アニメカイジのシリーズ構成・高屋敷英夫さんの軌跡を巡る旅、チエちゃん奮戦記24話脚本:時系列操作やナレとのかけあいが光る脚本技術
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カイジが好きというだけで手を出してしまった、カイジのシリ構、高屋敷英夫さんの歴史を追うシリーズの続きやります。 今回はチエちゃん奮戦記24話脚本。 前回は同作20~21話脚本 togetter.com/li/1043273 他 togetter.com/id/makimogpfb
2016-11-24 20:01:03高屋敷氏脚本チエちゃん奮戦記24a 23話との二部作。 23話概要:テツが、おバァにお灸をすえられ丸坊主に。 一方チエは、普段と違うことをする、という春休みの宿題のため、テツに店をやらせる。そしてヒラメが1日店員を体験。そこへヤクザ客が来るがテツは我慢。翌日からテツは何かを企む。
2016-11-24 20:01:40高屋敷氏脚本チエちゃん奮戦記24b テツは23話でやりたい放題したヤクザが再度来店するまで店をやり続ける。2週間後、待ちに待ったヤクザが来る。 場面は転じて朝。マサルは、テツが店をやっていた2週間、探偵の格好をして張り込んでいたとチエに報告。探偵コスのマサルが幼く可愛い(特徴)。 pic.twitter.com/vCGI5DBW1s
2016-11-24 20:04:07高屋敷氏脚本チエちゃん奮戦記24c マサルによると、ヤクザ二人組は店に入ったきり出て来なかったという。チャイムが鳴り、マサルの推理は中断。探偵コスのせいで散々転んだマサルは体育を休み見学。その際マサルは学校の講堂へ向かうテツを目撃。体育授業中のヒラメやチエが幼く可愛い(特徴)。 pic.twitter.com/suMvrth29P
2016-11-24 20:05:43高屋敷氏脚本チエちゃん奮戦記24d マサルはテツの監視を続行。一方テツは、お好み焼き屋にて、自分は人間が変わったと豪語し、散歩へ。見送る百合根は、最近刑事のフリしたヤクザが来て、ヤクザを探していたとカルメラに話す。その頃ニセ刑事がマサルと接触。再び探偵コスのマサル可愛い(特徴)。 pic.twitter.com/bt2R3ZI2nY
2016-11-24 20:07:49高屋敷氏脚本チエちゃん奮戦記24e 時間は飛び、マサルは偽刑事との接触をタカシに話す。マサルの回想という形でニセ刑事とテツの邂逅が描かれる。高屋敷氏特徴の時系列操作。カイジ2期脚本においても巧みに使われている。 時間はマサル・タカシの会話地点に戻り、マサルは刑事が消えたと話す。
2016-11-24 20:09:46高屋敷氏脚本チエちゃん奮戦記24f マサルは、ヤクザ二人と刑事がテツに殺されてホルモンにされたと想像し卒倒。その頃百合根は、テツが最近お好み焼きを3枚持ち帰るので、テツがどこかにヤクザを飼っていると推理。一方テツは、窓に映る自分を見て、髪型が戻りつつあるのを実感(特徴:鏡演出)。 pic.twitter.com/WaTTnMAVic
2016-11-24 20:11:23画像は、今回と赤ルパン脚本。ルパン脚本では、不二子の指摘で、銭形が現状を把握する。 twitter.com/makimogpfb/sta…
2016-11-24 20:12:51高屋敷氏脚本チエちゃん奮戦記24g ここでの鏡演出は、テツの髪型が戻る=自分を取り戻しつつある、という現状把握。 そこへ、1期最終回でテツ達とバトルした、大学の応援団団長(先の23話で頭を丸めて再登場)が声をかける。二人はうどん屋へ。特徴の飯テロ。画像は今回とジョー2脚本。 pic.twitter.com/CDQWkMjZnP
2016-11-24 20:14:34高屋敷氏脚本チエちゃん奮戦記24h 団長は自分の未熟さに悩み、泣く。ヤクザは好きかとテツに聞かれた団長は、ヤクザが大嫌いと回答。するとテツが、お前ええ奴やと言い、団長を伴い外へ。落ちる涙のアップがカイジ脚本とシンクロ。 一方拳骨はテツの異変をチエから聞き、危険な兆候だと警告。 pic.twitter.com/Ogk0kndgIt
2016-11-24 20:16:59高屋敷氏脚本チエちゃん奮戦記24i 拳骨曰く、テツは我慢しすぎると、ある日たまったガスのように爆発するから危険とのこと。話し方がカイジ脚本の船井と似てたから並べてみたw そこへミツルが、組員3人の捜索願がヤクザ組から出されたと知らせに来る。拳骨はテツが3人を囲っていると確信。 pic.twitter.com/g7aK0mfSmY
2016-11-24 20:18:20高屋敷氏脚本チエちゃん奮戦記24j テツが学校の講堂に向かうのを見たという情報がある事をチエから聞き、拳骨とミツルは慌てる。その頃、テツは団長を伴い講堂に向かう。テツはここにヤクザを囲っていた。一方拳骨・ミツル・チエも学校へ。拳骨とミツルは、テツの悪行の拠点が講堂だと知っていた。
2016-11-24 20:19:20高屋敷氏脚本チエちゃん奮戦記24k 学校に向かう際、拳骨とミツルはテツの過去の悪行について話す。拳骨の台詞が長く、かつ名調子早口。これも高屋敷氏の特徴。ジョー1、2の脚本で実況台詞を数多く練った経験から培われたものかもしれない。 学校に着いた3人が塀を登る姿が可愛い(特徴)。 pic.twitter.com/Ll9IHjRuhN
2016-11-24 20:20:35高屋敷氏脚本チエちゃん奮戦記24l その頃テツも、過去に拳骨(当時のテツの先生)に怒られたことを思い出し、腹いせにヤクザをどつきに行く。取り残された団長は戸惑う。 一方拳骨達も講堂に到着。ランプのアップ(特徴)が入る。上げればキリがないが、カイジ破戒録脚本と比較。 pic.twitter.com/RpoG3Gd1Cn
2016-11-24 20:21:48高屋敷氏脚本チエちゃん奮戦記24m 拳骨達は、テツがヤクザをどつこうとした現場を押さえる。時は飛び(特徴:時系列操作)、チエ家にてヒラメの1日店員体験記を読み上げる拳骨の場面になる。ヒラメのナレ→読み手の拳骨の声にうまくスイッチするのも同氏特徴。カイジ2期脚本でも使われている。 pic.twitter.com/EUVzY71PNX
2016-11-24 20:23:27高屋敷氏脚本チエちゃん奮戦記24o 純粋なヒラメは嫌な客(ヤクザ)に対し我慢を続けたテツを見て(23話)感心し、その事を作文に書いた。チエ達はヒラメの純粋さに心打たれる。一方テツは天井裏で縛られていた。ランプや物が事柄を見ているのが同氏特徴だが、今回はテツが見聞きしているオチ pic.twitter.com/N4wCVB2cWH
2016-11-24 20:28:37高屋敷氏脚本チエちゃん奮戦記24まとめa 今回は、脚本手腕から判る同氏特徴が多め。ナレとのかけあい、時系列操作、文章の読み手のスイッチ、複数平行エピの取りまとめの上手さなど。どれもカイジ脚本においても使われている技術。 それにしてもチエ1、2期とも脚本の密度が濃い。
2016-11-24 20:29:33高屋敷氏脚本チエちゃん奮戦記24まとめb 言い回しの特徴である、早口長台詞名調子も、存分に発揮されている。拳骨・ミツルの声優さんも見事。 全体の話は相当サイコだが、アイデンティティの着脱としての、同氏特徴「脱衣演出」が出ている(マサルの探偵コスや、テツの丸坊主からの復活)。
2016-11-24 20:30:32高屋敷氏脚本チエちゃん奮戦記24まとめc 時系列操作の上手さは、カイジだと2期7・20・26話脚本で特に発揮されている。 ナレとの掛け合いはカイジ全編に及ぶ。ナレを重要キャラとするポリシーは、監督作の忍者マン一平で、ナレーター役の学校仮面を活躍させている事を見ても明らか。
2016-11-24 20:31:28高屋敷氏脚本チエちゃん奮戦記24まとめd チエ1期にて、ナレーション(小鉄)が初めて入ったのは高屋敷氏脚本回。それだけ、同氏作品においてナレーターの存在は重要。ナレーションが無い場合は、太陽やランプなど、全てを見渡せる物の「無言の間」が代わりを務めているのではないだろうか。
2016-11-24 20:32:26高屋敷氏脚本チエちゃん奮戦記24まとめe 高屋敷氏は、演出と脚本とで、やることが同じなのだが、今回の凝った脚本技術を見るに、脚本に絞って行った理由が解るような気がする。また、「脚本」からでも毎度映像に表れる可愛さも、不思議な特徴。同氏脚本の不思議な能力を感じる回だった。
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