【お玉さんの読書マラソン】「名探偵図鑑完読作戦」第10部

お玉さんの読書マラソン企画「名探偵図鑑完読作戦」第10部です。第10部は荊木歓喜(『悪霊の群』他)から始まり、多羅尾伴内(映像作品はスルー)、リチャード・カッフ(『月長石』)、フィリップ・トレント(『トレント最後の事件』)、グレゴリー・ハウス(映像作品スルー)、御手洗潔(番外編)、倉石義男(『臨場』)、エイドリアン・モンク(映像作品スルー)、鬼貫警部まで。特に鬼貫警部篇は、鬼貫短編作品全レビューに短・中編作品から長編化された作品まで評したスペシャリテ。後半戦最大のヤマ場です。
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お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

顎の張った警部が指摘する「犯人のミス当てクイズ」の解答は、確かに言われてみればそうだわ〜ナルホド、といった感じ。 しかし、青酸カリって簡単にGETできるものなのね♫ というそんなとこのほうが気になったわ。もしミスが無かったとしても動機の面で主人公に容疑がかかることは必至かも?

2016-07-10 02:58:43
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「殺意の餌」で学ぶ世間にバレない轢き逃げムーブメント!

2016-07-10 02:58:56
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

さて、今回の鬼貫警部マラソンは原書房刊行の『鮎川哲也読本』と出版芸術社刊行の「鬼貫警部全事件 Ⅰ 〜 Ⅲ」を参考に進めていたのでありますが、ここから洩れているのが「わらべは見たり」であります。(貴重な情報をお教えいただいた@tekuno0260 様、ありがとうございます)

2016-07-10 02:59:26
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

顎の張った警部 = 鬼貫警部という認識の下『鮎川哲也読本』にて山前譲がリスト化しており、顎の張った警部の出てこない「偽りの過去」に鬼貫マークをつけていたりするミスはあるんだけど、とてもステキな『鮎川哲也読本』の価値を更に高見に導く良リストであることは間違いないのよね

2016-07-10 03:01:06
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

日下三蔵編の出版芸術社「鬼貫警部全事件」も顎の張った警部 = 鬼貫警部という図式に準拠してる。文庫化の際に顎の張った警部モノへと書き換えられた「MF計画」を拾い上げてくるナイスプレーが眩しい! あと今まで取り上げた長編の原型短編(「霧の夜」除く)はこの全集でしか読めないんよね

2016-07-10 03:01:22
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

そんな匠たちの匠の目から洩れてしまった「わらべは見たり」(山前譲が後に洩れていたことに気がついたそうです) 主人公(=犯人)のミスに、もし顎の張った警部が鬼貫警部だとしたら、彼が得意とするとある分野の知識が解決に絡んでくるのでニヤリと出来るんですよね。あっ、ココアじゃないですぞ

2016-07-10 03:01:52
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

まぁ、私程度の人間でもその知識は知っていたくらいなので、ミス当てミステリとしてはイージーかもしれない。あと主人公の行動は、主人公の自己判断では自然な認識みたいだが、すっごく怪しさ大爆発なので、やはりあのミスが無かったとしても捜査の線上には上がっていたんじゃないのかなと思うんだわ

2016-07-10 03:02:04
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

あの犯人のミス、他の用例がパッと何個も思い浮かんでしまったわ♫ (けどネタバレなので、言えないもどかしさ) クルマ崖からダイブマン事件のほうで顎の張った警部が見せるちょっとした違和感への気付きが、鬼貫警部らしさが満載って感じで大好きだわッ♫

2016-07-10 03:02:58
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「MF計画」 ……この作品での主人公(=犯人)のミスは、鬼貫警部が活躍する某長編で使用された内容の全くの焼き直し (>人<;) アリバイトリックもあの人たちがもし名乗り出てくれなかったら、ものすごく脆弱な内容だよね……(>人<;) あとカントとヘーゲルって名前じゃ絶対売れない

2016-07-10 03:03:12
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

昭和40年代の漫才師の在り方やホームドラマの価値観が分からないので動機がピンと来ないんよね。 とにかく言えるのは、ヘーゲルってヤツは悪い詐欺野郎だッ! 相方がレコードコレクションを見に家に遊びに来てくれると聞いて、メッチャ喜ぶカント、メッチャカワイイじゃないか♫

2016-07-10 03:03:40
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

顎の張った警部三連発に共通するのは、犯人の殺意の芽生えからの犯罪の計画→諸問題の頭の中でな潰しこみと戸惑いを交えつつの殺人の実践→顎の張った警部の来訪とミスの指摘というフォーマット、と、主人公に同情を与えないためのクズとしての書きっぷりと、作者の気質がうかがえる喜劇仕立てな雰囲気

2016-07-10 03:03:50
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

初期の密度の濃い短編と比較すると物足りない部分は確かにあるかもしれない。 ここにあるのは些細なミスをほじくり返す、こじんまりとしたまとまりの良い作品たちだ。 トリックの強度で測ってしまうと作品理解にブレが生じるカモ? 短い枚数への割り切りが見せる程よい緊張感の物語なのである

2016-07-10 03:04:40
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

というわけで「殺意の餌」「わらべは見たり」「MF計画」でございました。 鬼貫警部短編マラソン残り二本(と最初に予告した『黒い白鳥』) 次回は「まだらの犬」 ではでは〜 ( ´ ▽ ` )ノ

2016-07-10 03:04:55
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

さて『スキンコレクター』の続きをつらつらと読もう

2016-07-11 02:45:19
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

さて、名探偵図鑑完読作戦スペシャル「あゆてつのあは、アリバイのあ」 本日は短編その27「まだらの犬」をお送りしちゃいますよ。 1975年「別冊小説宝石」8月号掲載。

2016-07-13 02:04:47
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

さぁ、鬼貫警部短編マラソンも大詰めなのであります。 「まだらの犬」というタイトルから、笛をピ〜ヒャラ吹けば殺人がダイスキな魔犬がロープをつたって襲いかかってくるよ、なーんてそんなストーリーを想像しちゃいがちですが、もちろんそんなお話ではないことは先に伝えておきます。

2016-07-13 02:05:46
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

「まだらの犬」が発表された1975年(昭和50年)、鮎川哲也の短編の仕事は三番館のマスターが活躍する三番館シリーズへ完全にシフトしてるわけで、、、 そして今回のマラソンで気づいたんだけど、鬼貫警部の全短編(長編原型作品や顎の張った警部モノも含む)より三番館の方が作品数多いのね

2016-07-13 02:06:37
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

三番館バンザイのそんな流れの中で書かれた、顎の張った警部ではない、久しぶりの鬼貫警部本人が起用された「まだらの犬」 ハッキリ言ってしまうと鬼貫警部モノの総集編みたいな内容なのね。 総集編。 読んでいるとね、様々な鬼貫警部作品が自然と連想されちゃうんだよね。そんなバラエティが嬉しい

2016-07-13 02:08:20
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

1951年の「楡の木荘の殺人」から約30年もの間シリーズ展開されてきた鬼貫警部作品。本格というカテゴリーへのこだわりは一貫していたが、その作品スタイルは幾度か変化を繰り返している。短編で鬼貫警部シリーズを追うと意外にバラエティにとんでいるんよね。そこらをちょっとずつ拾ってるんね

2016-07-13 02:09:03
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

(短編の多種多様さに較べ、長編は『憎悪の化石』『人それを情死と呼ぶ』以降はある種のパターンの反復、表層のトリックは違えども構造としては似たような話が続いたのはナイショ。むしろ三番館に仕事をシフトしていた昭和50年以降の鬼貫警部三長編がそれぞれにそれぞれの味があり、油断ならない)

2016-07-13 02:10:49
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

前回の「MF計画」はトリックだけが焼き直しの再生利用で全然歓迎できない作品なんだけど、「まだらの犬」に関してはアタマの先からオシリまで鬼貫警部のシリーズ要素がギッシリ(ワイの大好きな『憎悪の化石』要素多目)なので、結局メイントリックは焼き直しなんだけど、ほっこり一安心な気分なのね

2016-07-13 02:12:07
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

あと「まだらの犬」に登場する推理作家が、おそらくだが作者本人の当時の心情が反映され気味で面白いんよね♫ そこからの派生の作家のサインが、焼き直しのトリックでもアレンジの仕方や捻り具合でまさに如何様にもなるんだぞ、って感じで迫ってくるぜ ( ´ ▽ ` )ノ オレも丹念に読むぞぉ

2016-07-13 02:13:41
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

というわけで、汽車の時代は終わりを告げて久しかったりするため時刻表は無いんだけども、鬼貫警部作品の諸要素が幕の内弁当的に楽しめるんか「まだらの犬」なんだよね、とオススメしておきます。 次回は鬼貫警部短編マラソン最終回「首」でございまするぞ。 ではでは〜

2016-07-13 02:15:04
お玉と毒をくらわば皿まで @ottama709

こんかいはいつも以上にまとまりのない感想になってしまって、困った

2016-07-13 02:16:23
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