Rickyさんによる会計のお話し+positivemoney派の話

positivemoney派のサイト http://positivemoney.org/
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wankonyankoricky @wankonyankorick

会計学の主流って、難しいよ。というのは、国とか地域によって違うわけだから。。。制度会計(財務諸表作成のための財務会計とか、納税書類作成のための税務会計、およびそれらの結びつき)というのは、当然、国や地域によって考え方や歴史が違うから、結構異なっている。だから、これらを

2016-07-22 10:54:19
wankonyankoricky @wankonyankorick

コンバージェンスする、という話に向かっているし、現に「日本の会計基準は、IFRSとほぼ同等」なんて言い方しているのを見かけるけれど、実際には結構、違っている。コンバージェンスだなんだといって、ある日突然大幅に換えてしまうと、当然、書類の作成も出くなくなっちゃうし

2016-07-22 10:55:47
wankonyankoricky @wankonyankorick

連続性も保てない。前の勤め先でフィリピンの工場の経理処理をやっていて、職場が変わって今の会社に勤めるようになった間に、いつの間にかフィリピンGAAPがPFRS(IFRSのフィリピン版)になっていて、エラく戸惑ったが。。。。制度会計と内部会計の考え方も国によって全然違う。

2016-07-22 10:58:00
wankonyankoricky @wankonyankorick

日本では、「原価計算基準」なんてのが、1964年ごろかな、、、、に公表されて、それから一度も改訂されていない。日商簿記検定の工簿や原価計算は、これがもとになっている(プラス、ABSなどその後に出てきた話題)。ところが、アメリカあたりでは原価計算基準は毎年見直されている。というのは

2016-07-22 10:59:28
wankonyankoricky @wankonyankorick

アメリカの場合、政府の事業に入札する際には、ほぼ統一された基準による原価計算の明細を添付すことが義務になっているらしい。だから、原価計算も日本とは違って、一種の制度会計に近い扱いを受けることになる。だから、会計については、経済学と同じような感覚で「主流」と言っていると

2016-07-22 11:01:30
wankonyankoricky @wankonyankorick

わけわからないことになる。なんせ、会計学での「主流」とは、実務上の「主流」とほぼオーバーラップするわけだから。 なお、経済学に会計(複式簿記)を流用する場合、そうした実務的な基準が問題になるわけではなく、抽象的なモデルとしての複式簿記が使われるだけだから、こだわってもあまり

2016-07-22 11:03:31
wankonyankoricky @wankonyankorick

言えば言えなくもない。。。。勿論、現在の会計の「主流」が、損益(フロー)を中心とする動態観からポジションステートメントを中心とする新静態観に向かっていることは間違いない。これは学問的にどうこうというよりは、ヨーロッパの金融資本の利害が反映されたもの。

2016-07-22 11:06:28
wankonyankoricky @wankonyankorick

資本制経済がカジノ化、あるいはミンスキーの言うマネー・マネージャー・キャピタリズム化したことの反映。資産・負債のポジションは、過去の事実より、将来の予測・期待を反映したものにしようという動きが中心。当然、各国の「主流派」の会計学もそうした流れに沿っている――日本は

2016-07-22 11:08:34
wankonyankoricky @wankonyankorick

従来は比較的保守的だったと思うけれど、最近はどうなのかな。。。。。マクロ経済モデルに複式簿記をあてはめて考えることは、会計学の課題でも論点でもない。制度会計ではないし。ただし、単純に国民経済計算については、国際的に開発が進められており、日本もこれに沿って公表している。

2016-07-22 11:13:25
wankonyankoricky @wankonyankorick

MMTだのCTだのは、単純に単純な定義と複式簿記の基本原則以外用いずに説明している。MMTだと資本金が負債に分類されるとか、定義による違いがいろいろあるとしてもそれによって論理一貫性が損なわれることはない。CTはMMTと違って、政府と中銀の連結を認めない。要は前提の違い。

2016-07-22 11:21:00
wankonyankoricky @wankonyankorick

一方で、政府と中銀の連結を認めておきながら、他方で政府が貨幣性資産を「資産」として持ちうるとか、貨幣は負債に含めない、とか、これでは論理も糸瓜もない――勿論、あらかじめそのように前提する合理性があるのなら、それで論理を展開すればいいのだが、それが単に「場当たり的にそう決めた」

2016-07-22 11:23:09
wankonyankoricky @wankonyankorick

というだけなのか、合理的な理由があるのか、その辺は明確にしておかないと。PM派は中銀と政府を連結したうえで、貨幣を負債ではない、とするが、その理由は今一つ明瞭とは言い難い。単に「そう定義しただけ」、というのではちょっと困る。

2016-07-22 11:24:31
wankonyankoricky @wankonyankorick

言葉の上で貨幣を負債と定義するか、それ以外の何かと定義するのかは、まあ、どっちでもいい。それで意味を成す論理一貫した説明ができるのであれば。だけれど、現状ではPM派の理論は、事態の説明がうまくできていないと感じている。単に「負債」――彼らに言わせれば、将来「返済」しなければ

2016-07-22 11:28:19
wankonyankoricky @wankonyankorick

ならないもの――という言葉を使いたくないだけではないか、と、そう思えてしまう。ただ、負債というものが、将来、履行する責務を負っており、その履行に際して経済的資源の流出(または経済的資源獲得の機会の放棄)が生じるもの」とだけ(IFRS流に)定義しておけば、ベースマネーを政府の負債と

2016-07-22 11:29:55
wankonyankoricky @wankonyankorick

することに何の問題もないし、論理も一貫する。MP派の様に「貨幣とは、負債を償還する物だ」といっただけでは、では、どういう条件を満たしていれば貨幣になるのかがわからないし、現に世の中では、貨幣を支払われずに民間の第三者の負債で決済することや相殺で済ますことが普通に行われている。

2016-07-22 11:32:05
wankonyankoricky @wankonyankorick

(PM派は、ベースマネーだけをマネーとし(100%準備貨幣)、そして銀行の負債による決済を禁止することを主張しているのだが、現状の説明としては???)

2016-07-22 11:33:52
wankonyankoricky @wankonyankorick

おいらが、PM派は複式簿記の基本がわかっていないんじゃないか、と感じているのは、そういうとこ。

2016-07-22 11:36:53
wankonyankoricky @wankonyankorick

実務的な簿記の学習と、マクロ経済の話とでは簿記の知識でも、優先順位に違いが出てくる。まあ、実務的な簿記の学習でもそうなんだが。。。。日商の簿記検定なんかとアメリカの簿記の教科書を見比べていて、最初に目につくのは、為替レートの扱い。日商簿記検定だと1級になるまで出てこない。

2016-07-22 11:38:44
wankonyankoricky @wankonyankorick

(今は違うかな?)アメリカの教科書だと、かなり最初の方に出てくる。マクロ経済モデルで用いるとしたら、為替レートの変化の扱いをどうするかはかなり微妙だ。。。。

2016-07-22 11:39:53
wankonyankoricky @wankonyankorick

マクロ経済を学習している人に対して、ぜひ理解してほしいのは――クルグマンもスティグリッツも理解できていないみたいなんだけれど、――実際の世の中では負債と負債の交換が日常的に行われている、ということ。複式簿記で言えば、借方に相手の負債、貸方に自分の負債が来る。これが銀行との取引の

2016-07-22 11:41:26
wankonyankoricky @wankonyankorick

基本。銀行から見て借方に現金が来て――現金だって、本当は中銀の負債に過ぎないんだけれど――、貸方に預金が来る、というのは、そんな中心的な役割を果たしているわけではない。簿記を学習して理解してほしいと感じるのは、そういうところ。

2016-07-22 11:42:56
wankonyankoricky @wankonyankorick

あと、まあ、「連結」についても最低限のことは理解してほしい――何も、内部留保利益の控除とか持分の解釈についてあれこれ知っておく必要はないが、最低限、一方で国債を相殺して他方で政府預金だけは残しておく、とか、あるいは相殺してもあたかもそれがあるかのように話を進めるとか、

2016-07-22 11:47:14
wankonyankoricky @wankonyankorick

そういう非論理的な話になるのを避けるぐらいには、学習しておく方がいい、と感じる。

2016-07-22 11:47:55
wankonyankoricky @wankonyankorick

先日も、政府と中央銀行を「両建て」して「こういう解釈もある」というようなコメントを見かけたんだけれど、そんなんではお話にならない。両建てするなら(と言うのは、連結しない、ということと同じだけれど)両建てする、ということで、論理の一貫性を保ってほしい。

2016-07-22 11:50:05