アンエクスペクテッド・ゲスト ＃８
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ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
「うむ、任せて行け！気が散る！」カブセが肋骨を叩き、聴診器で反応を確かめながら言った。その通りだ。託すしかない。ナカジマは最後に帽子を脱ぎ、血の気の失せたセンパイに敬礼した。突然、こらえていた涙がブザマに溢れ出し、嗚咽を漏らし、歯を食いしばった。敬礼の手がガクガクと震えた。 45
2016-01-22 01:21:23
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
「看守から…医師の鑑と聞きました……ヨロシク、オネガイシマス」ナカジマは彼に敬礼した。「どうか、助けて下さい」２人の死に物狂いの男の視線が交錯した。「……医者を信じろ」「ハイ」ナカジマは敬礼を止め、ブザマな涙に別れを告げる！ひとりのニンジャとして、窓から再跳躍！「イヤーッ！」46
2016-01-22 01:28:48
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
「看守から…医師の鑑と聞きました……ヨロシク、オネガイシマス」ナカジマは彼に敬礼した。「どうか、助けて下さい」２人の死に物狂いの男の視線が交錯した。「……医者を信じろ」「ハイ」ナカジマは敬礼を止め、ブザマな涙に別れを告げる！ひとりのニンジャとして、窓から再跳躍！「イヤーッ！」46
2016-01-22 22:40:05
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
「違う！違う！ここじゃない、どこだ……！」カブセが医療器具を漁る。ヤマヒロは神妙な顔でベッドから体を起こした。深呼吸し、カーテンを引き、目を開ける。手術台の上に並べられているのは、あの女デッカーニンジャと……謎のジェットパック男！「ウッ！」だが違う！社紋！ヨロシサン社員だ！ 47
2016-01-22 22:44:11
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
ヤマヒロは安堵の息を吐き、カブセに言った。「上手くまいたな。どうする？」「どうする？決まっとるだろうが！この心停止患者を助ける！助けるぞ！」カブセは汗を拭い、白衣の袖を捲った。「マジか？」ヤマヒロが怪訝な顔を作る。「厄介な事に…」「黙れ！ここは医務室で私は医者だ！私に従え！」48
2016-01-22 22:48:40
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
ヤマヒロは目を見開いた。「…おう、解ったぜ」これが本当に、囚人の定期健康診断をしていたあのヤブ医者だろうか？まるで別人だ。一瞬で変わった。カブセは確かに、今、ソンケイを放っている。この極限状況を生き抜くには、そのような仲間が絶対に必要だ。グレーターヤクザの生存本能が告げる。 49
2016-01-22 22:52:27
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
「どうするんだ？」「私の話を聞いてなかったのか！？」カブセは大型シリンジを握り、その針先を睨む。「どうやって助けるって聞いてンだよ」「……ZBRアドレナリンしかない」カブセは返した。微かに声が震えていた。「３倍量のZBRアドレナリンを、心臓に、直接注射するのだ。手伝いたまえ」50
2016-01-22 22:56:56
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
「手伝え？」ヤマヒロが問う。「筋肉量が凄い」カブセはデッドエンドの胸に触れ、針の挿入箇所に当たりをつける。額の汗を拭う。無論、心臓注射の経験など無い。これで蘇生する保証も無い。だが手をこまねいていれば、彼女は死ぬ。「手を貸したまえ、やるぞ」「よし」ヤマヒロが手を添えた。 51
2016-01-22 23:08:15
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
「こんなの映画でしか見た事ねえぞチクショウめ……おう、手が震えてるぞ」「だから、手伝ってほしいのだ」「ヘッ、任せとけよ」２人は目を見合わせ、頷いた。「「……サン、ハイ！」」STAB！シリンジ針挿入！あやまたず心臓に到達！３倍量ZBRがデッドエンドの心臓へと注入されていった！ 52
2016-01-22 23:13:05
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
DOOOOOM！中庭で巨大な轟音！爆炎！「撃てーッ！」ノボセ・ゲンソンが指揮車両上でカタナを抜き放ち、目標への斉射を命ずる！DOOM！DOOM！DOOM！「YYYRRRRR！」重武装マッポビークル「埴輪」三輌が強烈な漢字サーチライトを投光し、怪物に大型臼砲を撃ち込んだのだ！ 53
2016-01-22 23:20:04
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
背後から凄まじい砲撃を受け、カンゼンタイがよろめく。「効いているぞ！二射目用意！」ノボセが車両上からIRCを飛ばす！この武装ビークル３輌は、49課がスガモに立てこもる時のために隠し持っていた、いわば虎の子であった！「「イヤーッ！」」タフガイとスポイラーも重火器で援護を行う！ 54
2016-01-22 23:30:21
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
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「漢字サーチライト、角度上げろ！」ノボセ老が再砲撃に備え、命令を下す！「「漢字ライト照射用意！」」装甲車両の上に乗ったスモトリ・デッカーたちが、その怪力でサーチライトのハンドルを回す！キュコキュコキュコ！角度が上がり、「御用」の漢字が何個も、カンゼンタイの体に浴びせられた！ 55
2016-01-22 23:34:29
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
「YYYRRRYSH！」だが、カンゼンタイの脇腹から甲殻類じみた腕が生えた！それは一瞬で装甲車両を掴み、高々と掲げる！鋼鉄の軋む甲高い音！なんたる怪力！「YYYYRRRR！」ハサミで切断！車両爆発炎上！「グワーッ！？」残骸飛散と地響きに巻き込まれ、車両上から転落するノボセ！ 56
2016-01-22 23:42:49
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
『課長！』ナカジマの声！「儂は無事だ！撃てーッ！」ノボセが泥の中で立ち上がり叫ぶ！その言葉にマッポも鼓舞され、埴輪が射撃！DOOOM！「YYYYRRRSH！」『ジジイ！無茶すんな！死ぬぞ！』「言ったな、タフガイ！減給ものだ！引退したとて、このノボセ・ゲンソンを見くびるなよ！」57
2016-01-22 23:51:43
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
危険は承知。だが彼が自ら前線に立たねば、マッポは恐怖で動けぬのだ。ノボセ老は隻眼でカイジュウを睨み、残骸とともに転がるマッポの殉職死体と、食い殺される囚人たちの無残なシルエットを見た。退けぬ。「ヨロシサンめ！この代償は高くつくぞ！」老人の小さな体から凄まじい怒気が放たれた。 58
2016-01-23 00:00:52
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
「よいか！NSPDは！」ノボセは軋む体に鞭打ち、カタナを掲げた。「あのカイジュウをここで！何としても！刺し違えてでも……！」その時、中庭を巨大な何かが猛然と這い進んできた。ワームめいた触手の一本が、消化すべき新たな有機体を求め、ノボセに迫った。彼はそれを見て、息を飲んだ。 59
2016-01-23 00:10:47
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
「ムギコ」ノボセは孫娘の名を祈り、七本指でカタナを構えた。彼のイアイドーは４２段。だがニンジャではなかった。 60
2016-01-23 00:14:34
ニンジャスレイヤー / Ninja Slayer
@NJSLYR
「イヤーッ！」その時、ニンジャのカラテシャウトが響く！バズーカ着弾！KA-DOOOOM！「YYYYYYRRYSH！」触手は切断され、中庭でのたうった！「……！」ノボセ老は、無謀なイアイドー斬撃を空振りした姿勢でしばし固まり、シャウトの方向を見て、笑んだ。デッドエンドがいた。 61
2016-01-23 00:21:56