【SABBATH】RO♂×♂ついのべ

RO♂×♂二次創作の自分の呟き 140文字の短編保管 基本的に♂×♂
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あゆか @mimimin

どさりとソファに体を投げ出され、吟遊詩人はキョトンと教授を見つめ返す。ぎしり、とソファが軋む。両脇に教授の手。『…して欲しい事があるなら、遠慮はするな。と言った筈だね?』『教授…』く、と薄く笑む酷薄な唇に目が吸い寄せられる。『…教授の使用済み綿棒下さい』部屋に沈黙が降りた。

2011-03-04 00:01:23
あゆか @mimimin

「死にたいです」聖職者は微笑んだ。「ああ、私の魂がなくなるのなら彼の魂も消して下さい。魂が二つなので願いももう一つですね」勝手に恋人の魂まで売り渡して自分の願いを押し付ける。「ならあの男の死も」笑って口にするのは己の息子の名。「魂、増えましたね」こいつは悪魔だ、悪魔が思った。

2011-02-24 22:40:51
あゆか @mimimin

『ETに行ってきたよ』全身高級装備で語る友人が遠い存在になってしまった寂しさを感じつつ、彼に恋人を紹介した。『発展場で知り合った修羅君だ、筋肉がキュートだろ?』『よwwwろw』友人の顔から笑みが消える。『…俺には、お前の方が全力で遠ざかっていくように思えるよ……』全く変な友人だ。

2011-03-06 17:45:07
あゆか @mimimin

一年ぶりに見た妻は眩い光と大手ギルドのエンブレムを纏っていた。傍らには同じギルドの男。見たくもない接吻が視界に入る。今ほど己が憎いと思った事はない。雪の中座り込む俺の前に、横からぬっと食べかけの鯛焼が突き付けられた。『泣くほど寒いのだろう、食え』顔見知りのウォーロックの声がする。

2011-03-07 12:21:57
あゆか @mimimin

『雪だあぁぁ!』叫ぶと共に走り出して行ったのは意外なことに、常に沈着冷静なギルドマスターの教授だった。その相方のレンジャーはといえば、興奮した狼に引きずられて半死半生だ。『…ガキばっかだな』口元にニヒルな笑みを浮かべて見せるチェイサーに、魔術師が呟く。『ではそのスキー板はなんだ』

2011-03-07 12:54:50
あゆか @mimimin

『ソウルチ…っしゅん!』ソーサラーがくしゃみをした。文句を言おうとしてふとみれば魔術師は鼻水で呪文が紡げない。騎士のペロスは目が赤く、ブラギがやけに途切れないなと思えば既にバイオリン伴奏のみで歌詞がない。『…この季節は狩りやめるか』一人元気な修羅がいった。そうもいかんだろう。

2011-03-08 08:18:14
あゆか @mimimin

『ハニー、人とは悲しいものだね!どれだけ愛しても触れれば傷付けずにはいられない。僕は君を傷付けたくはないのに』大袈裟な身振りで嘆く詩人を、教授が無表情に見下ろした。『言い訳はそれだけかね?』薄く微笑んで炎を呼び出す。『人を手錠で縛って強姦したからには焼鳥になる覚悟はあろうな?!』

2011-03-10 08:28:08
あゆか @mimimin

『…寒いですか?』暖めて差し上げましょう、と笑うプロフェッサーの掌は、既にスナイパーの服の中だ。『どうやって?』『もちろん、体で』そういうプロフェッサーの体温はスナイパーよりよほど低い。『さむっ』プロフェッサーの笑みが凍った。『ファイアウォールっ!!』…お怒りに触れたようだ。

2011-03-15 23:40:18
あゆか @mimimin

『ふん、三次職といっても見苦しい』心中で呟きながら、賢者は狩りをしていた。増えていく魔物に、苛立ちも募る。『あ』魔力の枯渇に炎が消える。向かってくる敵を避けようもない。『…っ』『大丈夫?』敵を受け止めた姿に目をやれば、毛嫌いしていたギロチンクロスだ。『…かっこいい』思わず呟いた。

2011-04-11 23:38:47
あゆか @mimimin

「あーあ、だから言ったのに」ネペンテスに捕らわれた魔術師の前で、プリーストが笑う。通路が通れないと困っていた時とは、別人のような表情。「ば…っ、助け…ろ」そもそも先程の時点で彼を助けてネペンテスを焼いて置けば、こんな事態にはならなかった。「んー?どうしよっかな」プリーストは笑う。

2011-05-03 18:29:52
あゆか @mimimin

──フィールドで青姦に及ぶカップルの前に、どこからともなく現れるケミが居るという。「ローションピッチャー!!」狙い違わず股間にローションを投げては去る彼の名を、誰も知らない。ただ、人は彼をカップルの味方青姦マンと呼ぶ。彼がソロ軍団の一員であると言う事実は、今のところ国家機密だ。

2011-06-10 18:32:05
あゆか @mimimin

「そうだったな。お前はどうせ、愛してなくてもSPをくれるんだった」寂しそうに呟くスナイパーの頬を、教授は軽く叩く。「馬鹿ですね。私が貴方を愛してないなんて」「教授…」「博愛主義なだけです!」スナイパーは泣き崩れた。「ほらシャープはどうしました」「もう俺お前にSP貰う自信ねーわ…」

2011-06-10 17:53:41
あゆか @mimimin

「どうしました?早く入って来なさい」薄く笑んで流し目を送るハイプリーストに、ウィザードはゴクリと唾液を飲み込んだ。「…あ、ああ」そろりと入れた足の爪先を撫でられれば、湯よりも熱くさえ感じられ、視線はあらぬ所へと向かう。「見ているだけですか?」クスリと笑う表情に、熱い呼吸が漏れた。

2011-05-27 21:19:56
あゆか @mimimin

「師匠ー」借りた賢者の日記を手に、教授が呼びかける。「本の間からこんなん出てきた」そう言ってピラリと翳されるのは、女性の写真。「なっ」師匠と呼ばれたソーサラーの顔色が変わった。「返せ!むしろ燃やせ!」「恋人とかぁ?」「ばっ…」珍しく青ざめる師匠に、弟子は日頃の意趣返しを楽しんだ。

2011-05-13 20:13:31
あゆか @mimimin

「これ恋人?師匠こーゆーのが好みなんだー!」はしゃぐ弟子に、ソーサラーは絶句した。「ランちゃんを知らないだと?!最近の若者は!」顔色の変わった師匠のアイドル語りが始まるまで、あと五秒。ジプシーのランちゃんから姫プリのミカちゃんまでを語られ、教授が弟子入りを後悔するまであと二時間。

2011-05-13 20:19:55
あゆか @mimimin

「折鶴さん露店街にいたよ」恋人の情報を聞くなり、青年はやや青ざめて走り出す。転生してまでアブラを携え日々怪しげな研究に勤しむプロフェッサーは、放っておくと何をするか分からない。やっと姿を見つけた途端、足元の大地が崩れる。「ヘブンズ・ドライブ」遅かったな、と笑う恋人に殺意を覚えた。

2011-05-13 18:38:28
あゆか @mimimin

「大体あんた何の為に転生したんだよ?!」問われたプロフェッサーは、ふむと一つ首を傾げ真顔で答える。「アブラのSP確保のためだ」一点の歪みもない返答に、ブラックスミスはよろめく。「俺ホントにこの男でいいのか…?」いよいよ着いていける気がしなくなってきた青年は、自問自答を繰り返した。

2011-05-13 18:50:26
あゆか @mimimin

「君のために、空腹にならない薬を開発したよ!」製薬者は神官に語りかける。「私はお前のために、食材が腐らぬよういつでも凍らせてやろう!」魔術師も語った。二人が見守る中、神官は笑って振り返る。「はいはい、二人ともお腹が空いたんですね。今苺のパイが焼けますから」愛はなかなか届かない。

2011-06-29 12:43:13
あゆか @mimimin

「なあなあ、相方って魔術師だろ?どんな人?」興味津々といった風に問いかける騎士に、プリーストは首を捻った。「そうだな……わさお風?」騎士の脳内で黒い魔術ローブを羽織った大きな犬がわんと吠えた。「そ、それでいいのか」「ん?まあ前衛は俺がいるしね」どうやら優男と言いたかったようだ。

2011-06-27 08:28:01
あゆか @mimimin

「わさおじゃなくしてくれ!!」結婚フェアのど真ん中に踏み込まれた美容師は戸惑った。「相方がだな」涙目で話された事情に、周囲は笑う。「大丈夫だ、安心しろ」散髪中の魔術師に、わざわざ様子を見にきた大司教が言う。「彼はアコライト時代、犬を飼いたがっていた」慰めどころか追い討ちのようだ。

2011-06-27 08:42:43
あゆか @mimimin

「結婚しよう」の一言もなく、教授は無言でソウルリンカーを呼び出した。さらに無言のまま、ポイと放り投げるのはダイヤの指輪とドレス。別に今更プロポーズしろとまでは言わないが、さすがに「ほらよ」の一言くらいはあってもいいのではないかとリンカーは思う。「兄様、ちょっと手抜きすぎない…?」

2011-06-25 10:59:46
あゆか @mimimin

「…あたし、やっぱり結婚しないわ」唐突に言い出したソウルリンカーに、流石の教授も動揺する。「な、なにがあった」「だってね」普段物静かなソウルリンカーは、珍しくも憤然とした様子で腕を組む。「あたしの転生も認めないヴァルキリーに頭下げるなんてごめんよ!」教授は物で機嫌を取る事にした。

2011-06-25 11:06:35
あゆか @mimimin

「いい?」枕を抱えて布団に入ってきた少年に、眠れないの?と問いかければ、小さな頷きが返ってくる。髪を撫でながら子守歌を口ずさんでやると、「バードは僕の方なのにね」と照れ隠しに笑う。素直に甘えない不器用さが悲しくて、今は亡き人を思い出す。それを察したのか、彼はまた悲しげな顔をした。

2011-07-19 00:00:37
あゆか @mimimin

「昔、私は幽霊などが苦手でな」懐かしげに言う騎士に、もぐもぐと口を動かしながらプリーストが相槌を打った。「今は俺がいるから恐くないでしょ?」騎士が頷く。「否定しないの?!」嬉しそうな退魔師に、騎士は重々しく応える。「今はお前の食欲が一番怖い」今月も生活費の大半が既に彼の胃の中だ。

2011-07-07 14:11:30
あゆか @mimimin

「ためらうなよ、俺はお前の盾になるためにアークビショップやってんだぜ?」「…そうだったな」傷つき血を流しながらも笑ってみせる聖職者と、それに薄く唇を笑ませて応える魔術師。格好良いな、とスナイパーは思った。自分も、相方とこうなれるのだろうか。瞼の裏に泣き虫の相方が浮かび、笑った。

2011-08-20 17:40:42