#自民党改憲案を総点検 【緊急和訳】明大レペタ特任教授が警告する『自民党憲法改正案の最も危険な10の項目』(動画・書き起こし・連投)総合まとめ #自民党改憲案
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41. 日本国憲法第97条 『この憲法が日本国民に保障する基本的人権は、人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果であつて、これらの権利は、過去幾多の試錬に堪へ、現在及び将来の国民に対し、侵すことのできない永久の権利として信託されたものである。』
2016-03-01 20:43:1242. 自民党改憲案は単純にこの文言を削除している。『Q&A』パンフレットにおいても、その理由は明示されていないので、どういう動機で削除されたかのかはようとして知れない。おそらく、自民党の指導者らは、「人類の多年にわたる自由獲得の努力の成果」という概念に最も反感を覚えるのだろう。
2016-03-01 20:43:4843. どうも自民党改憲案が示すのは、確立された政治構造に『抗する努力』というものが最も受け容れがたいということのようである。『公の秩序』を維持するという至上の目標に対して、『抗する努力』というのは真っ向から相対する考え方なのであろう。
2016-03-01 20:45:2444. また自民党の指導者らにとって、この文言がもっとも屈辱的なのは、その由来にあるのかもしれない。
2016-03-01 20:46:0145. この文言を起草した軍の民生委員(?)らは、18世紀のフランス革命やアメリカの独立戦争に感銘を受けた可能性があるからだ。「これが『日本の伝統、文化、歴史』となんの関わりがあるのか」と、彼らが憤慨するのも無理からぬことである。 「その5」に続く
2016-03-01 20:47:085. 人権の主体を「個人」から「人」へと移すことによる権利の侵害
Attack on the “individual” as the focus of human rights
【緊急和訳】明大レペタ教授が警告する『自民党憲法改正案の最も危険な10の項目』(その5)Tumblr版 tkatsumi06j.tumblr.com/post/140323561… 以下「その3と4」に続いて「5」を連投します。確定訳はTumblr版で。 pic.twitter.com/FvW34C87xv
2016-03-02 18:20:0246. ⑤人権の主体を「個人」から「人」へと移すことによる権利の侵害 西欧的価値観の継承は、日本国憲法全体を通じて見て取れる。なかでももっともこれが顕著なのが、憲法第13条ではないだろうか。
2016-03-02 18:23:0347. [憲法第13条は]「すべて国民は、個人として尊重される。」と始まり、「生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利」は、「最大の尊重を必要とする」とある。 この文言は、[実は] 合衆国独立宣言の文言の完全な引用である。
2016-03-02 18:24:4448. 自民党改憲案の起草者らは、第97条は削除したものの、流石に第13条が触れる「生命、自由及び幸福追求の権利」については、削除できなかったようである。しかし、彼らは反感を覚えるある言葉だけは、変えないではいられなかったようだ。それは、『個人』という言葉である。
2016-03-02 18:25:5049. 自民党改憲案には、こうある。 『全て国民は、”人”として尊重される。』 constitution.jimin.jp/draft/ pic.twitter.com/nIjBZKzVKI
2016-03-02 18:29:1650. 「権利を有する自立した個人」という概念は、西欧の自然権説の核となる考え方である。しかし、自民党が考える国民と政府の関係性の中では、そのような「個人」は、[許されざる] 呪われし存在("anathema")のようである。
2016-03-02 18:30:2251. 「歴史、伝統、文化」に基づいた権利が勝ると、普遍的権利を拒絶した直後、自民党の『Q&A』パンフレットでは、日本国憲法における西欧的価値観を次のように位置づける。(p.13) pic.twitter.com/6oSGFPzl7D
2016-03-02 18:34:1852. 『現行憲法の規定の中には、西欧の天賦人権説に基づいて規定されていると思われるものが散見されることから、こうした規定は改める必要があると考えました。』 (自民党憲法改正草案Q&Aより) pic.twitter.com/KIix3bgdHT
2016-03-02 18:36:2053. 『公の秩序』の優位もそうだが、自民党改憲案のいくつもの条文から、自民党が自然権に関する規定を変えたがっていることがうかがえる。 個人の地位を貶めようとする自民党の姿勢は確実に、日本国民の憲法上の地位を低めることに繋がるであろう。
2016-03-02 18:37:4554. 自民党改憲案は、明治憲法の復活や天皇主権の復活を直接企図するものではないものの、自民党の指導者らは、国民は明治憲政下の”臣民”に近い地位であるべきという考えのようである。
2016-03-02 18:38:2455. 立憲民主主義国家で市民に保障される権利とは異なり、「臣民」は、何らかの至高の存在に対し、義務を課せられる存在となる。 「その6」に続く
2016-03-02 18:40:04【緊急和訳】明大レペタ教授が警告する『自民党憲法改正案の最も危険な10の項目』(その5)FB版 fb.me/5acHKfwFH
2016-03-02 21:51:256. 国民の新たな義務の制定
New Duties for the People
【緊急和訳】明大レペタ教授が警告する『自民党憲法改正案の最も危険な10の項目』(その6)Tumblr版 #自民党改憲案を総点検する tkatsumi06j.tumblr.com/post/140368583… pic.twitter.com/6fLdfAOrMi
2016-03-03 12:44:4156. ⑥国民の新たな義務の制定 「立憲主義」の原則では、主権者たる国民が、政府を樹立してこれに権限を付与し、かつ、政府の権限を制約することを目的として、憲法を制定する。
2016-03-03 12:46:0357. この政府権限の制約という概念は、日本の為政者らには受け容れがたいもののようである。ある著名な憲法学者がその理由をこう紐解く。
2016-03-03 12:47:1258. 「問題は、立憲主義という概念そのものが、我々日本人にとっては外来思想でしかないことにある。西欧からこの概念を学ぶまで、我々は為政者に法を強制するなどという概念は知らなかった。続く」
2016-03-03 12:48:0059. 「続き。法は常に為政者から下されるものであり、法への従属は国民の美徳とされてきた。為政者らは、"法によって統治した"のであり、"法によって統治されて”はいなかったのである」高橋和之教授(強調追加)
2016-03-03 12:49:1160. 日本の1947年憲法は、憲法上の数多くの自由や権利を保護することを謳いつつ、明確に政府権限を制約している。自民党は、この真逆を行おうとしている。自民党の憲法改正草案は、政府権限を制約するのではなく、国民に義務を課すものであるからだ。
2016-03-03 12:50:03