「骨格」による、22.5度系での横分子設計法

まとめ作成者が「オオクワガタ」を創作した方法を解説したツイートのまとめです。 この方法は、「骨格」という特別な折り線をいじることで、狙った横分子を持つ(つまり、欲しいカドが欲しい位置に出た)展開図を描くというものです。 大雑把に言うと、22.5度系で蛇腹設計のようなことをする方法です。
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レオンハルト @jck_ofalltrades

22.5度系の骨格は、「22.5度であって45度でない線」で構成された閉曲線たちのことでした。 今、この青線は閉曲線ではありませんから、閉曲線にします。

2015-09-11 09:40:54
レオンハルト @jck_ofalltrades

閉曲線にする方法はいっぱいあって、例えば画像のような方法があります。 青線が骨格を構成する線です。 pic.twitter.com/nwjMnsrpCE

2015-09-11 09:46:32
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レオンハルト @jck_ofalltrades

これはダメな例です。 閉曲線になってはいますが、骨格を構成する線が45度の線になっているからです。 pic.twitter.com/mF4SV6yJfi

2015-09-11 09:48:49
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レオンハルト @jck_ofalltrades

さて、アゴ周囲の構造を決定していきましょう。 この時注意しなければならないのが、「紙の対称軸は折らなくて済む展開図になるようにする」すなわち「紙の対称軸で平坦になるようにする」ことです。

2015-09-11 09:52:09
レオンハルト @jck_ofalltrades

この時、画像1枚目のような場合はダメです。 22.5度系の線を加えずに平坦折りにすると、画像2枚目のように紙の対称線が折り筋に必ず必要になるからです。 pic.twitter.com/htZm9dVPMB

2015-09-11 10:10:14
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レオンハルト @jck_ofalltrades

画像1枚目の場合は大丈夫です。 画像2枚目のように、紙の対称線を折り筋に用いずに平坦折り可能にできるからです。 なお、青線が骨格、赤線がその他の線です。 pic.twitter.com/cxEGHlLb9U

2015-09-11 10:12:22
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レオンハルト @jck_ofalltrades

「紙の対称線を折り筋に用いずに、平坦折り可能で左右対称な展開図にできる」という条件は、「骨格が紙の対称線を横切らない」と同じです(気になる人は考えてみてください)。 1番目のダメな例では、骨格が紙の対称線を横切っているのでダメなのです。 2番目のでは、この条件をクリアしています。

2015-09-11 10:23:01
レオンハルト @jck_ofalltrades

そこで、骨格が紙の対称線を横切らないように気を付けながら、展開図を探していきましょう。

2015-09-11 10:23:50
レオンハルト @jck_ofalltrades

今、ヒダを用いてアゴのトゲを折り出す予定でしたから、そうなるような展開図を探していきます。 22.5度系の一値分子でヒダと関連があるものとして、画像のようなものがあります。 これらのうちどれかを利用することを考えてみます。 pic.twitter.com/NW7wkGKTJE

2015-09-11 10:29:31
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レオンハルト @jck_ofalltrades

例えば、画像1枚目のようにしてみます。 こうすると、画像2枚目で緑で塗った45度の線の処理に困ります。 例えば3番目のように処理すると、元々このヒダは中割折りしてトゲを作る予定のものでしたからダメです。 4番目も何かダメそうです。 pic.twitter.com/YLZxVkFrfe

2015-09-11 10:41:07
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レオンハルト @jck_ofalltrades

色々やってダメそうなので、骨格から見直すことにします。 今は直角二等辺三角形の骨格を使っていました。他の骨格を試してみます。

2015-09-11 10:50:07
レオンハルト @jck_ofalltrades

整数比角度系の骨格で、傾いた正方形がありました(画像)。 ヒダの出方が今回欲しいものと同じ感じなので、これの22.5度系での類似構造を使ってみます。 pic.twitter.com/gjb3P3nQKA

2015-09-11 10:51:24
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レオンハルト @jck_ofalltrades

適当に補助線を引いて、傾いた正方形の頂点を探します。 見つかったら青線で骨格を描きます。 そして赤線でその他の線を描いて、平坦折り可能にします。 先ほどの整数比角度系の場合と同じような構造になっています。 pic.twitter.com/CZXoeFF8g8

2015-09-11 10:57:40
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レオンハルト @jck_ofalltrades

この構造を一値分子として見ると、2つの切り出しナイフ形分子の間に22.5度のヒダが割り込んだような構造になっています。 この構造を一値分子の観点から発見するのは難しいでしょう。 ですが骨格の観点からなら、「傾いた正方形の骨格を平坦折り可能にしたもの」として発見しやすいと思います。

2015-09-11 11:00:05
レオンハルト @jck_ofalltrades

この構造を実際に折ってみると、クワガタのアゴとしては短いことがわかります。 そこで、変形した構造を用いることにします(画像、青線が骨格、赤線がその他の線)。 この構造なら、アゴの長さは十分に取れます。 pic.twitter.com/MLGi0j8zUy

2015-09-11 11:04:35
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レオンハルト @jck_ofalltrades

今回オオクワガタを作る場合には、この変形構造は実際に折ることで見つけました。 ですが、ORIPA上で骨格を考えることで見つけることもできます。 この方法を解説しておきます。

2015-09-11 11:06:07
レオンハルト @jck_ofalltrades

傾いた正方形の骨格では、アゴとしてはカドの長さが足りませんでした。 この情報は、実際に紙を折らずに、展開図上で横分子を調べることででも知ることができます。 そこで、横分子を調べてみます。

2015-09-11 11:11:33
レオンハルト @jck_ofalltrades

傾いた正方形の骨格の場合の横分子を画像で示しました。 骨格が青線、横分子の領域分けの線が赤線、その他の線が灰色です。 実際の折り線と、横分子の領域分けの線は重複していることもあります。 pic.twitter.com/eKB505Waln

2015-09-11 11:15:14
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レオンハルト @jck_ofalltrades

アゴとなるカドは、緑で囲った部分です。 確かにこれでは短すぎますね。 pic.twitter.com/NQNZpIvmts

2015-09-11 11:17:04
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レオンハルト @jck_ofalltrades

一方改善案の横分子は画像のようになります。 確かにアゴのカドが長くなっていることがわかります。 pic.twitter.com/VnyO5KgMKm

2015-09-11 11:22:39
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レオンハルト @jck_ofalltrades

いよいよ、ORIPA上で改善案の展開図を得る方法を解説します。 この時使えるのが、「展開図上で横分子に影響する折り線は骨格だけである」という事実です。 これは言い換えれば、「骨格だけから、横分子を求められる」ということです。

2015-09-11 11:27:04
レオンハルト @jck_ofalltrades

よって、骨格をいじることが、横分子をいじることにつながる訳です。

2015-09-11 11:27:34
レオンハルト @jck_ofalltrades

「展開図上で横分子に影響する折り線は骨格だけである」についてもう少し解説します。 ここで言う骨格とは、「22.5度系における骨格」と「45度系における骨格」の2種類の骨格です。 45度系における骨格とは、展開図上の45度線たちのうち、22.5度系の骨格の外部にあるものを指します。

2015-09-11 11:30:27
レオンハルト @jck_ofalltrades

今、「外部」という言葉を使いました。 22.5度系の骨格はいくつかの閉曲線に分けることができましたから、どっちかを内部、どっちかを外部と考えることができます。 どちらを外部と見るかを判定する方法は今は置いておきます。 ひとまず、傾いた正方形の外を、この骨格の外部だとしておきます。

2015-09-11 11:36:59
レオンハルト @jck_ofalltrades

「展開図上で横分子に影響する折り線は骨格だけである」ことは、傾いた正方形の骨格の場合と、その変形構造の場合でも確かに成り立っていることが分かります。 実際、横分子の領域分けの線(赤線)が折れ曲がるのは骨格の線(青線)とぶつかったところだけです。は

2015-09-11 11:40:20
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