「とにかく謝罪せよ」という「善良な人」の危うさについて｜azukiglgさん連続Tweet

加藤AZUKI @azukiglg

本を読んでないので、本に対する批判ではなくて、「日本が率先し植民地に謝罪すればまだ謝罪していない過去の列強に対する批判になるから、海外（欧州）からの批判は封じられるだろう」という、昨日も繰り返ししてきされた点の【危うさ】について、目覚ましとして書く（さっき起きました

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世界的には「謝罪とは賠償の開始を約束する根拠」（せっきょんさんも言ってた）なので、「自分が本当に悪かった場合ですら簡単に謝ってはいけない」というのが日本以外の「世界」の標準的な感覚で、迂闊に謝るとそれを根拠として（下手をすると謝罪者が破綻するまで）賠償が続く。

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で、「日本は金があるのだから日本が破綻するまで賠償を続けるべきだ」という意見も（実は過去に遭遇したことがある）あるんだろうけど、そんな話はさておいて。 「日本が過去の植民地に謝罪した」という前例が仮に実際にでてきた場合（既になってるけど）の弊害。

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恐らく、過去に植民地だった事がある（日本以外の列強の）国々が、一斉に「謝罪と賠償を請求し、終わりのない「誠意ある謝罪」を口実に賠償を求め続ける」という振る舞いを起こすかもしれない。（過去、インドネシアは「我々は韓国のように過去の清算を請求し続けない」と言ったそうだが）

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「そんなことを言い出すのは中韓だけで、他の国々はそんな恥知らずなことをするはずがない」かというと、今年に入ってからドイツに「二次大戦中の謝罪と賠償」を言い始めたギリシャの実例がある以上、ないとは言えない。

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現状で自国の経営がうまく言っているとは言えない、国の経済力が高くないため難しい政治を強いられている国々は枚挙に暇がないわけで、そうした「過去に列強から独立した国々で今困窮している国々」が、元の宗主国に韓国式の謝罪を賠償を請求し始めたら――恐らく新たな世界の火種になる。

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そして、賠償を「請求される側」としての見本が現時点での日本。 元列強だった欧州諸国は考える。「一度頭を下げてしまうと、謝罪を突っぱね続ける【被害者】によって際限のない譲歩を強いられる」。 だから、「自国は決して謝るまい」であって、日本が謝ったらそれに倣おう、はあり得ない。

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この手の手法についての提案や批判は、「自分だったらこうするから、相手もそうするはずだ」という前提に基づいているケースが多い気がする。

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「自分は善人だからこうする。相手も善人だから自分と同じことをするはずだ。故に自分の方法なら問題は起きず解決できる。それに反論異論を唱えるのは悪人だからだ」 このロジックに寄り添いたくなる気持ちは分かる。人は自分の物差しでしか他人を計れないし、常に最良の選択がされることを願ってる。

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ただ、そうした「価値観」を他人と共有できないからこそ、すれちがいや対立や高じては戦争が起き、それに勝った側が「自分の価値観（基準、正義の根拠）を相手に【強いる】ことができる」のであって、「価値観を共有すれば戦争は起きない｣は当たり前だが不可能でもある。

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その意味でも｢謝罪をすれば受け容れて貰える｣は、自分なら自分が謝罪されたら受け容れるだろう、という自分の価値観に従った【期待】に過ぎない。 この点は危うい。

加藤AZUKI @azukiglg

日本に謝らせたい論に同調する「善良な日本人｣(左派とは限らない)の期待をもう一度整理すると、 1)日本が率先して謝罪すれば、相手国（この場合中韓）はそれを歓迎して受け容れる 2)日本が率先して謝罪すれば、まだ謝罪していない旧列強である欧州は、これに恐れ入って倣う ということになる

加藤AZUKI @azukiglg

この論を支持する「善良な日本人｣は多いと思うし、それは彼らが善良であるからだし、その善良そのものを批判するつもりはないんだけど、この２点には重大な共通点がある。 1)「相手はそれを歓迎して受け容れる｣ 2)「相手は恐れ入ってそれに倣う｣ この２点。これは、期待であり甘えでもある。

加藤AZUKI @azukiglg

どちらも「善良な日本人｣が、【自分ならそうするから、相手にもそうであってほしい】と期待する点であって、相手が必ずしも期待通りに振る舞うとは限らない。 が、「自分の価値観は善良であり、世界も善良であるはずだから、自分と世界は同じ対応をするはずだ｣と甘えている。

加藤AZUKI @azukiglg

「期待通りの反応ではなかったとき｣「そうならなかったとき｣の対応策が用意されていない。 昨日の例で言うと僕が繰り返し訊いた「そのやり方でも謝罪しても謝罪が拒否されやり直しを命じられたら？｣（実際に今はそうなってる）に対する解決策が「繰り返し謝罪する｣であった点も無策であると思う

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「自分は善良である｣という自負から出た「自分ならこうする｣という価値観に基づく行動が否定された場合（思い通りにならなかった場合）に、「自分の善良さを否定するのは悪。身内が否定するならそれは悪人だし、まして相手は善良なのだから否定するはずがない｣という期待だけが先行してしまっている

加藤AZUKI @azukiglg

この「過剰な期待」「過剰な甘え」は危ういと思う。 最初に「結論」を固定させて、相手にその結論に沿う振る舞いを期待する、「相手は必ず期待通りに振る舞うはずだ」という前提で進めてしまうので、いざ期待通りでなかった場合に思考停止してしまう。

加藤AZUKI @azukiglg

実際の所、謝罪を要求し続けている韓国側もこの「善良なる自分の価値観」を受け容れない日本が悪い、というロジックに埋没しているのではないかというようには思える。

加藤AZUKI @azukiglg

誰かから教わらなくても、自分が期待した通りの方法に、相手が全力で倣うのが当たり前だ、という甘えがある。

加藤AZUKI @azukiglg

その甘えに応え続けてきた結果、出口のない迷路で行き詰まっている状態が続いている。

加藤AZUKI @azukiglg

韓国の期待する「心からの謝罪」のうち、それが「言葉」なのか「振るまい」なのか「謝罪する人間の地位や立場」で決まるのかが未だはっきりしない。村山談話以降、歴代の総理はほぼ全て「村山談話を継承する」としていて、安倍政権もそれは同じ。

加藤AZUKI @azukiglg

物理例で言うと、「靖国神社を取り壊して、そこに慰安婦像を置く」とか、要するに【韓国が味わった恥辱に足る恥辱を、日本は受ける義務があり、その恥辱は終わりがない。それほど韓国の受けた恥辱は深い】という理屈で来られると、正直「日本が韓国の植民地になる」まで行かないと解決しない。

加藤AZUKI @azukiglg

そこまでの恥辱を改めて永久に負うことになる、というところまで、「心からの謝罪をすれば相手は都合良く許してくれる」ということを期待している「善良な日本人」は考えが及んでいないのではないか。

加藤AZUKI @azukiglg

そう考えると、「恥辱の対価は恥辱で購う以外にない」という考え方は「恥辱の応酬を深めるだけで、許しには決して至らない」。 韓国が望んでいるのはそうした恥辱を一方的に日本に投げつけることであって、許すための前提条件の整備ではない。

加藤AZUKI @azukiglg

で、最初に戻る。 「日本が心からの謝罪をしたら、韓国は受け容れる」 「日本が心からの謝罪をすればまだ謝罪をしていない旧列強たる欧州も、これを恥じて日本に従う」 というようなミラクルが起こるか？ 日本の例を見て日本と同じ境遇になろうと思うか？