アイドル髭切・FC会長膝丸【Xmas2016編】

アイドル髭切とFC会長膝丸 @fc_idle_genji

…………(真剣な眼差しで雑誌を読み込んでいる。付箋も幾つか挟んであるようだ)

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(表紙には【短期で稼げる！年末ワーク特集】の文字が)

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………ｶﾀｶﾀｶﾁｶﾁ(メールでお節のバイトに応募しているようだ)……これで良しと。 さて、夕餉に行ってこよう。

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(面接当日)敬語を忘れずに……志望動機は……『どうぞ、お入りください』……！はい。

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(面接会場)源膝丸です。よろしくお願い致します『年齢は？』24歳(くらい)です『志望動機は？』大切な兄がいまして、忙しい兄へクリスマスプレゼントを用意したくて……。料理は得意ですので、特技を活かせる仕事だと思い応募を……『えっ』？『いや、私も実は自分の兄の事を慕っていてね』

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『つい親近感が湧いてしまったよ』思わぬ共通点があったんですね🌸(にこ)『うむ。真面目そうだし人柄も良い。ぜひ週末から頼もうかな』……！有難うございます！『こちらこそ。短期だが、期間中は頑張って欲しい。また詳細は連絡させてもらうから』はい、よろしくお願いします。

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面接というものに初めて挑戦したが、無事に合格したぞ🌸🌸🌸 これも兄者と素晴らしいクリスマスを過ごす為……！

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鶯丸、俺は今からバイトに行くから、もし兄者が帰ってきたら誤魔化し……鶯丸？『……なんだ？』君、なんだか物凄く機嫌がいいな。どうした？『気のせいだろう。髭切の事なら任せておけ』あ、ああ……では、行ってくる。『気を付けて行けよ』

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(某音楽番組収録スタジオ)「(きらびやかなステージでサンタをモチーフにした白と金色の衣装を身に纏い)Merry Xmas✨今宵は僕がサンタになって君達にクリスマスソングをお届けするよ！素敵な一日になりますように……！ 〜〜♪〜〜♪」 『ハイ！OKでーす！髭切さん休憩入りますー！』

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「(ふらふらと控室に戻るとすぐさまソファへ寝転び)……忙し過ぎてしばらく本丸に帰ってない……膝丸に会いたい……本当に無理……帰って撫でくりまわしたい……今すぐ帰る……」 『髭切さーん！本番ですー！』 「今行きまーす！！……今日こそ30分だけでも帰ってやる」

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「もう寝てるかな……少しだけ、寝顔を見て、撫でるだけだから……(忍び足で廊下を歩いてゆっくりと自室の扉を引き)……あれ？いない……いない？！なんで！(すぐ様スマホを取り出しGPSを起動し)あれ？この部屋になってる……どういう事？え？(かたかたと震えながらその場に座り込み)」

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『(寝巻き姿で鶯丸が部屋を覗き)……髭切、帰っていたの……』「(声のする方を慌てて振り返ると縋るように)ねぇ、なんで膝丸はいないの？今日は出陣も遠征も無いはずだろう？」『(震えが伝わればしゃがみ込んで肩を掴んで)落ち着け、出掛けているだけだ』「何故？今日は何も無い筈なのに……」

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『……、そういう時もあるだろう。その時になればきっと君にも話す筈だ』「…………」『落ち込んでいるのか』「久し振りに会えると思ったんだ……それに、僕に隠し事をするなんて……。現世で好きな子でもできたのかな」『は……？いや……』「嫌だな。だとしても……離れてほしくなんかないよ……」

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『何故そうなる……相変わらず思い込みが激しいな』「……違うのかい」『……もう面倒になってきたんだが。本人に直接話を聞いたほうがいい』「だって忙しくて話す暇が……あ、もう行かなくちゃ」『……』「……僕が来た事、言わなくていいからね？それじゃ……」『……はぁ』

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……んぅ、……は。バイトから帰ってから倒れるように寝ていた。はぁ、いかんな。あの仕事は意外と体力を使う……はふ『膝丸、早いところ髭切にバイトの事を教えてやって欲しい』え？何故だ？『昨日帰って来たんだが……案の上大騒ぎしていた。あのままでは「弟を折って僕も折れる」と言いかねん』えっ

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何故そうなるんだ……？『なんとなく想像は付くだろう？とにかくあいつの不安を取り除いてやれ』う、わかった。電話してみる……(Pi、ツーツー)……出ない『……仕事が忙しくて余計に思いつめてるみたいだったからな。早い内にな』あ、ああ……そうする。すまないな『なぁに、慣れているさ』

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鶯丸、ついに君の兄弟が顕現するな！全力で挑ませてもらうぞ！『いや俺の事は』何を言う！毎回毎回俺と兄者がどれだけ世話になっていると……俺は君の事を親友だと思っているんだぞ？！(ｶﾞｼｨｯ)『(きょとん)……ふふ。それなら大包平を迎えた時、君を紹介しないとな』……！その時が楽しみだ🌸

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『ところで髭切と連絡はついたのか？』……何回か着信はあるんだが。見事にすれ違っていてな『うーん、それは弱ったな』またバイトに行く前にかけてみる『ああ、そうしてやれ。せっかくのクリスマスなんだ。……しっかり捕まえておけよ』……？ああ。

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(おかけになった番号は電波の届かない……Pi)……はぁ。……もうこんな時間か。……バイトに行かなければ。連隊戦もいつ来るか分からんし、ますます連絡が取り辛くなる……。いやいや、辛気臭い顔はしておれん。期間までしっかり働こう。

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(某収録スタジオ控室)「(椅子に座ったままうたた寝をしている)……ん。また寝てた。……そろそろ、手が痛くなってきた。手入れしなきゃ。………………あと少し、頑張れば半日休み、で……駄目だ、眠い(傍にあった椅子を並べると横になり)…………くぅ……」

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？？『(楽屋の扉を静かに開け)……』「……すぅ」『(カツカツとブーツの踵を鳴らし近付くと、頭をくしゃりと撫でシンプルにラッピングされた花を置いて去って行った)』

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『髭切さーん！本番でーす！』「……っ、はーい。……ん、……よし。気合い入れなきゃ。……あれ？(テーブルに置いてある花を見やり)……誰だろう。全然気が付かなかった。……これ、春の花だよね。花屋に置いてあるような花じゃないのに………………」『髭切さーん！』「……今行きます！」

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(短期バイト最終日)『膝丸くん、お疲れ様。これ今回の分だよ』有難うございます『短期と言わずにもっと続けないかい？君みたいな真面目な子なら大歓迎だよ』いえ、本業がありますので『それは残念だ。また機会があったらよろしくね』はい、それでは。お世話になりました。……失礼します。

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……さて。本丸に帰ったら出掛ける準備をして、買物をして……現世にまた戻って……今日は忙しいぞ(口元に僅かに笑みを浮かべ)

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……今日は約束の日なんだが。兄者は覚えてくれているのだろうか(髭切のマンションの玄関を開け)……き、汚い。皿は置きっぱなし、洗濯物は山積み、あちこちに書類の山……。余程忙しかったのだな。普段は埃一つない部屋なのに……まずは洗濯だな、よし！(腕まくりをし脱ぎ捨てられたシャツを拾い)