新年の宴〜申から酉へ〜

とある鶴と狐が新年の宴に舞ったようです。
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小狐丸@紅珠 @fox_redmoon

白の衣装に、髪飾り…後は…(何やらごそごそと葛籠の中を確認し)毛並みも改めて、整えておかねばのぅ。

2017-01-01 16:02:56
露ノ鶴 @tsuru26tsuru

(常とは違う型の真白な布に金と紅の刺繍の入った着物を身につけ、金の髪飾りと足首の飾りで自らを彩りながら鏡を見て苦笑し)どうも衣装負けしている気がしてならないが…よし、と(仕上げに目元に紅を刺して)

2017-01-01 16:55:05
小狐丸@紅珠 @fox_redmoon

(気を鎮め、真っ白き衣装に着替えれば、髪には紅と金の髪飾り。目元にも紅の化粧を施し、普段の野性の色は一旦奥へと隠して稲荷明神たる神気をその身に纏わせ)…さて、そろそろ参ろうか?

2017-01-01 16:59:44
露ノ鶴 @tsuru26tsuru

(さらさらと飾りが音を立てる様子に耳を澄ませるようにしながら庭に降り立ち、きょろりと辺りを見回し)

2017-01-01 17:00:33
露ノ鶴 @tsuru26tsuru

(ふ、と神気を薄くすると影の濃い庭へと姿を消し)

2017-01-01 17:03:23
露ノ鶴 @tsuru26tsuru

(傾く太陽がゆっくりと遠い山の端に隠れ、高い空の下、冷えた空気の流れる薄暗い本丸の庭に白く四角く広がる舞台が誂えられており。強い風が豪、と吹くといつの間にか舞台の中央に立つ白銀の長い髪をもつ男が真白の衣を纏って堂々と立っていて)

2017-01-01 17:05:44
小狐丸@紅珠 @fox_redmoon

@tsuru26tsuru (其の白き姿は透き通る羽衣を頭より被り、瞼は祈りを捧げるかの様に閉じられていて。其の右手に持つは、黄金色の神楽鈴。其の持ち手から垂れる五色鈴緒に左手を添えれば、ゆるりと右手を上げてゆき…しゃん、とひとつ響かせる。すると、ひとつ…ひとつと舞台の四方に→

2017-01-01 17:11:57
小狐丸@紅珠 @fox_redmoon

@tsuru26tsuru →狐火が現れ、其れが篝火となって灯り、神域たる舞台を照らしてゆき)

2017-01-01 17:13:04
露ノ鶴 @tsuru26tsuru

@fox_redmoon (ひとつ、またひとつと篝火がつく舞台は鈴の音が止むと、きん、と耳が痛くなるほどの静寂に包まれ。闇が近づいてくる気配を切り裂くように高い笛の音がその場に割り込み、ゆっくりと音が柔らかく変化すると何処か哀しげな旋律を奏で始め)

2017-01-01 17:18:54
小狐丸@紅珠 @fox_redmoon

@tsuru26tsuru (其の旋律に、ゆっくりと瞼を開けば其処には鮮やかな深紅の瞳。冷えた風に乗る哀の色の旋律に語り掛けるかの様に、再び清らなる神楽鈴を響かせる。すると、ふわり…羽衣と共に白い毛並みを揺らし、滑る様に歩を踏み出して)

2017-01-01 17:24:27
露ノ鶴 @tsuru26tsuru

@fox_redmoon (何処からか響く笛の音。哀しく響くのは続く戦を悼んでのことか、それとも永く続く刀剣としての刃生への哀しみか。篝火が凍りつくかのような空間でゆったりと動く真白の狐を包み込むかのように音が高く低く流れていき)

2017-01-01 17:30:37
小狐丸@紅珠 @fox_redmoon

@tsuru26tsuru (哀の音色は冷えた空気を味方につけ、まるで生の温もりを奪うかの様に此の身を包み込む。だが、深紅の瞳は其れを許さず燃ゆる魂の如く光を宿し。柔らかに袖を揺らしては鈴の音鳴り響かせ、篝火に照らされるは真っ白き獣神。笛の主を探す様に四方を舞う)

2017-01-01 17:36:07
露ノ鶴 @tsuru26tsuru

@fox_redmoon (ぼんやりと篝火のあかりに二つ目の真白が浮かび上がったかと思うと、普段とは違う真白の衣装に狐と同じように透き通った羽衣を頭に被っている鶴が自らの太刀の拵えとよく似た横笛を吹きながら現れ。ととん、と身軽に足で拍子を取りながら舞台に上がり)

2017-01-01 17:42:17
小狐丸@紅珠 @fox_redmoon

@tsuru26tsuru (見つけたるは、美しき翼無き鶴の姿。くるりくるりと白の毛並みを翻し近付けば、問う様に神楽鈴を鳴らしつつ其の者の四方を踏み歌う…踏々歌)『其の音色は何故か。応無くば汝を牙が襲おうぞ』そう歌うと、しゃん、と一切高らかに鈴を鳴らし)

2017-01-01 17:48:12
露ノ鶴 @tsuru26tsuru

@fox_redmoon (深い声音で届く歌に少し驚いたように目を見開くとくるりと金の目を巡らせ、にんまりと悪戯な笑みを羽衣の下で浮かべると途端に煌めき跳ねるような音色を笛が奏で出して。鈴の音を潜り抜けるようにしながら風をはらむ羽衣を靡かせ)

2017-01-01 17:55:40
小狐丸@紅珠 @fox_redmoon

@tsuru26tsuru (鶴の声はまるで挑発するかの様に踊り閃く。ならばと此方も対抗するかの様に神楽鈴をしゃら、と鳴らせば互いの周囲に無数の狐火を浮かべ)『汝、翼と共に目覚めれば哀も消え失せようぞ。姿見せ、魂の花を咲かせよ』(言霊紡げば、双方の羽衣は狐火により焼かれ霧散し)

2017-01-01 18:03:00
露ノ鶴 @tsuru26tsuru

@fox_redmoon (羽衣を包む炎が引くと下から真白の髪が現れ、その手には先程まであった笛はなく白く輝く大輪の花があり)『我の魂の花を望むか。だが足りぬ。花は芳しく咲き誇ろうと、翼には程遠い』(唇を開くと朗々と歌って挑発するような笑みを見せ)

2017-01-01 18:09:54
小狐丸@紅珠 @fox_redmoon

@tsuru26tsuru (相手の掌に魂を映し出す花が現れれば、眼差し細めて笑み)『花と共に舞い踊れ。さすれば己が本来の姿を呼び戻さん…』(ぽぅ、と神楽鈴が狐火に包まれれば、其れもまた花と化し。瞳と同じく深紅の花を手に、誘う様に白の袖を翻し)

2017-01-01 18:19:54
露ノ鶴 @tsuru26tsuru

@fox_redmoon (相手の袖を追いかけるように駆け出せば片手にある真白の花もそのままにふわりと飛んで、金の刺繍が入った着物を翻すと着地した場所で祈るように手を天に向けて伸ばしゆっくり蹲るように跪いて)

2017-01-01 18:25:21
小狐丸@紅珠 @fox_redmoon

@tsuru26tsuru (翼無き鶴は天に飛べず。哀れ思えば手に在る花を、己が左胸に押し当てて。祈るが如く瞼閉じれば、花はそのまま光と共に身体の内へ。すると其の箇所から生まれ出でるは、己が本来の姿の刀剣。柄を握ると、りんと鈴を小さく鳴らして己が身から抜き出し)→

2017-01-01 18:31:21
小狐丸@紅珠 @fox_redmoon

@tsuru26tsuru →『汝、此れに打ち勝ちて翼を得よ』(だだんっ!と力強く足を踏み鳴らせば、現れたるは申の姿を象る無数の狐火。戦の舞の如く、狐は高く跳ねては白の毛並みを舞わせて刀で空を斬り裂き)

2017-01-01 18:32:15
露ノ鶴 @tsuru26tsuru

@fox_redmoon (跪いた姿勢のまま足を踏み鳴らす相手を見るとにやりと強気に笑って掌に咲く花を左胸に押し当て、花が沈み込んでいく体内からするりと白銀に金の鎖輝く自らの依り代、太刀を顕現させ)→

2017-01-01 18:37:48
露ノ鶴 @tsuru26tsuru

@fox_redmoon →『はてさて、翼を得るとは……申を討ち取りて鶴になれとは面妖な。しかし面白い…汝に、驚きを齎そう』(歌いながら鞘で一旦相手の刃を受けるとくるり回りながら抜刀し、その勢いのまま炎の申をひとつ斬り捨て)

2017-01-01 18:38:08
小狐丸@紅珠 @fox_redmoon

@tsuru26tsuru (灯る狐火は戦火となりて、狐が鶴に切っ先向ければ申の牙は踊る様に翼無き者の周囲を囲む。其の申に力を与えるかの様、狐は離れた場所で鋭い眼光宿しては刀を振るって舞い踊り。鶴の舞を煽りて狐の笑みを浮かべ)

2017-01-01 18:43:47
露ノ鶴 @tsuru26tsuru

@fox_redmoon (目を一度閉じて開くと其処には狐火を映して爛々とした金の宝玉のような輝き。周囲を取り囲む申に向かって太刀を構えたかと思うと舞い遊ぶように刃を閃かせて叩き斬っては一歩一歩牙を隠そうともしない狐へと進み)

2017-01-01 18:49:21