日本鬼子小話「鬼の血」

比較的短編の小話。 クリエイティブ・コモンズ CC0 ライセンスなので、ネタの流用OK。 但し、日本鬼子で使う場合には日本鬼子の利用ガイドライン(http://hinomotoonikoproject.blog.fc2.com/blog-entry-20.html)が、パロディ物では元ネタ作品の著作権が優先されます。
0

時期的にはついなちゃんが13歳になった頃の話。

水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血1 乳面鳥「お前、背中に血が付いとるで」 卑猥鶏「あれ?」 匠「鬼子さんが-!」 わんこ「どうした!」 匠「顔面血だらけになってる!」 乳面鳥「こら酷いな」 わんこ「大丈夫か?」 鬼子「…」 乳面鳥「犯人は分かっとる。動機は何や!」 卑猥鶏「えー!僕なの!?」

2016-07-07 07:54:43
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血2 卑猥鶏「僕はチチを持つ者に対しては紳士だよ」 匠「紳士はチチの話はしません」 卑猥鶏「紳士の前に鬼だから」 わんこ「お前じゃない証拠を見せろ」 卑猥鶏「それは悪魔の証明じゃないか」 わんこ「しらを切る気か」 卑猥鶏「ええい、唐揚げでも焼き鳥でも好きにしやがれ」

2016-07-07 08:01:25
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血2 卑猥鶏「僕はチチを持つ者に対しては紳士だよ」 匠「紳士はチチの話はしません」 卑猥鶏「紳士の前に鬼だから」 わんこ「お前じゃない証拠を見せろ」 卑猥鶏「それは悪魔の証明じゃないか」 わんこ「しらを切る気か」 卑猥鶏「ええい、唐揚げでも焼き鳥でも好きにしやがれ」

2016-07-07 08:01:25
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血3 匠「犯人探しより、鬼子さんの心配をしようよ」 乳面鳥「せやな。鬼子、ちょっと座れ」 鬼子「何故、私がお前の指図を受けねばならんのか」 乳面鳥「は?」 鬼子「貴様も鬼なら、私と戦え!」 乳面鳥「まて、わしはデカチチを愛するだけの鬼や。こいつがやる」 わんこ「え?」

2016-07-07 08:05:45
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血4 乳面鳥「匠、逃げるぞ」 匠「逃げる?」 乳面鳥「鬼子の右の角がない。本能のまま暴れ出すぞ」 匠「ええっと、それはどうしたら良いの?」 乳面鳥「寝静まるのを待って、縛り付けるしかないやろ」 わんこ「お前らー!加勢しろ!」 卑猥鶏「君の犠牲は忘れない」

2016-07-07 08:13:18
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血5 乳面鳥「鬼子の一族は気性が荒くてな、本能に支配されると全てを滅ぼしてしまうんや。それを抑えるのに伏魔の呪印を角に施してある」 卑猥鶏「まだ左の呪印があるから、大人しい方だよ。両方無くなったら僕らは皆殺しだね」 乳面鳥「凉華はおらんし、どうすりゃええんや」

2016-07-07 08:24:04
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血6 匠「どうにかできないのかな」 乳面鳥「前にも角を失った鬼が暴れ出した事があってな、そん時は凉華がどうにかしよった。ただ、その鬼の姿は見なくなったがな」 卑猥鶏「あの時は酷かったね。一族は凉華の家族だけになったし、どれだけ死んだ事やら」 乳面鳥「般ニャー頼みやな」

2016-07-07 08:30:47
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血7 乳面鳥「般ニャーおるか?」 匠「書き置き?」 『新潟の酒巡りに行くにゃ!』 乳面鳥「このタイミングで行くか」 卑猥鶏「いや、小槌ならまつりが使える」 まつり「呼んだか?」 乳面鳥「小槌で酒を出してくれ!」 まつり「モルツでええか?」 乳面鳥「鬼ころしや!」

2016-07-07 08:37:57
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血8 乳面鳥「生きとるか?」 わんこ「強えってなんの。体力削られまくりだ」 乳面鳥「まぁ、鬼子。一息つけんか。一緒に飲め」 鬼子「未成年に酒を勧めるとは何事か!」 乳面鳥「鬼に未成年もクソもあるかい!飲んでとっとと寝ろ!」 鬼子「それが魂胆か!」 乳面鳥「しもた」

2016-07-07 08:43:12
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血9 鬼子「こんなものがあるから」 乳面鳥「まて、まて」 鬼子「こんなものがあるから私は縛られる」 \メキメキ/ 鬼子「ぐおぉぉ!」 乳面鳥「自分で左の角を引っこ抜きよった」 卑猥鶏「千六百年くらい生きたし、そろそろ潮時かな」 乳面鳥「匠もおるんや。あきらめんな」

2016-07-07 08:47:54
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血10 ついな「なんや、鬼子。デスソースでも被ったか」 卑猥鶏「死への道連れが増えたね」 鬼子「私の渇きを満たして貰おう!」 ついな「ひょ!やる気か!手加減せんで♪」 乳面鳥「匠、お前は帰れ」 匠「う、うん」 ついな「オーニーコー!」 鬼子「これが私だー!」

2016-07-07 08:55:55
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血11 鬼子「お前に飢える私の心が分かるか?」 ついな「水でも飲んどけ!」 鬼子「なぜ、私の周りには脆い物しか存在しない?」 ついな「うちが弱い言うなら、圧倒してみぃや!」 鬼子「そう。私が貴方に合わせる必要などない」 ついな「中成で来るか…いや、変やな…」

2016-07-08 08:43:52
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血12 鬼子「私に口うるさく指図するな!」 カランカランカラン… ついな「般若面を投げよった。今日の鬼子はワケ分からんな」 鬼子「お前の面を寄越せ!」 ついな「ひょ?お前が方相面持ってどうする?」 鬼子「うるさい!」 ついな「あだだだだ!首折れるわバカタレ!」

2016-07-08 08:46:36
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血13 鬼子「ふぅ…」 ついな「方相面で中成になりよった」 鬼子「お前も口うるさく指図するのか」 カランカランカラン… ついな「うちの面に何するか!」 鬼子「私の面は何処だ?」 ついな「さっき自分で投げよったが!ネタのつもりかボケ!」 鬼子「あれではない」

2016-07-08 08:49:45
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血14 ついな「あかん、方相面壊れよった。ジジィに怒られるわ」 卑猥鶏「鬼子が探している面って、この前のかな?」 乳面鳥「だろうな。まつりに片付けさせたが、何処へ隠したものか」 ついな「なぁ、鬼子のアレはどうにかならんのか」 乳面鳥「涼華はおらんし、お手上げやな」

2016-07-08 08:52:03
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血15 卑猥鶏「鬼子が面を探している間に外に逃げた方が良いかもね」 乳面鳥「外から塞げば出られん筈やしな」 わんこ「その後はどうする」 卑猥鶏「櫛姫に相談するしかないか」 乳面鳥「あれか」 ついな「櫛姫って誰や?」 卑猥鶏「この世界ができた時に関わった神様」

2016-07-08 08:56:22
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血16 卑猥鶏「あの神様は関わっているだけで、詳しい事は知らないみたいだけど、外の世界で頼れるのは他にいないしね」 ついな「うち、ちょっとジジィに面の事を相談してくるわ。その後でできる事は強力してやるさかい、ちょっと待っとれ」 乳面鳥「鬼退治の専門家、期待しとるで」

2016-07-08 08:59:07
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血17 乳鳥「みんな大丈夫?」 乳面鳥「この騒ぎに何処行っとたんや?」 乳鳥「突然鬼子に掴まれて、木にぶつけられて気を失ってた」 乳面鳥「それは難儀やったな。お前、ちょっと抜けた鬼子の角を探して来んか」 乳鳥「確か井戸の辺りに落ちてたと思うけど」 乳面鳥「悪いが頼む」

2016-07-08 09:03:26
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血18 乳面鳥「どうしたんやチビ。顔色悪いで」 ついな「うち、面が直らんと3日で死ぬわ」 一同「えー!」 ついな「うち、特殊体質やから、それを抑えるのに面がないとダメらしい」 乳面鳥「次から次へと問題ばっか出て来よるな」 卑猥鶏「修理はできるの?」 ついな「分からん」

2016-07-08 09:06:12
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血19 ついな「櫛姫神社の神さんなら直し方を知っとるかもしれないちゅう話やった」 卑猥鶏「櫛姫の事かな」 乳面鳥「鬼子を閉じ込めたら、相談に行くしかないわな」 まつり「すまん」 乳面鳥「お前も何かあったか?」 まつり「鬼子を掃除機で吸い取ってもうた」 一同「はぁ?」

2016-07-08 09:11:21
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血20 卑猥鶏「掃除機ってまさか…あの瓢箪?」 まつり「捌いた後の羽とか吸い込ませてたら鬼子が飛び込んで来たんで、そのまま吸い込んでもうた」 乳面鳥「吸い込んだ後はどうなるんや」 卑猥鶏「この前読んだ西遊記に紅葫蘆って同じのが出てくるけど、溶けてお酒になるらしいよ」

2016-07-08 09:37:05
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血21 乳面鳥「鬼子までピンチかい。出すのはどうするんや」 まつり「知らん」 卑猥鶏「西遊記では虫に化けて脱出してたけどね」 乳面鳥「鬼子にはできんやろ」 卑猥鶏「もう僕らにはどうにもできないよ」 乳面鳥「櫛姫に頼みに行くか」 卑猥鶏「尾羽までむしられそうだけどね」

2016-07-08 09:37:12
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血22 瓢箪に吸い込まれた鬼子は、大量の卑猥鶏の羽の中に倒れていた。目の前には白い羽が積もり、その先には灰色の地面が広がるばかりだった。 地と天との境も分からず、空も灰色の一色で雲などない。 鶏臭さに混じる腐臭は、羽の間に混じる鶏の骨によるものだろう

2016-07-10 12:14:18
水霧💦 @AswatGost

お題:鬼の血23 無音が支配する世界の中、誰かが何かを食べている音に鬼子は気が付いた。 ボロボロの野袴を来た男が、餓鬼のようにガツガツと骨にしゃぶりついている。 すっかり骨と皮だけになっている男は年齢も推測もできないような容姿で、髪の長さからすると数年はここにいるように思えた

2016-07-10 12:20:21