奏音(かなで)ちゃん、通称でっちゃんの、戦った備忘録。

ブンブン☆どれみ @doremi_musica

今までほぼ、でっちゃんのこと、話してこなかったんだけど、親という私から、いつか呟きたいってずっと思ってたの。

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【でっちゃんのこと】 7月の終わりに生まれたでっちゃん。分娩室で心雑音がわかり、すぐに救急車で大きい病院へ行きました。 推定される疾患は、「総動脈幹症」「心室中隔欠損症」「心房中隔欠損症」「肺高血圧症」と、されました。 初めて聞くことに、頭の中は真っ白でした。

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【でっちゃんのこと】 100人に1人は先天性心疾患で生まれるそうです。多くは心室中隔欠損症という、左右の心室を分け隔てる壁がなかったり、穴が空いてたりするそうです。 しかし、総動脈幹症というのは、先天性心疾患の中でも珍しく、2万人に1人ぐらいと言われているらしいです。

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【でっちゃんのこと】 総動脈幹症というのは、色んな形があるらしいけど、心臓から出てる肺動脈と大動脈が一本になっちゃってて、でも、それだと生まれてきた時肺に血液を送れないから、そこから血管生やして血を肺に送り込め！と言わんばかりに「主要肺動脈側副血行路」というものが生えている

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【でっちゃんのこと】 ざっくり言うとそんな感じ。

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【でっちゃんのこと】 1枚目が正常な心臓、2枚目がでっちゃんの心臓を先生が描いてくれたのを、私がノートに書き写しました。 pic.twitter.com/hkJAMhTGDk

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【でっちゃんのこと】 生後5日は、呼吸器なしで過ごせました。だけど、やっぱり呼吸が苦しくなり、6日目からは呼吸器をつけました。

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【でっちゃんのこと】 生後16日に1回目の手術をしました。 左肺に伸びている、血流量の多い血管をテープで縛り、血流量を減らす目的でした。 ところが、細くしてみると強いチアノーゼが出て、テープを巻きつけ、その手術は終わりました。

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【でっちゃんのこと】 その手術で、胸を開けたら、免疫器官の胸腺というものが全くなく、「胸腺無形成」ということが発覚しました。 そして、総動脈幹症と言われていたけど、「肺動脈閉鎖」と診断名が変わりました。 診断名に関しては、よくわからんちんです！

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【でっちゃんのこと】 そして、その夜、巻きつけたテープがやはり良くないのか、緊急でテープをはずす手術が行われました。 その日は花音の誕生日で、私は2人が2人とも大きくなっていってほしいのに…と、自分のお腹から出て来た子どものことを想い、複雑な気持ちで過ごしました。

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【でっちゃんのこと】 そして、1ヶ月ぐらい何もないまま、もどかしい毎日が過ぎて、９月の中旬ごろのことでした。 病院の先生から、「治せない」と言われてしまいました。 何度も、何度もカンファレンスをし、色んな方法を考えた「結果」でした。

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【でっちゃんのこと】 突然の「治せない」 だけど、この病院の先生も、きっとすごくたくさんのことを考え、話し合い、すごく苦しんでの「治せない」だろうと思いました。 先生が、すごく言葉を選んでゆっくりと、話してくださったのを覚えています。

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【でっちゃんのこと】 でも、先生はそのあと、他の病院にうつることを考えてみましょうと提案してくれた。 でも、まず私は「治せない」と言われたことが重くのしかかって、何度も吐きそうになりながら、泣きながら、ぴよと帰りました。

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【でっちゃんのこと】 総動脈幹症にしても、肺動脈閉鎖にしても、手術をしなければ治せないということはわかりきってるし、じゃあ手術をしないと…一歳まで生きるのも難しいとされていました。 諦めるしかないのかなって思ってしまいました。

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【でっちゃんのこと】 ちょうど次の日、重い心で病院に行き、でっちゃんに会う前に臨床心理士さんに個室に連れさられ、話を聞いてもらいました。たくさん泣かせてくれました。 そして、落ち着いたところで、転院する病院、自分でも調べていいんだよと言われました。

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【でっちゃんのこと】 そんなん、ここで治せないって言われて、どこで治せるんだよ…と、正直思いました。 そんな時、タイミングよく起きていたでっちゃんが、ふにゃって、微笑んだの。初めて笑った顔を見たの。 もう、泣いたよね。 この子がまだ生きてるのに、なに諦めようとしてるんだってね。

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【でっちゃんのこと】 帰ってからネットで調べました。 大阪、静岡、福岡。 心臓手術に強いとされる病院が出てきました。 中でも、静岡にいるドクターがなかなかのスーパードクターらしいではないか。 そういやぁ、先生も、県外に手を伸ばせば静岡にいい病院があるって言ってた。ここだ！

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【でっちゃんのこと】 次の日早々と、静岡の病院にいち早く行きたいですって先生に話しました。 9月16日生後51日目のことでした。

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【でっちゃんのこと】 9月18日にあった、どれみママのピアノの発表会。 ぴよどれは、TASOGAREを演奏しました。 私は、でっちゃんのことを想いながら弾きました。 youtu.be/BNCjAt8TAJs

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【でっちゃんのこと】 名古屋の病院から、静岡の病院に連絡してもらい、連休だったり、心臓外科のドクターが海外へ学会に行ってたり、なんだかんだありながらも、静岡から転院受け入れOKが出ました！ だがしかし、でっちゃんは動かすのも危険な状態だったので、移動手段をどうするか…

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【でっちゃんのこと】 短時間で行ける、ドクターヘリを使うことになりました。 ただ、天候によっては、救急車になることもと言われ、神頼みの日々。

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【でっちゃんのこと】 そして、10月4日、運良く晴れ間にドクターヘリで、でっちゃん飛んで行きました。 これ、でっちゃんが乗ったドクターヘリ pic.twitter.com/A0NfMAmp2v

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【でっちゃんのこと】 名古屋の病院を出る時、NICUの師長さんが言いました。 「本当はここで治してあげたかった！だけど、ここのドクターも、ここの限界を見極めて、早く決断してくれた。元気になったら、いつでも来てね」 看護師さんたちはみんな美人で綺麗で優しくて、すごく居心地が良かった

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【でっちゃんのこと】 ヘリを見送り、私も車でバビューンと移動。 そして、待ち受けていたもの それは、でっちゃんがとても重篤でギリギリの状態だったことでした。

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【でっちゃんのこと】 静岡での病院で、1番最初に言われたことでした。 重症だから、ここに来たんだよ。 いつ急変してもおかしくない状態だよ。 ご家族も大変だと思いますが、この子が今1番大変です。