ニンジャスレイヤー二次創作【テンダー・ホワイト・ドラゴン・アンド・ブルタル・レッド・ブラック・ドラゴン】#6

プロキオン @MMMwithbe

ブガー、ブガー、ブガー。カラコロカラコロ、カラコロカラコロ。「火事ドスエ、火事ドスエ、火事ドスエ……」ドージョーに電子ナリコ警報と自動マイコ音声が響き渡り、スプリンクラーが作動した。爆発四散する間際、ペクヨンの口腔から吹き上がった赤黒の炎が、天井の熱感知式火災報知器を舐めたのだ。

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ザァァァーーーッ……。いまだニンジャスレイヤーの体内に燻るイクサの熱量とジゴクの炎を冷ますかのように、無機質な人工の雨が降り注ぐ。ペクヨンが爆発四散した場所に、濡れて輝く紐状のものがあった。ニンジャスレイヤーはそれを拾い上げた。何の装飾もない銀色のネックレスチェーンであった。

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チェーンはシンプルな銀色の指輪に通されていた。死闘のカラテ衝撃によってか、あるいは赤黒の炎の高熱によってか、その円みはいびつになっていたが、裏面の文字は読み取れた。M to H , Forever love。――即ち、Mina to Hwoarang 。

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チェーンとマリッジリング、そして「跆」「拳」の白いメンポを懐に収め、ニンジャスレイヤーは静かに立ち去った。数分後、電子ナリコ警報装置の自動通報機能によって消防車とNSPDのマッポビークルが到着したときには、そこにニンジャが存在したと証明できる物的証拠は何一つ残っていなかった。

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【テンダー・ホワイト・ドラゴン・アンド・ブルタル・レッド・ブラック・ドラゴン】#6　おわり。エピローグへ続く。 #sansita_nj