展覧会における音環境の問題

メディアアートや映像など、音を扱った作品を美術館で複数展示する際に生じる音環境の問題について。作曲家ヲノサトル@wonosatoruさんのツイートを中心にまとめました。 【追記】石田康二@kjishiさんによる建築音響的な視点からの提言を追加しました。 【追記】まずは作家と企画側の双方がこうした問題の存在を認識すること、そして解決策を持ちうる音響の専門家が美術界の外にいるのを知っておくことが大切だと思います。 【追記】建築家の佐藤慎也@satohshinyaさんからの提言を追加しました。
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佐藤慎也 @satohshinya

例えばある展覧会の展示構成を行う場合、作品毎に要件を記したリストがあって、それを元にパズルのように組み立てていく。メディアアートの場合は作品として絶対的な大きさが必要な場合が多いので、望ましい展示順路を決めるどころではなく、全作品を収めるだけで精一杯という場合もある。

2011-02-04 06:11:25
佐藤慎也 @satohshinya

その空間を確保するために部屋ごとつくる作品もあったりする一方で、プロジェクションサイズは気にしていない作品もある。アーティストによって、展示空間のコントロールに対する強弱があるように思う。明るさについても同様で、いくら機器の輝度が上がっても、真っ暗な部屋を要求される場合もある。

2011-02-04 06:25:54
佐藤慎也 @satohshinya

音環境についても、現状の美術館の展示室に対し、クラシックとロックのコンサートの双方を満足させるような要求は難しいだろう。ヘッドフォンや指向性スピーカなどで解決できたとしても、次に映像が視覚的・空間的に混ざり合うことが問題視されるかもしれない。アーティストによる好みも大きい。

2011-02-04 06:33:06
佐藤慎也 @satohshinya

そうなると仮説として、美術館にもメディアアートのためのブラックボックスが付加されるべきという結論になる。現状の展示室で可能なことを考えるという方向の一方で、こんな仮説を建築計画上で考えていくことも必要なのかも。

2011-02-04 06:35:37
佐藤慎也 @satohshinya

何れにしても、twitter上でアーティストの方々を交えてこういった話題が共有できることはうれしい限り。建築学会とかで論文を発表しても、なかなかリアクションがないだろうから。やっぱり、メディアアートに対する建築計画的な研究はやる意味があるのかな?

2011-02-04 06:38:15
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