小六の国語教科書を読んでみる

0
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

25)そういう面白い話をしてあげるチャンスなのに、そこまでいかない。どうしてなんだろう。 pic.twitter.com/LxJl6hWjq7

2016-04-07 10:56:34
拡大
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

26)「です・ます」体が生まれたいきさつも面白い。そこから話してあげればいいのにこの教科書はしない。 pic.twitter.com/O31JGWkRbP

2016-04-07 10:58:00
拡大
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

27)「た・である」体もそうですが、西洋の言語をなんとか日本のことばとして消化するための模索の末に生まれたのが「です・ます」体。その歴史的いきさつがとても面白いし、そこをしっかり理解させておけば、中学にあがって英語で時制や完了形を学ぶ際に混乱しなくて済む。

2016-04-07 11:01:27
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

28)飛行機のデザインにもいろいろあって、プロペラが機体の一番後ろにあっても航空力学的には何も問題はありません。機体の先っちょであってもいいし翼にあってもいい。要は設計思想の違い。

2016-04-07 11:04:14
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

29)国語の授業で日本語になじむというのは、譬えるならば機体の後ろにプロペラがついている飛行機で空を飛ぶ訓練を受けることです。それが中学にあがって英語と遭遇すると、この言語はプロペラが前についているため操縦法が変わるわけです。

2016-04-07 11:05:41
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

30)どっちの機体が上かという問題ではなく、それぞれ利点と弱点があって、要は操縦者が頭の切り替えをできるかどうかが大切なのです。

2016-04-07 11:06:46
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

31)そういうオリエンテーションがなされていない!どうして小学校国語のなかでちゃんとやっておかないのか!

2016-04-07 11:11:20
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

32)設計思想の違いのほかに、マナーの違いもしっかりオリエンテーションしておくべきです。

2016-04-07 11:12:44
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

33)たとえばこれ。自分の未来の夢を語る女の子。「みなさんは~選手を覚えていますか」と聞き手に球を投げる。日本語ではごくありふれた話の振り方ですが、英語ではマナー違反です。 pic.twitter.com/aAnY2Lkr4M

2016-04-07 11:15:05
拡大
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

34)英語でこんな話の振り方をすると聴衆からは「そんな奴知らねーよ」「なんで俺らにいきなり聞くんだよお前何様?」とかツッコまれる。

2016-04-07 11:21:09
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

35)英語で you という場合、それは「we(私たち)と違ってあなたたちは」というニュアンスを伴う。または「they(あのひとたち)と違ってあなたたちは」「I(私)はともかくあなたときたら」なニュアンスがある。ということは文脈によっては喧嘩を売ってるようにも聞こえかねない。

2016-04-07 11:25:35
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

36)ここから先はプライベートな領域だからいきなり踏み込んではいけないし、踏み込まれたら怒ってしかるべきだという線が、どんな民族にも言語にもあります。それは世界共通ではなくて、言語によっても大きく違う。

2016-04-07 11:27:17
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

37)どれが正しいかの問題ではなく、マナーの違いの問題です。

2016-04-07 11:27:48
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

38)西洋人と握手するときは相手の目をみてする。これ基本。ところがニホンジンはたいてい握手しながらお辞儀してしまう。あれはよくない。私もついやってしまいがちなので、いつも気を付けています。

2016-04-07 11:29:05
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

39)スピーチひとつでも言語によってマナーが変わるのです。そういう点も早めに教えておくべきです。 pic.twitter.com/ts4pqIUVQi

2016-04-07 11:30:51
拡大
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

40)三省堂の中二英語教科書から。「花火師になりたい」という女の子のスピーチ。英語のマナーで語っていないからめちゃくちゃ。ナイフとフォークの使い方をろくに教えないでいきなり西洋料理を食べさせるがごとき無様さ。 pic.twitter.com/baOBJNShNU

2016-04-07 11:35:17
拡大
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

41)日本語のマナーは日本語でしか通じない。そのことを国語の授業で教えておらず、また英語のカリキュラムもこの点を押さえていない。

2016-04-07 11:36:48
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

42)さあ小6国語も終盤です。ここでようやく外国人の書き手が登場します。ようやくです。ここまでにも外国の小説の翻訳ものはありましたが、日本語話者に直接語りかける形式のものはずっとありませんでした。 pic.twitter.com/VNXiuzL5XV

2016-04-07 11:39:06
拡大
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

43)日本文学研究の巨匠ドナルド・キーンの随筆です。この方は後に高校英語でも登場します。日本文化を礼賛してくれるガイジンとして、いろいろ使い出があるからでしょう。

2016-04-07 11:41:59
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

44)彼の業績も生き様も素晴らしいとは思います。ただこうも思うのです。「国語」を相対化する視点をこそ、小学校国語を締めくくるには必要だったのではないかな、と。

2016-04-07 11:44:50
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

45)巻末ふろく。小5の教科書の巻末にもこういうのありましたね。 pic.twitter.com/H2ww46XCpA

2016-04-07 11:46:38
拡大
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

46)以上が光村図書刊行の小6国語教科書にみる、日本語としての国語教育分析です。 pic.twitter.com/WYpDUc2Meo

2016-04-07 11:51:24
拡大
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

47)あ、国語と日本語の違いについて論じておきます。私が「国語」という場合、この世にはほかに言語の体系がない、というかあっても方言と同じで辺境の言語にすぎないという天動説的なイメージです。

2016-04-07 12:39:24
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

48)「日本語」は違う。この世にはいろんな言語があって、そのなかのひとつにすぎないという地動説のイメージ。

2016-04-07 12:40:09
くみかおるの冒険 @ElementaryGard

49)小学校のうちに国語→日本語へのパラダイムシフトを生徒に促すのが必要だと考えます。

2016-04-07 12:41:15