茂木健一郎(@kenichiromogi)さんの連続ツイート第2045回「批評性とロットントマト」
脳科学者・茂木健一郎さんの3月2日の連続ツイート。
本日は、感想です。
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茂木健一郎
@kenichiromogi
批評性は、創造者がローカルミニマムから脱する上でどうしても必要である。個人はもちろん、すぐれた作品を生み出している社会やシステムは、必ず容赦ない批評性の機械を内蔵している。
2017-03-02 07:33:18
茂木健一郎
@kenichiromogi
アメリカのハリウッドは、紆余曲折はありつつも、世界市場に影響を与える作品を生み出し続けている。ここで重要なのは、興行的な成功と批評的な成功は区別されているということで、そのことで作品の質が担保され続けている。
2017-03-02 07:34:12
茂木健一郎
@kenichiromogi
アメリカ映画界の容赦ない批評性を示すのは、たとえばロットントマト(rottentomatoes.com)だろう。批評家たちの評価を集計し、作品(トマト)が新鮮か、それとも腐っているかを表示する。その批評は容赦ない。
2017-03-02 07:36:22
茂木健一郎
@kenichiromogi
ロットントマトの評価は、批評家たちの支持率(%)で示され、すぐれた作品は80%とか90%を超える評価を得るが、悲惨な作品は10%台とかの評価を受け、「腐っている」と断定される。まったく遠慮がない。
2017-03-02 07:37:23
茂木健一郎
@kenichiromogi
日本では、大手芸能事務所のタレントが出たり、制作委員会にテレビ局が入ったりしている映画だと、延々と告知され、コメントもヨイショ、提灯行列のものになってその作品の批評的質がわからないが、もしロットントマトに取り上げられると、そのような作品は「瞬殺」される。
2017-03-02 07:38:32
茂木健一郎
@kenichiromogi
日本の映画界(そしてドラマなども)の問題点は、ロットントマトのような容赦ない厳しい批評の文化がないことだろう。その結果、質がどうなっているかは私個人が判断することではないが、歴史は厳しい審判を下すだろう(すでに下しているようにも思う)。
2017-03-02 07:39:38