ヘクトールおじさんとロビンくん。（その２）

睦月ジューゴ @EeesperancaaA

ロビンくんは泣きそうな、自嘲するような、複雑な表情をしていた。一瞬手が伸びかけて、それを押しとどめる。今、過剰に優しくしたら駄目なんだ。突き放すのも親の役目だ。ロビンくんはペットの小鳥じゃない。一人の人間なんだ。俺はそれをきちんと育てなきゃなんねぇんだ。子育て、難しいなぁ。

睦月ジューゴ @EeesperancaaA

「それで、何の用だい。オジサンそろそろ寝たいんだけど」そう言うと、ロビンくんは一歩下がった。その表情はもう見えない。「ああ、すんません。いや、おやすみって言おうと思って」「そうかい。んじゃ、おやすみ」「ああ……おやすみ」再び扉は閉じられて、俺は眠りについた。

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翌朝のロビンくんは、よくもまあここまで演技ができるもんだ、というくらい、普通のロビンくんだった。オジサンとあんまり目を合わせてくれないけどね。「ロビンくん、春休みはどうすんの」「ん、ダチと遊びに」こうして普通の親子の会話をして、普通の春休みが終わり、ロビンくんは高校生になった。

睦月ジューゴ @EeesperancaaA

◆好き好きロビンちゃん編おわり◆　次回、ロビンの母親について一波乱！ロビンの秘めたる恋心も一波乱！そしてヘクおじ死す――！？（適当予告）