ロックでは悠々とやっていたムッシュから出てくる、「フォークの客はとにかく怖かった」という言葉。とても味わい深い。
よく知らない街でとくに予定がない。◇中井治郎 amzn.to/3N67Aq8 ◇23年春から関東へ。しばしば京都にもおります◇連載 これからの<京都らしさ>onl.bz/1KuS5jC ◇新しい質問箱 querie.me/user/jiro6663
60s末〜70s前半。フォーク勃興、学生運動の時代まっただなかの学園祭ライブ。無事にライブが終わることはほとんどなく、ヘルメットの学生達に殴られる、マイクを奪われる、論戦を挑まれる、果ては火炎瓶が飛んでくるなどなど。浅川マキは飛んできた火を吐く火炎瓶を客席に投げ返したという逸話も
2017-03-27 03:52:52そんな荒れるフォークの世界に、ロックから鞍替えしてきたムッシュかまやつが飛び込む。野次られ、張り倒されてマイクを奪われ、ステージを乗っ取られる。ロックコンサートどころの荒れようではない。米軍キャンプからヨーロッパツアーまで、様々なステージを経験してきたムッシュも途方に暮れる。
2017-03-27 03:57:56「だから、あの時代のフォークの連中はみんな喋りがうまいんだよ」あんなステージをまとめて来たんだから、とムッシュ談。音源だけ聴いてると(歌詞はともかく)穏やかに聴こえるから勘違いしがちだけど、あの時代、いちばんライブが危険な音楽だったんだよな。
2017-03-27 04:00:27観客の荒れっぷりがピークを迎えるのが日本のウッドストック、中津川フォークジャンボリー。観客の気に入らないアーティストには容赦なく野次や酒ビンが投げつけられステージを中断させる。会場のそこら中で乱闘騒ぎが起こる。
2017-03-27 04:10:01「とにかく怖かった」とムッシュ。あんな緊張するステージはなかった。このイベントで吉田拓郎が伝説として語り継がれるライブを成し、フォークのカリスマの座が岡林信康から吉田拓郎へと移譲されたといわれている。 「でも、岡林はほっとしたんじゃないかな」 怖がってたもん、彼も。とのこと。
2017-03-27 04:13:01
ロカビリー歌手として世に出て、GSを経てフォークに飛び込んだとき、かまやつひろしはすでに30。デビューから10年以上が経つベテランであった。
2017-03-27 04:20:58持ち前のセンスと人柄で、どんな場所でも人脈を築くムッシュであったが、所属事務所もないまま単身飛び込んだフォークの世界でも拓郎やガロなど多くの若い盟友たちを得る。しかし、彼らはムッシュより「ひとまわりもふたまわりも若い」連中である。
2017-03-27 04:22:40「きっとフォークの若い連中からは陰でよく言われてなかったんじゃないかな。フォークを何にもわかってないくせに、とか」 でも、そう言われてもしょうがないという感じであまり気にしてなかったね。だって、勉強したけど本当に分からなかったんだもの。
2017-03-27 04:25:19