#エイト占いシリーズ　【丸山編】　#占いなんて信じない

きぃまる。 @eight__8_0

〈プロローグ〉 あなたは…占いって信じますか？ 私は信じません。 だって信じたところでいい事なんて無いんだもの……。 #妄想スタート

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① 星座占いで今日は2位。 かなり高い。 なのに今日は損な、嫌なことばっかりだった。 朝から親に説教され、おまけに"役立たず"と言われ。 そのせいで授業には遅れるし、ICカードは忘れるし。

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② 挙句の果てには英語の授業で先生に 「日本語が出来てないから問題が解けないんだ。国語の勉強からしろ。」 とまで言われた。 泣きそうになるのを堪えて家に帰る途中。 大好きな関ジャニ∞のモノグラムを聞いていた。

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③ 《届いてフューチャー 君がいれば生み出せるモノグラム 無邪気なジェスチャー 痛いくらいに胸を刺すでしょう》 堪えてた涙が一瞬にしてボロボロと溢れてきた。

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④ 「やっぱり占いなんて信じない方がいい。 信じたところでいい事なんて何一つもない。 国語からやり直せ。 わかってるよ。模試でも英語より国語の方が悪かったから。 だから国語の勉強したいって言ったのに、聞き入れなかったの先生じゃん…」

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⑤ そんな時、前を歩いていた人達は浴衣を来ていた。 「そっか…今日は祇園祭だった……」 地元の祭りにも行けず、ただただ辛い思いをして家に帰る。 そうなるはずだった。 いや、そうならないと私は占いを信じなければならなくなる。

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⑥ でも本心が。 何かあると言っている。 (親に怒られてもいいから少しだけ寄りたい) この思いが運命を左右する……。

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⑦ 制服を着たまま夜道を歩いて明るい場所へ…。 溢れた涙も拭わず綿菓子を買いに行く。 ふいに前に並んでる人の声があの人に似てる…。 後ろ姿、髪型、喋り方。 すべてが大好きな"丸山隆平"にそっくりだった。

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⑧ そんなこと思ってたら丸ちゃんに似てる人は、綿菓子を買い終えてこちらをパッと見た。 その瞬間…… 『え！？自分どうしたん！？ お金ないん？これ食べる？とりあえずベンチ行こ？』 そう言って私を近くのベンチまで連れて行った彼は正真正銘の"丸山隆平"だった。

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⑨ 「…あの…」 『ほんま大丈夫？何があったん？』 「私、そんなに可笑しいですか？」 『自分、泣いてるん気付いてへんの？ 泣いたままあそこ並んでたやん。 やから、お金なくて困ってて…でも綿菓子食べたくて並んでたんかなぁ思て、とりあえず連れてきたんやけど…ちゃうかった？』

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⑩ 「ぷっ……笑」 『ちょ、！なんで笑うんよー笑』 「いや…やっぱり変な人だなぁーって…」 『変とはなんやな！笑 ……で、ほんまはどないしたん？ もし良かったら話聞くで？』

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⑪ 「………実は、、」 今日あった出来事を全部彼に話した。 彼は親身に、まるで自分も経験したかのように辛そうな顔をしながら話を聞いてくれた。 『そうやったんやね…、、 けど、こうも考えられるで？』 と、綿菓子と、私の手を持って。

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⑫ 『最初は辛いことばっかりやったけど。 でも、今はこうして僕と出会ってる。 悪いことだけやない。いい事やってある。 そう考えたら、1位じゃなく、2位やった。 つまり、1位はいい事だけやったとしたら2位になった理由は？』 「……いい事もあるけど、悪い事やってあるかも？」

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⑬ 『そう！ まぁ、占いなんて信じるんも信じひんのも自分次第やから、別になんも言わんけど。 でも、そう考えたら少しはすっきりすると思うねん。』 「…ありがとう、丸ちゃん。」 『いーえ！ よし、じゃあ親さんも心配してるやろし、帰ろか？』

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⑭ 「……」 『いくら暴言を言われても、親子は親子。 心配はしてるはずや。 それに、俺も一緒に行くから、心配せんでえぇ。』 「……丸ちゃんもきてくれるの…？」 『こんな夜道に女子高生が歩いてたら危ないからなぁ笑 それに、やっと出会えたんやから……。』

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⑮ 「え……、、？」 『ほんまはな？君のこと昔から知っててん。 Liveに来てくれて、その時気になってた…。』 「気付いてたの…？」

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⑯ 『おん…。 で、今日プライベートで会って。 最初は泣いてて誰かわからんかった。 でも、泣いてる女の子は見捨てられへんかったからとにかくここまで連れてきて…。』 ちょっと申し訳なさそうな顔をしながら…。

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⑰ 『君って気付いた瞬間、eighterやかりまずいって思うたけど…同時にチャンスやとも思ってん。 話をきいてて、君の声とか、笑った時の笑顔とか…頭から離れんくて…。 やから…遠距離やし、なかなか会えんと思うけど…付き合ってもらえませんか？』 「…はいっ、！」

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⑱ 泣きながら答えた私に、 『また泣いてるん？笑 これからはそばに居るからな…』 そういいながら抱き締めてくれた。

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《エピローグ》 未だに占いは信じられない。 けど、あの時言ってくれた丸ちゃんの言葉。 今でも忘れてない。 だから、この恋も。 いい事もあれば悪い事もある。 そう思いながら生きていくね。 end