『青鷺慌世 之 夢』【夢の話48】

実際に見た夢の話です。あっさりと忘れるせいで脈絡が無く、オチなんて物もありません。心の広い方向け。
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天晶 @tensyou99

そこは駅近くの百貨店であった。 珍しく改装に成功したそこは、九周年フェスティバルを行っていた。 自分はそこで何かを探している。少し駆け足で、焦り気味だ。 その百貨店は賑わいを見せていた。休日の今日は、平日の賑わいに輪をかけて人が溢れかえっている。 #夢の話

2016-12-09 22:46:34
天晶 @tensyou99

人混みをかき分けて、目的の場所近くに駆け寄ろうとする。そこでイベントが行われているはずなのだ。 ステージに代わりに使われている、水を抜いた噴水のそばで声が挙がった。 #夢の話

2016-12-09 22:53:45
天晶 @tensyou99

慌ててそちらに駆け寄ると、ヒヨコの羽を成長した鳥の羽に変えてダチョウと掛け合わせたような生き物が闊歩している。鋭く大きなくちばしには手綱が掛かっているが、その先をもっている青年は引きずられないようについて行くのが精一杯といった様子だ。 #夢の話

2016-12-09 22:58:54
天晶 @tensyou99

建物の中に入ろうとしたその生き物に自分は腕をのばし、手で視界を遮りながらクルリと進行方向を反転するように誘導していく。それを2、3度繰り返しその場でクルクルと回すとその生き物は落ち着いたのかその歩を止めた。 #夢の話

2016-12-09 23:02:53
天晶 @tensyou99

『じゃ、こいつはもらっていくぞ』 自分は少し息を乱した青年から手綱を奪い取ると、景品であるはずのそれを連れて次の目的地へと急ぐ。 ここでの目的はこの生き物だったのだ。 #夢の話

2016-12-09 23:04:41
天晶 @tensyou99

公園である次の目的地も別のイベントが行われているはずだ。またあんな感じの人混みに突っ込むことになるのかと、自分は手綱を引きながらうんざりする。 しかし、予想とは裏腹に人気がドンドン無くなっていく。いつもよりも少ないぐらいだ。 #夢の話

2016-12-09 23:05:14
天晶 @tensyou99

かわりに、何か大きな音がする。目的地に近づくにつれてその音も大きくなっていった。 音源は重機であった。大きめのクレーンで目的地の公園の入り口に生えている桜の木を引っ張って抜いているのだ。 #夢の話

2016-12-09 23:06:36
天晶 @tensyou99

ふと、イベントが行われているはずの公園内に目を向けた。フェンスで囲まれた公園内には、もちろん人は誰もいない。 かわりに、一匹のアオサギがいた。 『あお さぎ』 やけに目に付いたソレが、何であるかを確認するかの様に自分は呟く。 #夢の話

2016-12-09 23:07:28
天晶 @tensyou99

重機の音が盛大に鳴り響く中、一匹のくすんだ色をしたアオサギが、地面の上に落ちている何かを啄もうとしている。 一体、何を啄もうとしてるのか。 ここで唐突に場面は変わる。 #夢の話

2016-12-09 23:09:22
天晶 @tensyou99

一人の青年が主人公である。 彼の名前は【えど】。見た目から推測するに年は高校生から大学生といったところだろう。精悍な顔つきをしており、瞳からは意志の強さを伺わせた。一昔前の血気盛んな主人公といった感じである。 #夢の話

2016-12-09 23:10:32
天晶 @tensyou99

主人公の隣には二人の女の子がいた。一人は長めの髪の毛をした大人しそうな子で、ワンピースを着て清楚な雰囲気をまとっている。もう一人は髪の毛をショートカットにしたボーイッシュな女の子だ。ぴったりとしたジーパンを履いて、すらりとした長い足が強調されていた。 #夢の話

2016-12-09 23:12:16
天晶 @tensyou99

三人は先ほどの自分と同じように急いでいた。場所は繁華街のようだが、街全体がどこか不安な雰囲気に覆われている。 『あー…、えーと、てすてす。ただいまマイクのテスト中、ただいまマイクのテスト中』 #夢の話

2016-12-09 23:12:47
天晶 @tensyou99

不意に街全体にやる気のなさそうな中年男性の声が響きわたる。あらゆる方向から聞こえてくるところから、真っ当な方法で流しているわけではないことが伺いしれる。 #夢の話

2016-12-09 23:13:51
天晶 @tensyou99

その声を聞いた三人は眉間にしわを寄せ、走る速度を速めた。どうやら彼らにとって、声の主はあまり好意的な人物ではないようだ。 『…こんにちわ、この世のみなさん。お元気そうで何よりです』 #夢の話

2016-12-09 23:15:26
天晶 @tensyou99

音声を流している当の中年の男性がいるのは、放送室のような場所だった。彼はそこで頬杖をつき、気だるげな雰囲気をまとったまま銀色のマイクに話しかけている。マイクは持つタイプではなく、放送室などにある置くタイプのモノだ。 #夢の話

2016-12-09 23:17:13
天晶 @tensyou99

『実は皆さんが余りにも増えすぎてしまったので、少し困っています』 困っている様相を全く感じさせない声で中年男性は続ける。 これで殺し合いをしてもらうって話になったらどうみてもどっかのバトルロワイヤルだな、などと自分はぼんやりと思う。 #夢の話

2016-12-09 23:18:00
天晶 @tensyou99

『ということで、皆さんにはこれから殺し合いをしてもらいます』 本当にそのパターンだった。 『なお、皆さんには隠れたりその他諸々色々が出来ないように扉の開閉回数を制限させてもらっています。上限を越えないように、こちらでカウントさせてもらっているので悪しからず』 #夢の話

2016-12-09 23:19:34
天晶 @tensyou99

放送が流れ続ける街中を走っていた3人はある建物の前に来ていた。清楚系の女の子が扉を開けようとしたのを主人公は手で制し、自分で扉を引いて開けた。そして閉まらないようにストッパーをかけておく。扉はホールにつけられているような、少し大きめの観音開きのモノだ。 #夢の話

2016-12-09 23:22:37
天晶 @tensyou99

『で は 最後に一つだけプレゼントです』 中年男性はここでいったん間を挟み、声のトーンを変えた。 『……すべては、【きい】という女性を中心に動いている』 先ほどとは打って変わって真剣な表情を浮かべている。 #夢の話

2016-12-09 23:24:16
天晶 @tensyou99

『この事態を収束させるなら彼女を捜し出す以外に方法はない。まあ、つまり、逆を言えば彼女を捜し出すことが出来たなら、どうにかなるかもな』 よっこらしょ、と重い腰を上げながら中年男性はマイクの前の席を立った。 その部屋のドアが、主人公たちによって勢いよく開かれた。 #夢の話

2016-12-09 23:29:34
天晶 @tensyou99

だがすでに中年男性の姿はソコにはない。 主人公が苦虫を噛み潰した表情を浮かながら、開いた扉に拳を叩きつける。清楚系の女の子が心配そうな顔で主人公を見た。 #夢の話

2016-12-09 23:31:22
天晶 @tensyou99

もう一人の女の子はコントロールパネルのようなモノを調べ始める。ソコには無数の小さな画面があり、その全てに数字が表示されていた。 彼女はその中の3つに注目した。 #夢の話

2016-12-09 23:33:00
天晶 @tensyou99

5、20、5とそこには表示されている。おそらくこれが3人の扉を開けた回数なのだろう。20が主人公。残りの2人が開けた数だ。 きいという名の女性。彼女を見つけることが出来れば何とかなるかもしれない。中年男性はそう言った。 #夢の話

2016-12-09 23:34:28
天晶 @tensyou99

だが、おそらくそれは扉の開閉回数を制限されたこの状況では限りなく不可能に近いと自分は思う。 彼女の居場所を、何故か自分は知っていたからだ。 主人公と女の子2人がいる場所は、日本。 そしてきいという名の彼女がいる場所は、パリなのだ 画面が唐突に切り替わる。 #夢の話

2016-12-09 23:35:40
天晶 @tensyou99

暗い。 だが、光源がないわけではない。 そこまで大きくないスクリーンに、セピア色の映像が流れている。ゆったりとした盛り上がり方から推測するに、どうやら終盤のようだ。 古ぼけた映画館にはあまり客が入っていない。しかも客の数人は寝息を立てているという有様だ。 #夢の話

2016-12-09 23:38:21