Side Story 5 伊58は仕事を選べない

脳内妄想艦これSS 独自設定注意 詳細は此方を参照http://www65.atwiki.jp/team-sousaku/pages/18.html
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白樺活性炭濾過物 @bookmark_vodka

SS5-21「鋳延 碌陽(イノベ ロクヨウ)…」 伊58は彼の名前を繰り返し呟く。握手のために差し出された手は非常にごつごつとしていて、何度も打ち直された武器のように年季が入っていた。 「…早速だが話に移らせてもらおう。何しろ時間が無い」 鋳延提督は伊58の目を鋭い目で見る。

2016-11-13 23:25:29
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SS5-22「半月程前、君達の潜水艦隊は禁令を破って南西諸島へ出撃した…それは間違いないな?」 「き、禁令?」 そんな話は初耳だった。提督は無断で艦隊を南西へ出撃させたのか。それなら今回の異動は… 「…その様子だと知らなかったようだな。では、次だ。君達はそこで何を見た?」 「!」

2016-11-13 23:28:30
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SS5-23 伊58は直感で感じた。目前の男は例の一件の事を知っていて、詳細を知ろうとしているのだ。話すべきか?黙るべきか? 「それは…」 「答えたところで君をどうこうしようという訳では無い。大方、風見の奴に口止めされているのだろう?」 …見透かされている。この人は味方だろうか?

2016-11-13 23:32:35
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SS5-24「出来れば急いでくれると有難い…監視の目が届く前に」 「…」

2016-11-13 23:33:41
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SS5-25 伊58は任務で見た液体の怪物の事、襲われた事、そして出会った艦隊に助けられ、共闘して怪物を破った事を手短に話した。 「そうか…危ない所だったな」 「あの、貴方はどんな人なんでち…?」 伊58は逆に質問してみる。 「それを答える前にもう一つこの場で決断して欲しい」

2016-11-13 23:37:37
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SS2-26「君と、君の率いる潜水艦隊…鎮守府を抜け、特別な任務にあたる覚悟はあるか?」 予想外の提示だった。 「どういう事でち!?」 「要点だけ話す。良いか…君達はこのままだと『解体』される可能性が高い。件の化け物を知ってしまった故に」 鋳延提督はとんでもない事を言い出す。

2016-11-13 23:41:17
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SS2-27「解体ぃ!?」 「少し声が大きい…落とせ。恐らく確実にその流れになる。だが、そうはさせない…私がそれを偽装して君達を生かす。その代わりとして」 提督が無骨な手を伊58の肩に置き、強い目で彼女を見る。 「君達には別の場所で仕事をしてもらいたいのだよ…」 「…」

2016-11-13 23:45:11
白樺活性炭濾過物 @bookmark_vodka

SS5-28「か、回答の期限は…」 「今決めろ。式典で『目』が集中し辛い今しか確実なチャンスが無いのだ…怪しまれれば君にも私にも、良い事は無い」 荒唐無稽な話なのだが…やや老いた顔の上でギラつく彼の目は、本気の目だ。 伊58は静かに両拳をぐっと握り締める。

2016-11-13 23:49:28
白樺活性炭濾過物 @bookmark_vodka

SS5-29「(あぁ、ちょっと仕事が無くなって油断してたかな…)」

2016-11-13 23:52:32
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__ どうしてゴーヤには、『ブラックな仕事』ばっかり… __

2016-11-13 23:53:03
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__ Side Story 5 伊58は仕事を選べない 終わり __

2016-11-13 23:53:26