【スプラトゥーン2】ラストフェス後のアオリとホタルの物語【そして、ヒーローモードへ】
久々にプライベートでアロワナモールに来たアオリとホタル。こんな時には自然と互いの仕事の話になって…。
【第四話】 プライベートでアロワナモールへ来るのは、いつ以来だろう。 以前通った店や、新しく入った店を巡って、ウィンドウショッピングを楽しんだ。 ひとしきり目当ての店を回ったところで、カフェで休憩することにした。 アオリはアイスレモンティーを、ホタルはミルクティーを注文した。↙ pic.twitter.com/Wk7FELO3bu
2017-05-09 12:16:25こんな時は、自然と互いの仕事の話になる。 ロケ先での出来事、共演者の噂話。 話題はとめどなく、いくら話しても話し足りない。 アオリは、朝のカフェでのことを切り出してみた。 見てたんだ、と、ホタルは意外そうな顔をしたが、ためらう様子もなく、ロブとの会話について話し始めた。↙
2017-05-09 12:17:18ロブは最近、エビスシューズを辞めたらしい。 ずっと雇われ店長だったが、いつか独立して、自分の店を持つのが夢だったそうだ。 友人の紹介で、次の仕事の目処はついているらしい。 ロブくん大丈夫かな、けっこう軽いとこあるから、と、ホタルは、ちょっと心配そうにしていた。↙ pic.twitter.com/N7SyfWhlnx
2017-05-09 12:18:01ロブからの伝聞によると、アネモも新しい仕事を探しているらしい。 もともと接客が苦手なので、客と顔を合わさずに済む仕事を考えているそうだ。 最近はカンブリア―ムズでのブキのデコレーションの手伝いが忙しくなってきたので、それを続けつつ、片手間でできる仕事が理想らしい。↙
2017-05-09 12:18:53もしかしてアネモがブキチと……!? と色めき立つアオリだが、それはナイっしょ、とホタルは全否定。 ちなみにブキチは、カンブリアームズ二号店の出店を計画中だそうだ。 最近、新たなナワバリバトルの中心地として、若者が集まる街が生まれているらしい。 商売上手は相変わらずなようだ。↙
2017-05-09 12:19:29そういえば、ここしばらく、アタリメ司令にも会っていない。 忙しくて、こちらからも会いに行けないが、マンホールから顔を覗かせる姿も見かけていない。 タコもおとなしくなったし、おじいちゃんのことだから心配はいらないけどね、と、ふたりは顔を見合わせて笑った。↙
2017-05-09 12:20:11ずいぶん話し込んでしまった。 もう陽が傾き始めている。 そろそろ帰ろっか、そう言い合って帰路についた。 やっぱり、ふたりで一緒にいるのは楽しい。 いや、楽しいという言葉では表せない、特別な感情で心が満たされる。 最近たまっていた心のモヤも、すっかり晴れた気がした。(つづく) pic.twitter.com/esU48PJBp5
2017-05-09 12:21:10第五話
仕事があるアオリに先立って、里帰りをするホタル。穏やかな時間を過ごすうちに、自分のことで精一杯なあまり、相手を思う余裕がなかったことに気づく。
【第五話】 その日、ホタルは旅行カバンに荷物を詰め込んでいた。 シオカラ地方に里帰りするためだ。 急ではあったが、三日間の休みをもらった。 この休みが明けたら、舞台の稽古が始まって、休む暇もなくなる。 その前に骨休めをして来いという、事務所の心遣いだろう。↙
2017-05-12 10:03:00アオリも一緒にと考えたが、初日だけ仕事があるらしい。 短い休みを無駄にしないよう、一足先に帰省することにした。 あとから追いかけるから、アオリはそう言ってホタルを見送った。 シオカラ地方までは列車で三時間半。 そう遠くはないが、いつも隣にいたアオリがいないのは心細かった。↙ pic.twitter.com/SqRZalObmr
2017-05-12 10:04:26久々に顔を見せた娘を、両親は暖かく迎えてくれた。 ここは何もない土地だが、穏やかな時間の流れが心地よい。 縁側で陽に当たりながら、日がな一日、都会での暮らしについて話して聞かせる。 両親は、アオリのことも気にかけていた。 もちろん元気、と答えようとして、少し言い淀んでしまう。 pic.twitter.com/UfOGD6Q3Nz
2017-05-12 10:05:56ふたりとも自分のことで精一杯だ。 胸を張って答えられるほど、相手に目を向けることができていないと気づかされる。 でも、明日になればアオリもやってくる。 アオリの顔を見れば、こんな小さな罪悪感は消し飛んでしまうだろう。 そう思いながら、ホタルは床に就き、翌朝を待った。(つづく) pic.twitter.com/dsQ7ym4sAr
2017-05-12 10:07:15第六話
アオリの到着を待つホタル。予定の列車にアオリの姿はなく、ホタルは胸騒ぎを覚えるのだった…。
【第六話】 次の日、ホタルは駅でアオリの到着を待っていた。 しかし、予定の列車にアオリは乗っていなかった。 また寝坊したのかな、そう思って、次の列車を待った。 だが、次の列車にもアオリの姿はなかった。 その次も、またその次も。 ついに夜になっても、アオリは姿を見せなかった。↙
2017-05-16 10:01:54事務所に電話をかけてみたが、昨晩は仕事が終わってすぐに帰ったそうだ。 慌てていた様子だったので、そのままシオカラ地方に向かうものだと思っていた、とマネージャーは答えた。 部屋にも電話をかけてみたが、応答がない。 ホタルは胸騒ぎを覚えた。↙ pic.twitter.com/hePLwqQFVS
2017-05-16 10:02:37翌朝、ホタルは予定を早めて、始発でハイカラシティに戻ることにした。 両親には申し訳なかったが、アオリのことが気がかりで、居ても立ってもいられなかった。。 車中も気が気ではなく、スマートフォンでアオリのことを調べる。 しかし、これといった情報は見当たらなかった。↙
2017-05-16 10:03:21ハイカラシティに到着すると、ホタルはまず部屋に向かった。 部屋はホタルが出発した時の、整頓されたままだった。 つまり、アオリが帰ってきた様子がない。 ここへも立ち寄らず、いったいどこへ……? しばらく考えたあと、思い立つと、ホタルはある場所へ向かって部屋を飛び出した。(つづく) pic.twitter.com/0SFpS5uiKD
2017-05-16 10:04:12最終話
姿を見せないのはアオリだけではなかった。タコツボバレーにはアタリメ司令がおらず、ハイカラシティではオオデンキナマズが姿を消したようだ…。
【最終話】 ホタルはタコツボバレーにいた。 アタリメ司令の小屋は、もぬけの殻だった。 室内は荒らされた様子はなかったが、隣にあったウォータードームは砕け散っている。 アオリの姿はなく、手がかりになるものも見つからなかった。 ホタルはもう一度、ハイカラシティに戻ることにした。↙
2017-05-18 07:30:35ハイカラシティは、ざわついていた。 オオデンチナマズが姿を消したらしい。 前にいなくなった時も、いつの間にか戻ってきた。 今度もまたすぐに戻ってくるだろう。 皆はそうタカをくくっているようだった。 ホタルは、ひとり戦慄した。 これは……もしかして、またヤツの仕業?↙
2017-05-18 07:31:14ホタルの目は、戦いを決意していた。 だが、ヤツが相手となると一筋縄ではいかない。 今はアタリメ司令もいない。 それに何より、アオリのことが心配だ。 じきに、アオリがいなくなったことに皆が気づき始めるはず。 自分までいなくなっては、騒ぎが大きくなる。 いったい、どうすれば……。 pic.twitter.com/h0P2W4gv5T
2017-05-18 07:32:32