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【1125クリスマスxxx】 1 実力だとちょっと難しめな、中堅ちょい上くらいの私大の指定校推薦がとれて万々歳。 あとは引退試合の駅伝大会が終われば、解放されるわぁ〜!!んふふ♡と思っていた矢先。 「えぇぇ!?推薦とってないん!?」
2015-12-27 02:23:302 俺よりも成績が良い彼女が推薦とれないわけないやん? 駅伝の練習と自分の推薦でごたごたしてたのもあったし、当たり前やと思って気にしてなかったら… 「うん。あれ、言ってなかったけ?わたし国立志望だから」 「……聞いてない…」
2015-12-27 02:23:383 「りゅう、錦戸くんとチカとおんなじとこでしょ?いいなぁ、わたしはまだまだ受験生だよ〜」 国立って卒業式ギリギリまで試験あるやんな…?クリスマスとか、バレンタインとか…どうなんねん……俺のイチャイチャ計画…… 「駅伝はちゃんと応援いくから。安心して?」 ***
2015-12-27 02:23:454 俺の引退試合の駅伝は、なんとか予備校との折り合いつけて、応援にきてくれた。チームの成績もそこそこ。めーっちゃ頑張って、個人では区間3位にも入った。 夏のときみたく、待っててもらって一緒にうちに帰る途中で……♡ ってしたかったのに……
2015-12-27 02:23:515 「隆平ようやった!今晩は焼肉や!」「にーちゃん、めっちゃかっこよかった!」 …家族総出で応援来てくれてんなぁ… 勿論、めっちゃ嬉しいよ? せやけどさぁ… 「りゅう、よかったねー!焼肉!」 「…なぁ、お前も行かん?」
2015-12-27 02:23:586 「なーに言ってんの。家族水入らずで楽しんでらっしゃーい。それじゃ!お先に失礼します」 おかんとおとんにぺこってして、弟妹に手ぇ振って、帰ってもうた。
2015-12-27 02:24:047 まぁ、そうやんなぁ… 受験生なんてこの時期が一番の頑張り時やん… 今日だって無理いって来てもらったんやもん、はようち帰って勉強せなあかんよなぁ… ううぅぅ… ***
2015-12-27 02:24:108 引退してやーっと部活の練習から解放されてから初の週末。 やのに、推薦課題を片付けるために亮ちゃんちで真面目にお勉強、してたんやけど。 「マル、お前クリスマスどうすんの?」 「別にぃ…どうもせんよ」
2015-12-27 02:24:169 もう冬休み入ってまうからな。 朝から晩まで予備校に缶詰めやろ? おんなじとこ通ってる章ちゃんが言ってた。 「はぁ!?マルお前ほんまにそんなんでええんか!?」
2015-12-27 02:24:2110 「そんなん言われても予備校やもん、無理言わんでやぁ…なんでそんなキレるん…」 「どうせあとからウジウジしみったれた愚痴聞かされんの俺しかおらんやろ、そんなのごめんやわ」 はぁ、ってため息ついて、お前今顔めっちゃぶっさいぞ、って …男前に言われると傷つくわぁ…
2015-12-27 02:24:2711 「お前は暇なんやろ?」 「はい?」 「クリスマス!!!」 「え、まぁ暇やけど…」 おかげさまで、部活も受験も終わってなんもないけど、それがさみしいって話やん…
2015-12-27 02:24:3312 「あっちが来れなくたって、お前が行けばええだけの話やん」 「え?」 「お前が!会いに行けばええやんって言ってんの!」 …そうやん。俺、暇やん。 …俺が会いに行けばええだけの話やん。 「…そうやんな!別にどっか行くだけがクリスマスちゃうやんな!亮ちゃんありがとう!」
2015-12-27 02:24:3813 *** 章ちゃんに予備校の授業が終わる時間聞き出して、その時間に合わせて予備校の前で待ち伏せ。 こんな遅くまでやってるんやな… もうそろそろ終わる頃なんやけど… あっ でてきた。 友達に、お疲れ様ばいばいって手振って、 「えっ」 やっとこっち見てくれた。
2015-12-27 02:24:4314 「隆平サンタがお迎えにあがりまーしたっ」 「なんでりゅういんの」 「クリスマス、どうしてもお前に会いたかったから」 「……来ちゃった?」 「来ちゃった♡」 ふざけると、もぉ!って腕ぱしってたたかれたけど、ふわって笑って、ありがとぉってちっちゃい声で言ってくれた。
2015-12-27 02:24:4915 「さっきまで室内おったのになんでこんな冷たいん?」 「りゅうの手があったかすぎなだけー」 誕生日の時から、手は普通につなげるようになった。 けど、その先は、まだ……なんよなぁ。
2015-12-27 02:24:5416 「ねぇ、りゅう何かかくしてる?」 「へっ?なにが?」 「…手。」 「手?」 「緊張してる…?」 彼氏彼女になっても、幼馴染なのはかわらんもんで。告白した時とおんなじ。 手握っただけで、ばれてまうんやな。 「…サンタからのプレゼント、受け取ってくれる?」
2015-12-27 02:24:5917 あの日亮ちゃんちで課題やっつけた後、急いで買いにいった。女の子の欲しいもんとか、なにが流行ってるとか、全然わからなくて、だいぶ時間かかってもうたけど。 「えっ、わたし何にも用意できてないよ」 「そんなんええよ。俺がやりたかっただけやから」
2015-12-27 02:25:0418 「ありがとう…あけていい?」 「どーぞ。女の子のものようわからんくて気にいるかわからんけど…」 箱をあけて、そのまま俯いて……
2015-12-27 02:25:1019 「えっ、どうしたん!?やっぱり気に入らんかった!?あ、付き合ってまだ4ヶ月なのにアクセサリーて重かった!?え、もうなんで泣くん〜〜……」 「…嬉しい……ありがとぉ…」 なんやよかったぁ… 目に涙たっくさんためて、これもあの時とおんなじパターン。 泣き虫さんやなぁ…
2015-12-27 02:25:1520 「りゅうがこんなに可愛いネックレス選んでくれるなんて思わなかったんだも〜ん…」 「失礼やなぁ。まあ店員さんにいろいろ聞いたけど…」 「それにごめんね、わたしなーんにもクリスマスらしいことできなくて…」 「だから言うたやろ、俺がやりたかっただーけ。ほら、これ付けてええ?」
2015-12-27 02:25:1921 花がモチーフのネックレス。彼女みたく、派手すぎず、でもちゃんとキラキラしてるやつ。 「うん、お願いします」 ぐるぐる巻きになってるマフラーほどいて、付けてあげる。 華奢な首元によく似合うなぁ。 「はい、できあがり」 「すごい可愛い!りゅうありがとう」
2015-12-27 02:25:2422 彼女は首元に落としてた視線を、俺に合わせて、上目遣いするみたいに。 あー、もー……めっちゃかわええ… なぁ、もう、ええよな? 潤んだ瞳に、吸い込まれるように… ……っと話せるのはここまで♡ んふふ♡ ごちそーさまでした♡
2015-12-27 02:25:28