一箇所は切れ目を入れておかないと ~インフルエンザウイルスが増えるとき~

インフルエンザは他の細菌と混合感染すると重症化するということなんですが、そもそもインフルエンザウイルスってどうやって増えるの? なんとなくわからないまま解説を聞いていて、最後にやっとわからないところがわかったという・・・。 早めの質問大事・・・。 続きを読む
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ぶたやま@「ぶたやまかあさんのやり過ごしごはん」発売中 @Butayama3

@y_tambe ちょっとゆっくり読みますわ! この、ジャッキみたいの、見た覚えが。

2015-06-24 18:51:19
Y Tambe @y_tambe

@Butayama3 前あったときに見せた w

2015-06-24 18:51:49

HAの図、もう一つ。

Y Tambe @y_tambe

@Butayama3 実際のタンパク質の3次元構造からの予測もこんな感じ。真ん中あたりに並んでる図。 rcsb.org/pdb/101/motm.d… 水色の部分がHAの「あたま」の部分。で、ジャッキみたいに描いてるのは、実際には3量体が束になってジャッキの足1本が正確だった模様。

2015-06-24 18:54:33
リンク www.rcsb.org RCSB PDB-101 The PDB archive contains information about experimentally-determined structures of proteins, nucleic acids, and complex assemblies. As a member of the wwPDB, the RCSB PDB curates and annotates PDB data according to agreed upon standards. The RCSB PDB also 73
Y Tambe @y_tambe

@Butayama3 エンドソームって、もともとは細胞の外から膜に覆って取り込んだものを、その内部で分解するために使ってる物なのです。細胞内に、もう一つ「リソソーム」て小胞があって、その中には酸性で働くタンパク分解酵素とか、いろんな消化酵素が入ってる(続

2015-06-24 18:58:13
Y Tambe @y_tambe

@Butayama3 承前)で、細胞質の中で、エンドソームにリソソームがくっつく(膜融合して、エンドリソソームって小胞になる=エンドソームの成熟)と、その内部が酸性化して、そこでタンパク分解酵素とかが働いて、エンドソームで取り込んだ異物を分解したり、消化してアミノ酸にしたり(続

2015-06-24 19:00:25
Y Tambe @y_tambe

@Butayama3 承前)このとき、タンパク質の立体構造がpHによって結構変化するものだから、エンドソームが成熟するとHAの構造が大きく変わる。それで「頭」の部分が取れて、疎水性アミノ酸が集まってるフュージョンペプチドがエンドソーム膜に食い込んで、そのあとジャッキみたいに曲がる

2015-06-24 19:03:28

麻婆豆腐を作っていたんです。
なので理解が遅い。>麻婆豆腐が悪い。

--家事仕事が終わってゆっくり読んでみたけれど、なにかまだもやもや・・・。

ぶたやま@「ぶたやまかあさんのやり過ごしごはん」発売中 @Butayama3

@y_tambe 先生質問。ここがよくわかりません。 twitter.com/y_tambe/status… twitter.com/y_tambe/status…

2015-06-25 00:07:24
Y Tambe @y_tambe

@Butayama3 強毒型はHA開裂しやすいので、一つの細胞の中で新しく作られたウイルス粒子はそのまま体中のいろんな細胞に感染&増殖できる。弱毒型はそのままではHA開裂しにくて、気道で作られたものならプロテアーゼで開裂して周りの細胞に感染するけど、別の組織で作られたときは(続

2015-06-24 17:44:38
Y Tambe @y_tambe

@Butayama3 承前)周りに良いプロテアーゼがないから、ウイルス粒子が「成熟」せず、周囲の細胞には入り込んでも増えられない。それが弱毒性が(主に)呼吸器だけで増える理由。このように感染性の高さには、プロテアーゼが関係する(続

2015-06-24 17:46:26
ぶたやま@「ぶたやまかあさんのやり過ごしごはん」発売中 @Butayama3

@y_tambe  「弱毒型はそのままではHA開裂しにくて、気道で作られたものならプロテアーゼで開裂して周りの細胞に感染するけど、別の組織で作られたときは周りに良いプロテアーゼがないから、ウイルス粒子が「成熟」せず、周囲の細胞には入り込んでも増えられない。」良いプロテアーゼ?

2015-06-25 00:09:10
Y Tambe @y_tambe

@Butayama3 「プロテアーゼ」は、タンパクを分解=アミノ酸同士の結合(ペプチド結合)を切る酵素の総称ってのはOK?

2015-06-25 00:09:40
Y Tambe @y_tambe

@Butayama3 一口に「プロテアーゼ」と言っても、どういう配列のところを切断できるかは、そのプロテアーゼの種類によって違うのです。前のツイートで言っていた「いいプロテアーゼ」ってのは、HAを開裂するのに「ちょうどいい」と言った方がよかったかもしれない。

2015-06-25 00:12:44
ぶたやま@「ぶたやまかあさんのやり過ごしごはん」発売中 @Butayama3

@y_tambe  えっと、「別の組織で作られた時には」っていうのは・・・?ちょうど良いプロテアーゼがないとことでもウイルスが作られたりすることもあるんですか?

2015-06-25 00:16:28
Y Tambe @y_tambe

@Butayama3 例えば、プロテアーゼの一つにプリン……じゃなかったフリン(またはフーリン)ってのがあるんだけど、これはいろんな細胞が持ってる(ゴルジ体とか細胞膜に出てる)。強毒株のHAは、このフリンでも開裂するけど、弱毒株のはこれでは切れない。

2015-06-25 00:17:29
Y Tambe @y_tambe

@Butayama3 「HAが開裂したウイルス」が一つの細胞の中に入れば、その中で増えます。まぁ大体100個くらいの娘ウイルスができるとすると、その100個が外にでた後どうなるか、という話。

2015-06-25 00:19:40
ぶたやま@「ぶたやまかあさんのやり過ごしごはん」発売中 @Butayama3

@y_tambe  ふんふん・・・。そっか、じゃんじゃん増えないと免疫にやられる。

2015-06-25 00:23:13
Y Tambe @y_tambe

@Butayama3 はい。ただ、都合のいい(?)ことに、インフルエンザのHAって、細胞表面の「シアル酸」って糖鎖にくっつくのだけど、この糖鎖、いろんな細胞に出てるから、新たに生まれた「娘ウイルス」は、すぐそばにある細胞に次々にくっつけるのね。

2015-06-25 00:24:39
Y Tambe @y_tambe

@Butayama3 まぁ実際は、1個の細胞に何個もウイルス粒子がくっつくけど、ここはまあ、仮に運良く100個の細胞に1個ずつ、100個の娘ウイルスが結合して侵入したとしようか。で、問題は、この「娘ウイルス」、生まれてすぐの状態ではHAが開裂してない。

2015-06-25 00:27:36
Y Tambe @y_tambe

@Butayama3 これがフリンでも開裂できるタイプのHAを持つ強毒型なら話は別で、感染した細胞のゴルジ体とか細胞膜の表面にあるフリンで切られた娘ウイルスが出てくる(……って、何か「不倫で切られた娘」って響きがアレだが気にしたら負けだな、うん。

2015-06-25 00:30:01