茂木健一郎氏 @kenichiromogi 第2044回【創造と批評性】連続ツイート

2017.3/1 茂木健一郎氏 【創造と批評性】連続ツイート …創造性において、重要なポイントの一つが「批評性」である。「批評性」のないところに、良い作品は生まれようがない。良い作品をつくっている創造者は、それが表に出るか出ないかは別として、時に辛辣な批評家であることが多い…
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茂木健一郎 @kenichiromogi

連続ツイート2044回をお届けします。文章はその場で即興で書いています。本日は感想です。

2017-03-01 07:07:23
茂木健一郎 @kenichiromogi

創造性において、重要なポイントの一つが「批評性」である。「批評性」のないところに、良い作品は生まれようがない。良い作品をつくっている創造者は、それが表に出るか出ないかは別として、時に辛辣な批評家であることが多い。

2017-03-01 07:08:19
茂木健一郎 @kenichiromogi

批評とは、「ローカルミニマム」に陥らないようにすることである。評価関数があって、そのグローバルな最小値(今仮に力学的なモデルの便宜として、評価関数が低い時に最も良いという形式化をするものとする)を探るためには、批評が欠かせない。

2017-03-01 07:10:25
茂木健一郎 @kenichiromogi

創造者は、ナルシシズムに陥りやすい。三流の創造者の本質は自己肯定である。しかし、それはローカル・ミニマムに過ぎないのであって、そこからさらにグローバル・ミニマムを探るためには、批評による揺り動かしが避けられない。

2017-03-01 07:11:16
茂木健一郎 @kenichiromogi

創造する際に、没入してフロー状態になるのはいい。問題はできた作品を客観視して評価するメタ認知である。ここにおいては厳しさが必要なのであって、安酒に酔っているようでは、ろくなものはできない。

2017-03-01 07:12:24
茂木健一郎 @kenichiromogi

世の中にはそんなに良い作品がないのは当たり前で、自分の作品だってもちろんそうである。他人の評価よりも自分の評価の方がきびしい人だけが、グローバルミニマムを探ることができる。

2017-03-01 07:13:18
茂木健一郎 @kenichiromogi

もちろん、批評性だけがあればよいわけではなく、自分の身体を張って、「今、ここ」の作業に没入する時間がなければならない。そうでないと無責任な批判になる。身体性をともなったフローの自己没入と、突き放した批評性が共存しなければ、すぐれた創造はできない。

2017-03-01 07:14:52
茂木健一郎 @kenichiromogi

以上、連続ツイート2044回「創造と批評性」をテーマに、6つのツイートをお届けしました。

2017-03-01 07:15:15