小説メモSS等

私的メモ含みます。
1
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

どっちかというと平然な顔して相手傷めつけるのが得意なのは一条だからなぁ……、けど傷めつける時に一条がどっか人間らしい部分残ってればいいなとは思う。傷付けることでしか自分の感情を表に出せない、ちょっとそういうところって子供じみてるよね。

2016-10-06 03:23:09
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

一条の場合、血で汚れたりするのがきっと嫌だから汚れ仕事は部下にさせるんだろうなと……、部下が負債者とかを殴り倒してるのをソファーで座って見てるんだけど時たま侮蔑やら同情やら、人をモノとしか見れていないような表情が見て取れる。そんな時一条の心は『無関心』を装っているんじゃないかと。

2016-10-06 03:22:09
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

人を傷めつけてると、段々人間らしい感情すら消えていく…それが怖いけれどそうしなくちゃ生き残れない。一条の足元にはどれほどの涙と血肉が積み重なっているんだろうと思う……、兵藤の場合はそれが数倍、だからこそ一条はあの化物を嫌悪出来る。それが無くなればきっと自分も化物になるから。

2016-10-06 03:24:52
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

夢の中で、たくさんの花が笑う。ケタケタと声をあげて自身を蔑む声をあげる。魘されて起きると情けないくらいにその体は震えていて、びっしょりと汗に濡れた髪も肌に貼り付き気持ち悪い。寝覚めが悪いと力無く横になれば、そっとココアが手渡される。「これ飲んだら落ち着くらしいので。」

2016-10-06 03:25:10
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

「汗かいてる人間にココアかよ…せめてアイスにしろよクソが。」文句を並べ立てながら一条は村上が手渡したカップに口を付ける、蕩けるような甘ったるい香りが鼻孔を擽り、焼き切れそうになった脳髄に染み渡っていく。火傷をしないようにそっと口へと含めば、纏わり付くような甘さが広がった。

2016-10-06 03:25:31
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

「……甘すぎるだろ、馬鹿が。」けれどお前らしい甘さだ、と一条はその瞳を細めた。

2016-10-06 03:25:49
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

カイジは自分の記憶が無くなってるっていうのを不安に思ってるんですけど、アカギと会ったりするとすぐに思い出すから最初は別になんとも思わないんですけど2日とか間が空くと解らなくなって、アカギが話しかけたりすると「えッ…ああ。」みたいな反応したり。

2016-10-06 03:17:23
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

アカギが部屋に入ったら床一面にメモが散らばってて、一枚を拾い上げたらそこには「アカギ 白髪 麻雀やってる 麻雀のルール以下略」みたいな感じで自分の消えゆく記憶を書き留めてるカイジがいるとかそんな感じですかね。

2016-10-06 03:17:00
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

「お、俺…何かしたか? いや、悪い…多分したんだよな……」って凄くカイジが苦い顔するんでしょうね。自分が何したのかとかほとんど覚えてないわけですし…

2016-10-06 03:17:42
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

薄ぼんやりとした灯りの下、動けないカイジを和也は見下ろした。膝を折り自身を睨み上げるその首元には錠前がぶら下がっている、そこから伸びる鎖を僅かに鳴らせば、趣味が悪いと言わんばかりにその瞳は更に鋭さを増した。

2016-10-06 03:09:00
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

カイジの両脇には、自身の身の回りの世話等を行う黒服の姿が二人。片側はカイジの左腕を持ち上げ和也側へと指先を差し出すように固定している。 「カイジぃ…お前が暴れるからだぜ? 大人しく俺に着いて来てりゃこんなこともしなかったのによ……」

2016-10-06 03:09:07
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

時は遡ること一時間程前のこと、休日をパチンコにて消化し既に資金も底をついた帰り、未だに明るい日の下でカイジは背後から何者かに襲われた。路地裏に連れ込まれ呼吸器を覆う白布からは仄かに薬品の香りが漂う、段々と霞む景色の中、カイジが見たのは茶髪の青年が意地悪く笑う姿だった。

2016-10-06 03:09:23
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

意識が戻った時、既に首には枷。視界の上方には薄手の白生地がカイジの静かな呼吸に合わせて揺れている、普段の平凡な服装ではない、白を基調としたスーツ。なんなんだこの状況はとカイジは思考を稼働させるが一向に読めない和也の思惑にただ歯噛みするのみだった。

2016-10-06 03:09:43
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

「何が起こってるか解ってねぇって顔だな。」 「そりゃそうだろ…いきなり拉致られて、また地下かと思えばこの有様、何が狙いだこの鬼畜。」 「おいおい…鬼畜はねぇだろカイジ。俺に気に入られてるってなら地下行きの考えはまず排除すべきだ。遠藤みてぇな真似はしねぇよ。」

2016-10-06 03:10:06
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

「『誘拐婚』って聞いたことあるかよカイジ。」 「……はぁ?」 「あー、まぁお前には解らねぇか…未だに残ってる風習らしいんだがな、こいつが実に奇妙、面白ぇんだよ。」和也の声は実に喜びに満ちていた、まるで運動会での活躍を親に伝える子供のようだと一瞬の呆れの後にカイジは思った。

2016-10-06 03:10:27
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

「――で、それがなんだって?」至極どうでもいい、和也の突然の思いつきに振り回されたのも既に一度や二度ではないのだ。さっさと彼のお遊びから解放され家で休みたいと、思考は先のことを考えて稼働している。若干投げ遣りなカイジの態度に和也はその鎖を引き顔を寄せた。

2016-10-06 03:10:45
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

「だーかーらぁー。」明らかにカイジの気が自身へと向いていないことに不機嫌そうな声で和也は唸る、内心襲うのは焦り、優位に立とうとするのは昔からの癖ではあるがことカイジに対しては、より強くその傾向が現れる。その溝を埋めようと慌てて言葉を紡ごうとする和也に直ぐ様カイジは返答する。

2016-10-06 03:11:04
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

「だからつまり、お前はその誘拐婚ってやつを俺としようとしたわけだ…なるほどな、大層に白いタキシードまで着せるわけだ……で、頭の上でひらひらしてんのは花嫁のベールってとこかぁ? 本当、何から何まで解りやすすぎて欠伸すら出ねぇよ。」

2016-10-06 03:11:20
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

諄い、と一蹴された和也が今度は狼狽え始めた、カイジのきつい物言いに少しでも反論しようとサプライズ 拉致を演出したつもりが結果は散々なもの、そうこうしている間に左右の黒服へとカイジは睨みをきかせる。「逃げねぇよ、だからとっとと離せ。」

2016-10-06 03:11:41
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

狼狽える和也を見つめていた黒服は、カイジの気迫と余裕の佇まいに咄嗟に手を離してしまう。尚鎖を掴んだまま唖然とする和也へ目線を合わせるようにカイジは立ち上がった。「結婚してぇなら素直にそう言え、馬鹿餓鬼が。本当一々遠回りなことしか出来ねぇやつだぜ……」

2016-10-06 03:11:58
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

雨が窓を叩く夕暮れ時、少し肌寒い空気から逃れるように二人して毛布で体を包む。日中から随分湿気が多いと感じていたが、数日前から続く洗濯日和のせいかその布団はまだ陽溜まりの香りを残していた。「なぁ…」腕の中でふと片割れが呟く。

2016-10-06 02:57:37
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

それが理解出来るのか、白髪の青年はそっと手をその黒髪へと添え数度撫で付ける。どちらが年上かこれでは解らないと口元を歪めれば、僅かに身動いだその体がそっと擦り寄せられた。 「別に……いいんだよ…」 言いたくないのだろう、と意固地なその片割れをそっと抱きしめた。

2016-10-06 02:58:14
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

三白眼ながら何処かあどけない、子供のような視線が胸元から白髪を見上げる、黙ってその続きを促すも同年代の彼はやっぱりいいと伝えるように再度胸元に顔を埋めてしまった。 「――何さ、カイジさん。」 彼がこのような態度を取る時は心に不安を抱えている時だ。

2016-10-06 02:57:54
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

帝愛沖縄支部に行くことになった一条一行、周りの部下たちはやたらと旅行気分である。「こいつら浮かれやがって…視察だって言ってんだろ。」と苛立ちを覚える一条。「ちょっと注意してきましょうか。」と村上が立ち上がり彼らの元へと向かう。

2016-10-06 02:56:49
水無月@垢移動準備中 @minaduki_pinkfk

「おい、お前ら。お前らがそういう態度を取ったら店長が沖縄を楽しめないだろう。」と真顔の村上に面食らう部下たち。一条もまた村上に怒りを覚えるのだった。

2016-10-06 02:57:11