【シナリオ ～彼のバースディ編～】

りえこ @eighter_rieko83

26 「買ってきたもんもあるけど、すばるくんの為にがんばりましたー！」 大倉くんが笑顔全開で。 それからは飲んで食べて、騒いで。 すばるくんは、始めこそ呆れてたけど、楽しそうに笑ってくれて……お酒もたくさん飲んでた。 ……良かった……サプライズは失敗したけど……成功だよね？

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27 「後はもう大丈夫だよ、ありがとう。」 並んで片付けをしてくれてた、りえこにお礼を言う。 「サプライズ失敗だったねー！」 「でも、すばるくん、楽しそうだよ。」 男性陣は、まだ飲み物片手に笑い合ってる。 「ま、それで良しとするしかないよねー！」

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28 りえこはニヤッと笑うと、みんなの輪の中へ。 「はいはい、そろそろ帰るよー！」 「えぇーもぉおー？？」 「邪魔者はいつまでも居座らない！ほらっ、安田！錦戸！大倉！早よせんねっ！！聞こえんとっ？！」 「「はっ、はいっ！！」」 りえこ……方言……。

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29 「じゃっ、邪魔者退散しまぁす♪」 「おぉ……ありがとな……。」 すばるくんは、柔らかい笑顔で片手を軽くあげた。 玄関で、みんなを見送ってすばるくんの隣に座った。 急に静かになった部屋。 「あーっ、飲んだわーっ！」 ゴロンと寝転ぶ彼。

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30 「……疲れちゃった……？」 「……いやぁ別に……楽しかったで……？」 「そっか……なら良かった……。こーゆーの、あんまり好きじゃないのかなって…思ってたから……。」 「まぁ、めんどくさいけどな……別にワイワイすんの、嫌いではないで？祝ってくれとるのは、ありがたいし……。」

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31 「そっか…。」 視界に入る今日買ったマグカップ。 「すばるくんが、こんなベタにマグカップ……！」 って、みんなに散々弄られたのを思い出して、思わず、ふふって笑ってしまう。 「何、笑てん……あぁ……あいつらほんま…好き勝手言いよって……俺かてコーヒーくらい飲むわ！」

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32 「飲む？コーヒー。」 「酒の後で飲まへんわ。……明日の朝でえぇやろ。」 「ふふっ、そだね。じゃ、洗って…」 立ち上がろうとしたら、グイッと腕を引かれて、そのまますばるくんの隣に転がった。 自分の左手で自分の頭を支えて、少しだけ上からわたしの顔を眺めてる。

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33 「俺、おまえの料理食べれる思てたんやけど。」 「いつも食べてるでしょ……。」 自由な右手が、ゆっくりとわたしのシャツのボタンを上から外してく。 「おーくらの料理もうまかったけど……俺やっぱおまえの料理の方が好きやな…。」 「それは…ありがと……いつでも作りますよ…。」

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34 「誕生日プレゼントやけどさ……マグカップだけ？」 「まだ欲しいものあるんだったら…」 「おまえ。」 「……え……？」 外れたボタンの隙間から、彼の手が滑り込んでくる。 「この部屋狭いからさ、今度はもちょっと広い部屋で、あいつらにまた祝ってもらおーや。」

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35 真顔で胸を揉みながら、彼はものすごく重大なことを言ってる……気がするんですけど……。 「会社のーなんか知らんけど……あいつらも、うっさいし……、指輪でもしたら、寄って来たりせんやろ……おまえも変な心配せんでえぇやろし……。」 ……考えてくれてたんだ……。

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36 嬉しくて泣きそうになる…。 「ねぇ……。」 「なんや。」 「今の……プロポーズだよね……？」 「他に何があんねん。」 「普通、胸触りながら言うかな？」 「言うやろ。」 「言わないよ。」 「不服か。」 「いいけど…。」 「じゃ、えぇやんけ。」 グイッとブラの中へ。

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37 「もぉ……もぉ少しムードとか…んっ……。」 唇を塞がれて、そのまま何も言わせてくれない……。 返事だって、ちゃんとしてないのに……。 まぁ……いっか……わたし今すごく幸せだし。 Happy Birthday すばるくん……。 ありがとう、大好きだよ……。 Fin.