映画「この世界の片隅に」の細かすぎるこだわり

映画「この世界の片隅に」の細かすぎるこだわり と、緻密に再現されたバックグラウンドについてのツイート 整理するために、ツイートの時系列を前後させています。 主にヒロシマ・フィールドワーク実行委員会 様と 監督の片渕須直氏 のツイートを軸にまとめておりますが、すべてを拾いきれていないことと、テーマに合致しないものは拾っていないことはご了承ください。
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ヒロシマ・フィールドワーク実行委員会 @hfw_motoo

中島のうちの裏の方から向かいの散髪屋(濵井理髪館)の横を通って裏の雁木まで行って、雁木から向こうの産業奨励館まで泳いで渡るんですよ。泳いで渡ってふんどし一丁で産業奨励館の中へ駆け上がって、職員に「はだかで駆け回っちゃいけん」ゆうて怒られましたよ。 上田さんの証言。

2016-10-28 22:21:56
ヒロシマ・フィールドワーク実行委員会 @hfw_motoo

ヒコーキ堂ゆう菓子屋がありましてね、ちょうどつるやの真ん前じゃった。あそこへよう小遣いをもらっちゃあ飴を買いに行ったり、キャラメルを買うたりしよりました。ガラスに入った量り売りのお菓子やら、キャラメルとかチョコレートなんか売っとったんじゃろうね。 上田さんの証言

2016-10-28 22:25:43
ヒロシマ・フィールドワーク実行委員会 @hfw_motoo

「この世界の片隅に」のために。 夜、子どもがマラソンじゃゆうてから、とっととかけって、陳列館(産業奨励館)の前を通って、相生橋の木の橋を渡って一周しよった。そういう遊びもしよった。 上田昭典さんの証言。『証言 記憶の中に生きる町』より。 pic.twitter.com/NQftqwymya

2016-10-28 22:39:27
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ヒロシマ・フィールドワーク実行委員会 @hfw_motoo

「この世界の片隅に」のために。 夏は川で泳ぎよったですよ。元安橋のねとの木村屋ゆう菓子屋があるんですが、それがおじの家で、そこへ行って、いとこと川で泳いだりしました。ハゼを釣ったりゴリを捕まえたり、泳いだり。飛び込んで筏に乗って、船頭からよう怒られよったですよ。齋藤隆重さんの証言 pic.twitter.com/19NScihNns

2016-10-28 22:46:25
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ヒロシマ・フィールドワーク実行委員会 @hfw_motoo

慈仙寺の墓場の奥の方にはザボンの木があって、そのザボンをとっては和尚さんにおこられたりのう。濵井の散髪屋から川へ抜ける小路の方に粟根ゆう家があってね。その家の前にはザクロの木があって、ザクロをよう採って食べよったです。 中島本町で。若き日の上田さん。 pic.twitter.com/pPSXWBzks5

2016-10-28 22:53:14
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ヒロシマ・フィールドワーク実行委員会 @hfw_motoo

慈仙寺の境内ではぱっちんをしたり、ラムネッチンをしたり、鬼ごっこをしたりしましたがの。小路が昔はたくさんありまして、もう迷路のような。ちょっと初めて来た人にはわからんぐらいの。半間ぐらいの小路が迷路のようにようけえありましたよのう。 「この世界の片隅に」のために。上田さんの証言。 pic.twitter.com/qynkle0zP8

2016-10-28 23:01:39
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ヒロシマ・フィールドワーク実行委員会 @hfw_motoo

本川橋に浮き船がありましたよね。料理屋さん。その浮き船の下をもぐって向こうへ行って、またもぐって帰ってくるのを何遍できるかというのを競争してました。本川橋からも飛び降りましたよ。 「この世界の片隅に」応援。 中島本町の中村さんの証言。

2016-10-28 23:10:34
ヒロシマ・フィールドワーク実行委員会 @hfw_motoo

本川も元安川も、川は物流の中心でした。帆掛け船や手こぎ船で可部の方から野菜とかをみな運んでいただいて、そのかわりに帰りは汲み取りの肥をさしあげるんです。 「この世界の片隅に」応援。 中島本町・中村さんの証言。

2016-10-28 23:13:26
ランボー(太男警部補) @rambo_mb817

@katabuchi_sunao 今日、宮原四丁目をそぞろ歩きしてきましたよ。坂、段差があちこちに入り組んでいて、防空壕の跡らしきものが沢山あって、ガキの時に当たり前の風景でしたが、改めて映像の奥にあるものを感じてきました。

2016-10-29 16:06:14
片渕須直 @katabuchi_sunao

あの木戸くぐった向こうにはザクロの木があったのか。みなさん、画面ご覧になるまで覚えておいてね。床屋さんの右の木戸、その先にあるはずの小路にはザクロの木が。

2016-10-29 09:11:23
片渕須直 @katabuchi_sunao

牡蠣舟。一艘一艘位置を確かめました。 twitter.com/hfw_motoo/stat…

2016-10-29 09:54:42
三島小明 @furufuna

@katabuchi_sunao 母に教えてもらったのですが、すずさんが劇中で絵に描いている現・福屋の建物の裏に、曾祖父が経営していた店があったそうです。 多分、すずさんが絵を描いていた裏で、私が会ったこともない曾祖父が働いているんだなと思うと不思議な気分でした。

2016-10-29 09:38:12
片渕須直 @katabuchi_sunao

「すずさんという人がただそこにいる」それのみを描き出そうとした映画です。「そこ」とは「この世界のどこかの片隅」。「この世界」とはわれわれがいるのと同じこの世界。

2016-11-09 13:26:14
片渕須直 @katabuchi_sunao

まるで先日のニュースみたいだが、すずさんが15歳の頃のロンドン。英本土市街地空襲では焼夷弾だけでなく爆弾も使われていて、窓ガラス飛散による人的被害を相当出している。顔に浴びてしまうことも多くいたたまれない。対米戦下の日本では市街地空襲にはもっぱら焼夷弾が使われると予想されていた。 pic.twitter.com/jSdn1a3HVx

2016-11-10 03:51:59
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片渕須直 @katabuchi_sunao

"Blitz"というと電撃戦という訳語で知られるのだが、英本土空襲もやはりBlitzなのであって、単に空襲をも指す。日本の都市への焼夷弾空襲は、米軍の作戦報告書にも"Fire Blitz"と書かれている。というふうに空襲というものを日本独特のものと捉えても始まらないのだった。

2016-11-10 04:01:07
片渕須直 @katabuchi_sunao

イギリスでの『この世界の片隅に』の公開は来年中期くらいじゃないかと思うのだけれど、どういうふうに見られるのだろうか。

2016-11-10 04:10:11
片渕須直 @katabuchi_sunao

前にミッシェル・オスロに、今作ってるのは戦時中の若い主婦の話でタンポポとかまで料理の材料にして、といったら「君たちはタンポポはサラダに使わないの?」といわれてしまった。

2016-11-10 04:14:52
片渕須直 @katabuchi_sunao

ふと思いだしたのだが、1987年頃、仕事場の石油ストーブで大豆を一生懸命炒ってて自分がいた。どうも、戦時中の代用コーヒーを作ろうとしてたらしく、炒って焦がした大豆を挽いて淹れてみたのだが、すすってみたらただのきなこ汁だった。どうも、自分は前からそういうことに興味あったみたいだ。

2016-11-10 04:19:54
片渕須直 @katabuchi_sunao

で、なんだっけ、ああそうそう、市街地空襲におけるガラスの被害。戦時中ドラマで目にする窓に「米」に紙を貼るのはこの対策であるわけです。これがどうも実際の空襲下の日本の諸都市ではほとんど行われてないみたいに見える。爆弾に対応する必要のある軍事施設などに貼られていたのは「井」だった。

2016-11-10 04:36:16
片渕須直 @katabuchi_sunao

「米」と「井」にどういう違いがあるのかといえば、これは時期によるのじゃないかあ。仮説的でしかないのだけど。昭和10年代前半は「米」で考えられてたけど、のちに「井」に変わった、というような。何が影響したのだろう、と。

2016-11-10 04:41:57
片渕須直 @katabuchi_sunao

@ichiiyoichi 「米」「井」で密度は同じとは限らないんですよ。むしろ長く貼ったほうが効果があるはずです。

2016-11-10 04:45:21
よんいち[1141] @ichiiyoichi

@katabuchi_sunao テープ(なのでしょうか)の供給が不足して、効果よりテープの消費量を優先したとかは、ありませんかね…。 あとは、窓が連結していた場合、「井」のほうが効率的に張れた、とかも想像してしまいます。

2016-11-10 04:48:34
片渕須直 @katabuchi_sunao

@ichiiyoichi そうですね。想像は色々できるんですが、「歴史」というのは想像に頼っちゃいけない分野なのでして。いっせいに変革があったのならどこかにそれをもたらしたセンターがあったはずなのですが、そこを調べて一次資料が出てくるかどうか。そもそもたどれるのか。

2016-11-10 04:54:09
よんいち[1141] @ichiiyoichi

@katabuchi_sunao なるほどー。つまり市民に対して自治体や相応の公共機関などから「こういう風に貼りましょう」と通知するチラシなどでの検証が必要なんですね…。 歴史考証って大変なんですね。。

2016-11-10 04:59:01
片渕須直 @katabuchi_sunao

「米」「井」の違いは、紙の帯同士が重なって接着されるポイントが、「米」は真ん中一点なのに対して、「井」ではたくさんありガラスへの圧力を紙の帯で受け止めるということでは強度が大。それくらいは素人考えでもわかるとして、じゃああまり合理的ではない「米」ってどこから来たの?

2016-11-10 05:00:55
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