トーラスの打ち上げ失敗に関する“ジンクス”

Sʜᴀᴄʜᴏ @ohkishacho

先日、米トーラスXLロケットが、一昨年に続いて2度連続で打上げに失敗した。トーラスシリーズは2001年にも1度失敗しており、成功率6/9とやや低め。これまでの3度の失敗で失われた衛星4機は、なぜか全て地球観測衛星（民間1機、NASA3機）である。

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トーラスのこれまでの失敗で失われた衛星は、NASAの地球観測衛星3機（なぜか全て大気観測のもの）、QuikTOMS(2001)、OCO(2009)、Glory(2011)と、OrbImage社（現GeoEye社、GoogleEarthの画像で有名）のOrbView-4。

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トーラスの次の打ち上げは、OCO-2、つまり2009年に同ロケットで打ち上げに失敗したOCOのリカバリーの衛星の予定だったが、今回のGlory打ち上げ失敗後のNASAの会見（の質疑応答）によると、OCO-2の打上げ方法については現在「要検討」とのこと。

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多くの地球観測衛星を列車のように短い間隔で並べて周回させるA-Train（A列車）の構想 http://bit.ly/gaXyKy は、トーラスロケットの連続失敗で、先頭を走るはずだったOCOと後ろから2番目のGlory衛星が失われ、現在は寂しい4両編成となっている。

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トーラスロケットの連続失敗は「A-Trainに衛星を投入しようとすると失敗する」というジンクスを生んだ。このジンクスを破るのは、今年日本からH-IIAで打ちあがるGCOM-W1である（そうであってほしい）。順序はAquaの前、つまり先頭車両（暫定）となる。

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補足すると、フランスCNESのPARASOLは既にA-Trainを離脱している。また、OCOの代替機OCO-2が打ち上げられると、GCOMの前に来て、OCO-2がA-Trainの先頭車両となる。

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そういえば「トーラスが地球観測衛星を上げようとすると失敗する」も十分に立派なジンクスだ。これを打ち破ることについてはJAXAではどうしようもないので、がんばってくださいとしかいいようがない