天皇制についての個人的メモ

つらい @y_utapon1984

“たしかそのころ、新聞で、どこかの駅で捕虜の姿を見かけた女の人が思わず「おかわいそうに」と言って涙を流した、という話を私は知っていたのである。新聞が伝えているのはもちろんその話だけではなくて、それこそ新聞の言いたいことだったろうが、”

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“「鬼畜」に「おかわいそうに」と涙を流すとはなんたる非国民か、前線で必死にたたかっているわが同胞の兵士すまないとは思わぬか、というたぐいのお説教がついていた。　私はとっさにそのお説教を書いた。書きながら、この標語はきっと先生が褒めてくれるだろう、先生の気に入るだろうと考えていた”

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“そして、私が書きながらそんなふうなことを考えていたとすれば、自分の標語の述べることがらを私が実感としてもっていなかったことになるにちがいない。実際、私はそのこと―つまり、自分が実感として感じていないものを教師にほめられたいという打算のもとに標語をつくっているという事実を”

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“十分に意識していて、いやな気持がした。そのいやな気持を、わたしはまだ今日でもありありと思い起こすことができるような気がする。”『私と天皇・人びとのなかの天皇』 p.74-.5

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小田実氏が良いこと言ってたので引用せざるを得ない。

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“もし天皇が、いまの天皇が非常にいい天皇と仮定してみましょう。海外に向かって侵略しなかった。侵略を何もしないいい天皇であったとする、あるいは日本国民を愛して下さった、すばらしい社会保障も作ってくれた、そういう天皇であったとしたらそれでいいのかという問題です。”

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“このことは考えておかないといけない。いまいい天皇のイメージが振り回されているわけですから。そして、今度はもっと「クリーン」な天皇が出てくるわけですから。”

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“いい天皇だったら良かったのか、いや、ことをもっと簡単にして言ってみたいのですが、簡単にいい王様だったら良かったのか、ーという問題まで私たちは考えておく必要があるということです。私の答は「ノー」です。いい天皇であろうと天皇はやめるべきです。”

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“いい王様であろうと悪い王様であろうと、王制というものはやめるべきである。このことを一番基本のところにおいて、私は今、天皇のことばかりでなく、私たちの住む社会のことを考える必要があると思います。”

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“（略）天皇が持っている歴史をさかのぼって延々と天皇制の問題を追求することは必要です。ただ、それだけやっていたら足をすくわれてしまうだろうと思います。それは日本の特殊性だといわれたらおしまいです。あるいは戦争責任だけをわれわれが考えていくのならば、次の天皇はどうするのだ、”

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“浩宮はどうするのだという問題がでてくる。やはり、基本のところで、天皇は間違っている、誰であろうと、いい天皇であろうと悪い天皇であろうと、すばらしい天皇が出てこようとそれは間違っている、それはやめるべきであると考えておく必要があります。”

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“さらには、世界の王制、君主制というのは全部やめるべきである。そこまで考えておく必要がある。” 『私と天皇・人びとのなかの天皇』p.202-204

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公安による執拗なつきまといで東京の男性――日弁連へ人権救済申し立てへ kinyobi.co.jp/kinyobinews/?p…

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“発端は２０１１年４月だった。東日本大震災の被災者が避難していた都内調布市の「味の素スタジアム」に皇太子夫妻が訪れた際、Ａさんは同施設前で「天皇制を維持するための見舞いだ」と抗議の声をあげた。すると、またたく間に10人程度の私服刑事に取り押さえられ、”

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“何もしていないのに「公務執行妨害」の容疑で３日間、調布署に勾留された。Ａさんはその後、国民体育大会（国体）や植樹祭などで天皇が皇居から移動する日になると、出勤や外出時に帽子・マスク姿の公安と見られる人物らから尾行されるようになった。”

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まあ、こういうスタンスでしたので、なかなか。＞（宇沢弘文氏）“社会的共通資本が評価され、９７年に文化勲章をいただいたのは大いに勇気づけられた。改めて、昭和天皇にお目にかかったことは大きな転機であったと思う。” www2s.biglobe.ne.jp/nippon/jogdb_h…

つらい @y_utapon1984

（辺見庸）“八九年でしょうか、昭和天皇が亡くなりそうになったころ、私は外信部におりましたから、昭和天皇死去にかんする外電がくる。当時フランスはミッテラン大統領でしたが、昭和天皇が亡くなり国葬をしても、ミッテランは国葬に出席するべきではない、なんとならばヒロヒトは戦犯なのだから、”

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→“という投書がフランスの新聞「ル・モンド」に載り、パリの特派員がそれを送ってきました。これは他国の新聞の読者のひとつの見識なわけですから、こういう感じ方もあるんだ、欧州の感覚のなかにはまだアンチ・ヒロヒトがあるのだなあと、私はデスクをやっておりましたので、”→

つらい @y_utapon1984

→“これは出稿しようということになってこの原稿をだしたわけです。そしたら五分もたたないうちに、整理本部から部長クラスの人間がすっとんでくる。これはだめだと言うのです。なぜか。”→

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→“で、大声あげて、編集局のど真ん中で三十分、いや小一時間くらい言いあいをしたことがしたことがあります。問題はなんだったのか。天皇がまだ亡くなってもいないのに、逝去を前提にした内容の原稿をだすのはいかがなものか、というわけです。”→

つらい @y_utapon1984

→“いかがなものかもなにも、これはル・モンドに乗った投書なのです。もうひとつは、天皇に「陛下」という敬称がついていないという。開いた口が塞がらないというのはこのことです。”→