきたような。数秒後、大地がわずかに揺れた。そしてまたも天から降り注ぐ光芒!「なんだ!?」思わず声が出る。傍では、ディプレッションが素早くIRC通信を確立。16 #4215tk

2015-02-02 19:56:16
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「ドーモ、ランチハンド=サン。ディプレッションです……ええ、ハイ。オミヤゲ・ストリート方面に異常を……既にそちらにも観測済み。いったい何が……襲撃?オミヤゲ・ストリートが?」通信を聞いていたニンジャたちに緊張が走る。「応援は……必要なし?何故?」17 #4215tk

2015-02-02 19:59:04
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

訝しげに眉をひそめるディプレッションは、なおも通信を続ける。「……ハイ。ニーズヘグ=サンとダークニンジャ=サンが急行中……我々は?……ハイ、ハイ。わかりました。ヨロコンデー」固唾を飲んで見守る二人。顔を上げた彼女は、首を横に振った。「自宅待機です」18 #4215tk

2015-02-02 20:02:07
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

「なんだと?」ベリジェレントが食ってかかる。「どういうことだよ、ディー!ニンジャの騒ぎじゃねえのか、あれは!」「すでに対処班が向かってるそうです。我々の出る幕はない」「けどよォ!」「よせ、ベル」リフレックスはベリジェレントの肩に手を置いた。19 #4215tk

2015-02-02 20:05:14
鹿奈しかな a.k.a SS @RiverInWestern

反射的にベリジェレントが睨み返す。少しの間、睨み合いが続く。先に折れたのは……ベリジェレントだった。「クソッ」地面を蹴った彼女は、憤懣やる方無い様子で寮へと向かう。「助かりました」「いや」小声で礼を言うディプレッションに、しかしリフレックスは首を横に振る。20 #4215tk

2015-02-02 20:10:13
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