私家版ハイデガースタディー06 非現前的時間によるメタボレーの先駆

この個人用まとめは、雑談のなかから主題を発掘しておくためのもの。主題とはハイデガーの読解であって、カント講義書~カント書で、カントが隠蔽したものとしての将来性、非現前的時間の超越論における規定名性、という問題で、これなくしては形而上学からのメタボレーが必然化しない、という話題なのだが、それでなくとも日本では、雑念が強烈に足を引っ張る。 固有名を超越論的時間規定という規定名以外の名称、たとえばヘブル的なものとして模索したり、ハイデガーの外部を、ハイデガーを読了せずに、フロイトの無意識だと実体的に思弁してしまったり、そうした雑念が渦巻いているからだ。 その根本は東洋は西洋と違うというものだが、後半、話題になる井上克人のハイデガー論では、ギリシャを含めた東洋を古典化するハイデガーのヘブライ性、つまり時間性が明らかになる。 続きを読む
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

それがハイデガー以降、学的存在論に唯一残された命題、内的必然性ということなのだ。端的に、カントが構想力は時間であるとか、時間は構想力である、と述定しなかったこと、それは必然的にできなかったことなのか、ということを見極めることを内的必然性の問題という。@LitoSnowfield

2015-05-27 14:01:56
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

高峯訳の純粋理性批判、ハイデガーカント講義書後半がテクスト論となる、概念の分析論の第二章純粋悟性概念の演繹についての、第一版と第二版を比較している辺り @LitoSnowfield 先ほどのスキャンはどこからですか(*^o^)?

2015-05-27 14:06:28
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

乱暴に言ってあげれば、因果は単なるカテゴリーなのだ。しかしだからこそ時間と空間という一性が因果のような様相性と峻別できる。つまりあるのは因果と時間が違うということなのだ。様相があるためにも時間(時空)が前提されなければならない。因果は時空が生むのだ。@LitoSnowfield

2015-05-27 14:10:22
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

そうそう。人間が内省してもわからないような、人間の思考能力という超越の話なのだが、カテゴリーだけなら最高の神が観念として要請されてしまう。つまり退却。内省では遡行ではなく退却になるんだろう。@LitoSnowfield 様相があるためにも先ず時間と空間

2015-05-27 14:12:54
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

カントは範疇のいわば前提となる時間と空間をとりだすのだ。それを直感=超越論的感性論というのだよ。というか私の説明は撞着的。ハイデガーの方が遥かにわかりやすい。それ以外は糞みたいなもの。だから戦争になったりする。馬鹿なのだ。@LitoSnowfield

2015-05-27 14:14:55
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

そうそう、ハイデガーは読解してるからね。天才的な読解。私など単に分かりづらい読解ぐらいしか与えられない。はっきりいって直球で要約した斎藤氏より、ハイデガーの語り自体のほうが万倍分かりやすく感じられるはず。@LitoSnowfield カント講義嫁嫁

2015-05-27 14:18:25
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ハイデガーが天才的に読解できるのも、カントがややこしい書き方をするからなのだが、カントも純理後半は、有名な二律背反の弁証論になる。しかし前半部が問題なので、いわゆる弁証法止揚の口当たりの良さはなく、荒削りな、往きつ戻りつする読みづらい文がある。@LitoSnowfield

2015-05-27 14:21:34
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

つまり、純理前半のややこしい構成、それ自体をハイデガーはカントの動揺、転回からの退却として読解してしまうのだ。ヘーゲルだけが、こうした読みができていたのだが、これまた誤解されてしまう。それを誤解の余地無き読解に導く。そういうのはヘーゲルにはない。@LitoSnowfield

2015-05-27 14:24:42
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ハイデガーがジグソーパズル全部うめちゃった状態ね。そうすると、神という最高の範疇がなくても、直感の形式である時間だけで、思考が完結することが証明されたことになってしまうのだ。つまりデカルトのコギト以来の問題、デカルト的問題はもうない。@LitoSnowfield

2015-05-27 14:28:23
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

講義だが、どんだけ準備するんだろうね。しかし処理能力ではなく直感だろうね。この問題、聴いてる側も予め解ってるでしょ? その解ってることに対して、分からないこととは何か?という話し方をしてるからね。@LitoSnowfield さすが語源で鍛えたハイデガーさん <パズルを解いた

2015-05-27 14:32:05
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

しかし何があるかというと、みんないい加減に読んでしまうところを、これでもかと厳密に読み倒してるだけのこと。いい加減だからわかりづらいのだが、あまりにも読み倒すもので、あまりに端的に、おお、なんだそれか、というのが去来してしまう。あれは天才的読解だ。@LitoSnowfield

2015-05-27 14:35:30
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

そうそう、あんなかんじ。だいたい、音楽でも読解でも、できないとかよめないというのは、とりもなおさず、いい加減の別名だからね。(^-^)/ @LitoSnowfield 大本さんの耳コピ譜面のおそるべく厳密さを思い出しました

2015-05-27 14:40:31
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ハイデガーは新カント派に、いい加減な読み手というレッテルを、逃げ場のないほど貼り付けていく。妥当性とか権利問題と捉える彼らを馬鹿にしまくるよ。あれだけ馬鹿にされればヤケになるよ。@LitoSnowfield pic.twitter.com/QhUvjpjgDt

2015-05-27 14:42:00
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大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ちなみに、みんなそこで蹴躓く。東が博論で躓いたのも権利問題のその一点。しかも後書きで破綻を認め、インタビューで表明的に追認しただけで、何もない。柄谷行人に至っては永遠とそれしかない。ハイデガーをいい加減に読むと、このようになるという手本のようなもの。@LitoSnowfield

2015-05-27 14:48:09
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

内省(考えこむこと)か、直感かというと、柄谷は拾い読みの直感を内省にするから、トランスクリティークで、ハイデガーがカントの想像力なんていうから、ハイデガーが端的に斥けたフロイトの他者、つまり神が分からない、というカルト紛いな内省を披露する。瞑想するな。@LitoSnowfield

2015-05-27 15:09:58
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

東は博論で後期までのハイデガーを散発的に引用するが、ハイデガーの転回までの前期の理路、つまり内的必然性という問題を捉えていない。ハイデガーを存在と時間で破綻したものと捉えている。それではカントの破綻が読めてないことになる。そういう堂々巡りに陥ってる。@LitoSnowfield

2015-05-27 15:12:21
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

存在と時間がカント書で時間=歴史となり、転回する、というのは定説なのだが、そうではないところをホッ繰り返して、存在と時間が歴史とならなかった地点を探り当て、右往左往する。フロイトの神を神というために。あの二人はだめだ。@LitoSnowfield

2015-05-27 15:13:59
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

そうだろうと思う。あの二人にはフロイトの超自我もない気がする。単純にデカルト的神要請に退却していることになってしまう。つまり、深層心理学ではなく現象学だ、というのが表明できていない。@LitoSnowfield 最後の西田さんを省いた感じ?

2015-05-27 15:17:07
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

フロイトでは転移だけで治癒もさせられないだろう。独我論では治癒しないのだよ。ここで非独我論的というのは、神は観念ではなく、時間に身を委ねるような、そういう内省からの解放のことなので、まあ彼らは死んでも治らないだろう。@LitoSnowfield

2015-05-27 15:18:46
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

だから、書くな読むな、なのだ。そして書いたり読んだりするなら、ハイデガーやその読者のように、予め前提された直感に対して、相対的に、つまり分かっている地点から、分かっていない事柄を現象学しろ、ということにしかならない。@LitoSnowfield

2015-05-27 15:20:36
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

そうなんじゃないの? 西田も前期で大混乱してるからね。それは何が問題なのか分からず苦闘しているのだから仕方がない。それが後期で払拭されているのだろうが、誰も相手にしない。あれは悲劇なんだろうね。@LitoSnowfield 最後の西田さんを省いた感じ?

2015-05-27 15:23:30
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

これがうまくいえないのだよー。まさに国語の問題だ。柄谷はわかってないっぽいが、東辺りうすうすきづいて、トリッキーな方に往くね。@LitoSnowfield これを説明しろと言われても困りますね〜

2015-05-27 15:25:53
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

ハイデガーが全集的に読まれ始めた70年代まではフランスあたりが大混乱してたわけだしね。脱構築なんてそうした混乱の異名みたいなとこあるんだろ。@LitoSnowfield まるで迷路の隠し扉のようです

2015-05-27 15:27:24
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

そのあたりは、マルレーヌザラデル『ハイデガーとヘブライの遺産』のレヴィナス批判からデリダ批判で事足りるね。フーコディアンから批判があるみたいだが、取るに足らない。@LitoSnowfield あ〜(*^o^)> <旧訳由来

2015-05-27 15:34:14
大本薫 Kaoru Ohmoto @sunamajiri

書くな読むな直感の方が正しいぞ、しかし瞑想(内省)するな、それは直感じゃないぞ、といった程度の日常的な教訓だけが、厳然とあるだけなのだが、書いたり読んだりが介在しちゃうから、エクリチュールとかね。だから聖書の民はだめなのだ。仏教徒はもっとだめだが。@LitoSnowfield

2015-05-27 15:36:19
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