議事妨害文献メモ

様々な議会における議事妨害についての話のメモ。
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猫の泉 @nekonoizumi

徹夜審議ってこの頃からだったのか。確かに昭和4年の大荒れ議事妨害国会のときも、記録見ると、どんなに荒れても遅くとも22時~23時代には終わっている。

2015-09-27 23:47:00
猫の泉 @nekonoizumi

1965年日韓条約国会時の社会党の牛歩の話。牛歩への唯一の対抗策は議長による投票時間制限の設定があれば時間内に投票しなければ棄権とみなすという規定だけど、これに社会党は牛歩どころか時速1メートルほどの「立ち止まり戦術」で事実上の演壇占拠で応えたと。ただし、衆議院のみで使える手。続

2015-09-27 23:47:20
猫の泉 @nekonoizumi

続)国会の慣例では投票の氏名点呼は議長席から左側から始められるが、衆議院では社会党が左側。社会党が先に投票することになるので、投票時間制限があると、棄権することになるのは自民党側という話。しかし参議院は逆なのでこれができない。実際、参院ではこの規定で牛歩封殺したという。続

2015-09-27 23:47:30
猫の泉 @nekonoizumi

続)衆議院の席順は、帝国議会時代は第二十議会まで抽選、その後は会派別、第七十六から八十議会は府県別という。府県別になったのは翼賛議会体制で政党が解消されたことに応じたもの。あと、この記事には衆院規則の「秩序」の規定あまり使われてないとか書かれている。続

2015-09-27 23:47:40
猫の泉 @nekonoizumi

続)第二百十四条 議場において喫煙してはならない。 第二百十五条 議事中は参考のためにするものを除いては新聞紙及び書籍等を閲読してはならない。 第二百十六条 議事中は濫りに発言し又は騒いで他人の演説を妨げてはならない。 こんな規定あるんだな。続

2015-09-27 23:47:50
猫の泉 @nekonoizumi

続)面白いのが1951年フランス国民議会での罵り言葉の集計の話。凄まじいw 「ウソつき」97回、「悪党」100回、「人殺し」179回、「ブタ野郎」204回、「ファシスト」272回、「反逆者」8回、「無頼漢」120回、「スターリンの下男」32回、「印刷できないほどの悪口」301回

2015-09-27 23:48:06
猫の泉 @nekonoizumi

ミヤザワケンジ君は人殺しどころではない。

2015-09-27 23:48:14

☆村教三『国会の騒乱と開発』大成出版社, 1967

猫の泉 @nekonoizumi

前田英昭「国会審議と議事妨害」でほんのちょっとだけ触れられていた、村教三『国会の騒乱と開発』大成出版社(1967)、全640頁のうち360頁ほどが議事妨害も含めた議会での騒乱事例とその考察について書いてある本だった。 目次あり→iss.ndl.go.jp/books/R1000000…

2015-09-28 23:28:49
猫の泉 @nekonoizumi

デジタル化送信資料で、まだちょっとしか見れていないけど、議事妨害事例にあふれた本。「日本議会・国会の騒擾」では、主に大隈首相失言騒擾、幣原ロンドン条約批准騒擾、警察法案議長席乱闘事件、議事妨害の合法性、地方議会の紛糾(青森県議会除名事件、東京都議会解散事件)が採り上げられている。

2015-09-28 23:37:23
猫の泉 @nekonoizumi

他にも日本の様々な事例や院外団、また、イギリス、アメリカ、フランス、ドイツの議会の騒乱・議事妨害事例、さらにそれに対する秩序維持の考察など色々あるけど、まだ読めていないので、また確認したい。

2015-09-28 23:41:39

☆前田英昭解説・訳『GHQ日本占領史9 国会の民主的改革』日本図書センター,1996

猫の泉 @nekonoizumi

議事妨害関連文献。『GHQ日本占領史9 国会の民主的改革』日本図書センター,1996。7章5節「院内の秩序」では、新憲法下第1回~5回国会の主に乱闘についての記述。乱闘で懲罰になった事例いくつかと泉山三六大蔵大臣が会議中酩酊して不祥事を起こしたという大トラ大臣の話。

2015-10-14 00:11:07
猫の泉 @nekonoizumi

続)6節「欠席・引き延ばし・議事妨害」。欠席による議事進行障害。毎国会で欠席者が多く、第4回国会では欠席者が初日90人、2日目119人、3日目221人に達したという事例に触れられている。議事妨害に関しては具体的に描かれていないけど、妨害への対抗手段は会議の深夜延長・会期延長であり

2015-10-14 00:11:40
猫の泉 @nekonoizumi

続)延長可能な最大日の次の会期の前日まで延長されたこともあると触れられ、1949年の第5回国会では延長の41日で国会経費が2050万円増加したと推定されるという話が。議事妨害についてはあまり書かれていない文献だった。 iss.ndl.go.jp/books/R1000000…

2015-10-14 00:11:52

☆本田雅俊「議事妨害のメルクマール」『現代政治学の課題』成文堂,2006

猫の泉 @nekonoizumi

議事妨害関連文献。本田雅俊「議事妨害のメルクマール」『現代政治学の課題』成文堂,2006。一定の範囲で野党が議事の遅延を図ることは認めても良いが、どの程度が「一定の範囲」なのか、線引きについての考察が必要ではないか、という論旨。 seibundoh.co.jp/pub/search/001…

2015-10-26 00:22:30
猫の泉 @nekonoizumi

続)日本の議事妨害について概観し、「正当な行為」、「不当な行為」、「違法な行為」に3分類し、懲罰の問題にも触れる。日本では会期制・会期不継続の原則等から議事妨害が起きやすいともされるが成功例は少ない。野党の目的は廃案志向型に加え、質疑要求型、取引材料型、世論喚起型に分けられる。続

2015-10-26 00:22:45
猫の泉 @nekonoizumi

続)手段。委員会付託時の趣旨説明要求、付託を遅らせる「吊るし」、枕法案、全員質疑要求、物理的抵抗による委員会妨害。ここまでが委員会。本会議で長時間演説、本会議開会の物理的阻止、動議乱発、牛歩、審議拒否。こうした妨害は一緒くたに論じられてきたが、線引き・分類が必要では、という。続

2015-10-26 00:22:54
猫の泉 @nekonoizumi

続)分類。「正当な行為」、長時間演説や質疑要求など議事運営法規に基づくもの。「不当な行為」、議事運営法規に違反してはいないものの乱用や拡大解釈に近いもの。審議拒否や動議乱発、牛歩等。不当ではあるが許容範囲内。「違法な行為」、議場封鎖・占拠、議長/委員長の物理的拘束等の懲罰事案。続

2015-10-26 00:23:04
猫の泉 @nekonoizumi

続)それぞれの線引きは難しいが、特に「不当な行為」、「違法な行為」間が問題。この論文では、議長や与党に合法的対抗手段があるか否かで線引き。「国会の混乱」として印象付けられるのはこの「違法な行為」。懲罰の濫用はダメだが、形骸化も問題。違法な議事妨害でも不問の場合が極めて多い。続

2015-10-26 00:23:13
猫の泉 @nekonoizumi

続)違法な議事妨害は会期末に行われやすいこと、野党への与党の過度な配慮もあり、懲罰制度が十分に機能してこなかった。制度がうまく機能しないのは本来強力な権限を持つ議長があまり機能してこなかったことにもよる。議事妨害に関する詳細な検討と議長の議事運営に関する再考が必要、との結論。続

2015-10-26 00:23:21
猫の泉 @nekonoizumi

続)全体としては日本の議事妨害に関するかなり概論的な整理と検討だった。ただ、面白かったのは注に今までに読んだ議事妨害関連諸文献が出てくるほかに、議長経験者の文章が2つ出てくるところ。そうか、議事妨害の話が出やすいのは議長周りの文章なんだな。言われてみれば当たり前のことだけど。

2015-10-26 00:23:28
猫の泉 @nekonoizumi

続)今回、出てくるのは、斎藤十朗「参議院議長五年余りの足跡」、綿貫民輔「議長在職三年三ヶ月を振り返って」。また、河野義克「参議院の歩みと存在意義」で議長の問題に触れているとか。

2015-10-26 00:25:00
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