ソシャゲ『ユバのしるし』考察2
さて、「ユバ」で興味深いと思うのは生贄システムです。ふつうに考えて、自キャラを生贄にされるのは、プレイヤーにとって嫌だと思います。しかし、商業作でわざわざ万人向けでなくすのだから、何らかのメリットがあると開発側が考えたはずです。
2016-08-14 01:56:21メジャー作品で近い感覚は、あえて「艦これ」でキャラロストありにしてる、とかでしょうか。損をすると取り返したいというような認知的不協和があるから、あえてネガティブな要素を入れたとか。
2016-08-14 01:57:50「ユバ」でネガティブな要素を入れるのは、何も考えないでそうなっちゃったのではなくて、はっきり意図的だろうと分かります。たとえば、ガチャ要素(救出クエスト)がそうです。
2016-08-14 01:59:41「ユバ」のガチャは、よくあるソシャゲのガチャと違って、2人から1人、または10人から5人選ぶ形式です。まあこの選ぶガチャ自体は、「かんぱに」の採用とか前例があります。
2016-08-14 02:01:02ただ、「ユバ」のガチャが特異なのは、選ぶときに「見捨てる」キャラを選ぶということです。ふつうの感覚なら「救う」キャラを選ばせるはず。これはどう見ても意図的にやってます。
2016-08-14 02:02:24なんでそんなことすんの、という疑問に一言で答えれば、たとえば現代版生贄である「いじめ」が起きると、団結するようなものでしょうか。ネガティブな感情は集団を強く結びつける。
2016-08-14 02:07:11もっとスケールを大きくすると、民族主義的な感情をバーチャルに再現しようとしているのかもしれません。つまり、生贄を積み重ねることで、疑似共同体に共感も重ねていくと。もちろん、生贄はすぐ慣れちゃうんですけど、慣れは慣れで一種の共感、同調的感情です。
2016-08-14 02:08:52これが愛国コンテンツとかだと、何に共感するのか分かりやすいですよね。その国家とか民族をバーチャルに圧縮したような感じでしょうか。上手く行くかどうかはともかく。
2016-08-14 02:12:27まあちょっと今回は深読みしすぎかもしれません。自分の歴史観をゲームに投影しているだけではあります。ただそれは、今のツイッターでゴジラに自分の国家観を投影している人と同じようなことです。つまりよくあることです。
2016-08-14 02:14:23ただ、犠牲というのは泥くさいけど、現代のコンテンツでも強力な手法です。だって「ひぐらし」の印象が強烈だったのは、豹変の演出もあるけど、犠牲を求める排外的な共同体にリアリティがあったからでしょ。(それは後半なしくずしになるけど)
2016-08-14 02:19:43