![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
ライブさんは裏の世界の幹部。毎晩、ライブさんの一声で何億というお金が動く。やよたんは普通の大学生。毎日大学とバイト先と家を回るだけの生活。そんな2人の人生は、ある事件をきっかけに交差する。
2011-02-18 23:31:07![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
ある春の夜。帰りが遅くなったやよたん。この時、やよたん家で原因不明の爆発が起こっていた。1人、被害を免れたやよたんは惨状に呆然とする。実はこの爆発はライブさんの指示の下で行われたものだった。野次馬にまぎれ、様子を見にきたライブさんは、泣きじゃくるやよたんを見て、声をかける。
2011-02-18 23:37:48![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
いつもなら終わった「仕事」のことなど気にもかけないライブさんだったが、何故か、この時は放っておけなかった。何も知らないやよたんは、優しく声をかけてくれたライブさんについていく。そして、成り行きで、ライブさんがやよたんを引き取ることに。
2011-02-18 23:42:43![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
ライブさんは事実や自分のことを隠したまま、やよたんを養う。不審に思いながらも、ぶっきらぼうだか優しいライブさんに、徐々に心を開き、次第に惹かれていくやよたん。そして、ライブさんも、やよたんの存在が自分の中で特別なものへとなっていきつつあるのを感じていた。
2011-02-18 23:47:39![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
2人はゆっくりと、着実に愛を育んでいた。「あのライブに、女ができた」そんな噂が流れ始めたある日。ライブさんの部屋に入ったやよたんは、机の上に自分の父親の名前のかかれた書類を見つける。それを読み、ライブさんがやよたんの家族を消した張本人だと知る。動揺し、家を飛び出すやよたん。
2011-02-18 23:55:43![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
ライブさんの家を飛び出したやよたんは、ライブファミリーのライバル、●●に捕まり人質になってしまう。やよたんと引き換えに、ライブさんの命を条件として出す●●。愛しあったとはいえ、自分の家族を消したライブさんを信じられないやよたん。そこへ、ライブさんが1人で乗り込んでくる。
2011-02-19 00:04:27![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
二丁の拳銃と華麗な身のこなしで次々とザコを倒していくライブさん。しかし、多勢に無勢、ついにライブさんは膝を付く。「女のために身を滅ぼしたか、ライブ。お前も堕ちたな」嘲り笑う●●。ライブさんは、一度目を閉じ、そして笑った。「愛する人間の為に死ねるなら」
2011-02-19 00:10:14![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「愛する人間の為に死ねるなら、俺は何度でも死んでやる。さぁ、夜宵を離せ」そして、やよたんをまっすぐ見つめた。「愛してる」その言葉と同時に、振り下ろされるナイフ。その切っ先はまっすぐに、ライブさんの心臓を目指していた。
2011-02-19 00:15:19![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「やめてええぇぇ!」気が付いたら体が動いていた。やよたんは、ナイフとライブさんの間に体を滑り込ませていた。体に深く刺さるナイフ。バラような鮮やかな血が散る。目を大きく見開き、凍りつくライブさん。次の瞬間。慟哭と共に周囲の敵を凄まじい勢いで倒していくライブさんの姿がそこにはあった。
2011-02-19 00:20:39![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
5分後、その場に立っているのはライブさんだけだった。ゆらゆらと、やよたんのそばへ近寄るライブさん。「どうして…」かすれた声でつぶやくライブさん。その声に気が付いたやよたんは、うっすらと目を開けた。
2011-02-19 00:27:53![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「愛する人間の為に死ねるなら、私は何度でも死ぬわ。………なんてね。私は、もう、自分の愛する人を失いたくないの。例えそれが、私の大切な家族を殺した人でも。そう思ったら、体が勝手に動いてた」そう言うと、やよたんは手を伸ばした。それを掴むライブさん。
2011-02-19 00:30:37![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「俺で…いいのか?」自信なさげにつぶやいたライブさんを見てやよたんは言う。「あなたじゃなきゃ……だめなの。」「お前の家族を殺した俺でも…?」「もし、それを…償いたいとおもうなら、私を、助け、て、ずっと…まもっ……て………」それだけ言って、目を閉じるやよたん。
2011-02-19 00:34:46![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
何度も名前を叫ぶライブさん。しかし、やよたんは目を覚まさない。うなだれたライブさん。しかし、次に顔をあげたライブさんの目は、諦めていなかった。ファミリーメンバーに連絡を入れるライブさん。やよたんは、ファミリーの病院に運びこまれた。
2011-02-19 00:38:16![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
手術は困難を極めた。世界でも名高い外科医・ソードさん率いるチームをもってしても、数時間かかった。なんとか一命をとりとめたものの、いつ目が覚めるか分からない、いわば植物状態になってしまったやよたん。しかし、それでも、ライブさんはやよたんを見捨てなかった。
2011-02-19 00:42:24![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
ライブさんは、ファミリーを解散し、裏の世界から足を洗った。元来頭は良かったので、職にも就けた。毎朝病院に顔を出し、やよたんに話しかけて、額にキスをして出勤し、夜はやよたんの顔を見て家に帰る。そんな日が5年続いた。
2011-02-19 00:45:32![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
ある春の夜。次の日が休みだったライブさんは、やよたんの病室に泊まっていた。ずっと手を握りながら、やよたんの髪をなでるライブさん。そして、月明かりがやよたんの顔を照らしたその時。 やよたんは、ゆっくりと目を開けた。
2011-02-19 00:48:51![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
「おはよう。」と笑うやよたん。「…おはようっ……!」涙を流しながら答えるライブさん。月明かりが二人を照らす中、そっと、口づけを交わす2人。
2011-02-19 00:52:24![](https://tgfile.tg-static.com/static/web/img/placeholder.gif)
それからのことは、想像に難くあるまい。え?どうなったのか、ちゃんと知りたいって?…ほら、TLを見てごらん。幸せな笑顔で笑いあう、一組の夫婦が、見えるだろう? 「完」
2011-02-19 00:56:37