三鬼その他 @k551_jupiter + @Seki_Etsushi

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@mari8yuri4

@k551_jupiter そういえばずっと前ですが、白洲正子について「青山次郎や小林秀雄が亡くなってしまってから収集したものは全然ダメだ」みたいなことを、古美術の営業さんが言ってました。

2011-03-04 09:13:00
青木亮人@『愛媛 文学の面影』『教養としての俳句』 @k551_jupiter

興味深いエピソードですね。古美術はかなり多様な価値観や立場があるので、とても一概には言えない世界ですが、業界内の方がそう仰ったのは、何か感じるところがおありだったのでしょうね。また、逆に青山&小林コンビがいた頃の骨董眼には見るべきものがあったというのも、興味深いところです。

2011-03-04 20:52:24
青木亮人@『愛媛 文学の面影』『教養としての俳句』 @k551_jupiter

とはいえ、古美術は怖ろしい世界だから、白洲正子の眼力のありかというのも、素人には分からないところが多いです。でも、俳句に置きかえると、その片鱗は何となくうかがえるかな…俳句の選句や秀句の認め方も、人によってかなり多様ですし、何をもって秀句とするか、その立場も色々ですし。

2011-03-04 21:00:08
青木亮人@『愛媛 文学の面影』『教養としての俳句』 @k551_jupiter

高野素十を最上とする感覚と、石田波郷を最上とする感覚が違うように、備前を最上とする立場と、志野を最上とする立場は違うでしょうし。山口誓子と中村草田男のどちらを二択するかと、宋の白磁と鍋島のどちらを採るかも、優劣というより、好みや立場の違いの世界になる気がしますし…難しいですよね。

2011-03-04 21:15:17
青木亮人@『愛媛 文学の面影』『教養としての俳句』 @k551_jupiter

ただ、展覧会を見ながら思ったのは、(幸か不幸かは別として)白洲正子は、青山二郎などの天才が同時代に、しかも近くにいたのは決定的だったんだな…ということでした。俳句でいえば、「京大俳句」会員達が山口誓子などの天才と同時代だったのは、現在から考えると奇跡に等しい。

2011-03-04 22:18:20
青木亮人@『愛媛 文学の面影』『教養としての俳句』 @k551_jupiter

これ、いかにも誓子と三鬼らしいエピソードですねw 三鬼が俳人として凄かったのは、俳句に目覚めた時に誓子のような天才が同時代にいて、彼を目標にできたこと自体だったと感じます。周囲に天才が一人でもいると、その天才の周りの人々の作品レベルも間違いなく上がるはず。三鬼もそうだったのでは。

2011-03-04 22:26:15
青木亮人@『愛媛 文学の面影』『教養としての俳句』 @k551_jupiter

しかも、天才というのは理解不能なんですよねw 理屈も理論も抜きにして、何の前提もなく傑作を詠み、周囲が驚いている間に、さっさと次のステージに行って、そこでまた傑作を詠む。で、周囲はその作品を理屈付けようとあれこれ論じているうち、天才はまた次の傑作を…三鬼、忙しかったでしょうね。

2011-03-04 22:34:14
関悦史 @Seki_Etsushi

寒いわカゼっぽくてあちこち痛いわで何も出来そうにないので、諦めて酒飲んでしまったらなおのこと痛むようになった。アホである。

2011-03-04 22:42:24
青木亮人@『愛媛 文学の面影』『教養としての俳句』 @k551_jupiter

その点、天才が存在する時代に生きることを(作品面での)幸福とするなら、「京大俳句」や西東三鬼は近現代俳句史上、最も幸福な事例の一つと感じます。でなければ、三鬼はあの短期間であれほど成長できなかったはずです。ただ、これはあくまで現在から見て幸福だった、というバイアスがかかりますが。

2011-03-04 22:45:55
関悦史 @Seki_Etsushi

三鬼と誓子の関係って、塚本邦雄は『夕暮の諧調』かどこかで、折角の三鬼の毒が誓子という明らかに三鬼よりも劣る俳人格への帰依によって無害になってしまったみたいな書き方をしていた気がしたが、塚本邦雄の俳句読解というのがまた極めて塚本邦雄都合による強力なバイアスのかかったものではあるし。

2011-03-04 22:48:37
青木亮人@『愛媛 文学の面影』『教養としての俳句』 @k551_jupiter

@Seki_Etsushi 大丈夫ですか? どうぞお大事に…。そういう時は換気をまめにしたり、昼頃に散歩をしたりすると(高熱でない場合)、気分転換にもなって、身体も少し楽になりますよ。

2011-03-04 22:50:08
関悦史 @Seki_Etsushi

@k551_jupiter 昼間、市役所に申告に行ったりして出歩いていたくらいなので大したことはないのですが。お騒がせしてすみません。

2011-03-04 22:51:58
青木亮人@『愛媛 文学の面影』『教養としての俳句』 @k551_jupiter

@Seki_Etsushi 今の時期、急に寒くなることがあるので、体調にはお気を付け下さい。かくいうこちらも、昨日まで思いきり熱が上がってました…。というわけで、自戒もこめてw

2011-03-04 22:58:25
青木亮人@『愛媛 文学の面影』『教養としての俳句』 @k551_jupiter

たぶん、それは戦後の「天狼」以降の、昭和20-30年代あたりの「誓子/三鬼」の関係を指しての感想では、と感じます。塚本邦雄は、「天狼」にものすごく関心を寄せていたので、いわば愛憎半ばに近いところもあるのでは。また、歌人の塚本としては、戦後の誓子作品を認めていなかった節があります。

2011-03-04 23:02:59
関悦史 @Seki_Etsushi

@k551_jupiter 塚本邦雄は悪意なり美意識なりで現実を超えたり否定したりしたものを主に評価していた気がしますが、これ、本人が作った俳句がほとんど短い短歌みたいになってしまっていることと通じているんでしょうね。

2011-03-04 23:07:52
青木亮人@『愛媛 文学の面影』『教養としての俳句』 @k551_jupiter

もっと言えば、塚本は明らかに…三鬼が好みなのではww あと、三鬼の句は俳句以外の分野の人々に分かりやすいというのも、あるかも。実際は、戦後の誓子句にも凄いのはたくさんあると思いますが、「有季定型ならではの傑作」という感じで、他ジャンルには分かりにくいかも…しれません。

2011-03-04 23:10:06
青木亮人@『愛媛 文学の面影』『教養としての俳句』 @k551_jupiter

仰る通り、三鬼を好きだったのもそういう点にあるのかな、と感じます。露骨にシニカルで、思わせぶりで、クールな…みたいな。その点、塚本には、戦後の誓子は毒気が抜けてしまったように見えたのでは。

2011-03-04 23:13:51
関悦史 @Seki_Etsushi

@k551_jupiter そこ、有季定型俳句がネックになりやすいところです。やっていない人には何が面白いのか極めてわかりにくい。

2011-03-04 23:14:21
青木亮人@『愛媛 文学の面影』『教養としての俳句』 @k551_jupiter

そうなんですよね…有季定型ならではの魅力、凄みというのは、あると思うんですが、他ジャンルからすると、「それで?」となりがちですし、また、他ジャンルの方と「有季定型独特の…」という話になると、秘教めいた感じになりがちですし。難しいですよね。

2011-03-04 23:19:29
青木亮人@『愛媛 文学の面影』『教養としての俳句』 @k551_jupiter

比喩的な言い方ですが、塚本邦雄は高野素十や高浜虚子のある種の句はほぼ素通りだったのでは、という気がします。それがいい、悪いというのでなく、塚本はそういうスタンスで俳句と接していたようにも感じます。

2011-03-04 23:21:54
関悦史 @Seki_Etsushi

@k551_jupiter 鷹羽修行とか平井照敏とかを賞賛していることもありましたが、写生的な作りでも塚本的深読みのきくものはみたいな感じでしたね。惚れこんでいた三鬼の「赤き火事哄笑せしが今日黒し」の鑑賞も創造的誤読というか単なる誤読というかみたいなものでしたし。

2011-03-04 23:28:26
青木亮人@『愛媛 文学の面影』『教養としての俳句』 @k551_jupiter

確かに。ある種の一貫性がありますよねw 同時に、あの創造的誤読は、論じる対象から離れた一個の文学作品として考えると、凄いレベルの高さですよね。『百句燦燦』とか、とにかく文体が凄い。どこを切っても塚本ワールドという感じで。やっぱり読みも鋭いところがありますし。あの“批評”文は凄い。

2011-03-04 23:38:27
青木亮人@『愛媛 文学の面影』『教養としての俳句』 @k551_jupiter

そういえば、戦前の「京大俳句」でデビューした西東三鬼の位置を現俳壇に置きかえた時、もっとも近いのは、たぶん関悦史さんではないか。

2011-03-04 23:42:23
関悦史 @Seki_Etsushi

@k551_jupiter 現俳青年部の勉強会などは協会に加入もせずに参加しているので「通行人」です。

2011-03-04 23:44:52
青木亮人@『愛媛 文学の面影』『教養としての俳句』 @k551_jupiter

三鬼は、既存俳壇とほぼ無関係のところから突然現れて、「ホトトギス」的な眼差しと切れた地点で句作をしながら、有季定型のフォーマットを見事に使いこなした作品を詠みえた。これと関さんは、似ている気がします。

2011-03-04 23:46:05