童話ミルミル地蔵
「私も草を使ったビジネスで起業しようとおもっています!ですので、草の秘密を知るお前が邪魔だ!! だから、この私と死のラップバトルで勝負だ! 負けた方は死ぬ!」 「いや、ぜんぜんメリットがないのでやらないです」
2017-07-09 02:06:26「勝ったら、洗剤とか、重曹とかクエン酸とか、アルコールとか、なんかそういうの一年分あげますけど!!これ人生の曲がり角」 「ちょっと心惹かれるけど、代償に死は重すぎるし、もうすぐ警察が来ると思います」 「先走り気味に始まってますねぇ」 弟子。 「クッ!しかしお前は逃れられん」
2017-07-09 02:10:17「バニ地蔵様!!バニ地蔵様!!!」 上司がパンパンと手を叩くと、ミルキー美肌地蔵の後ろにいた4体の地蔵のうちの一番殺意と狂気を秘めた地蔵が、ズズーッと登場した 『バニがラップバトルに死の緊張感を齎してやるバニ。 こいつのラップを増幅し、ビームにしてお前に撃つ」 「え、暴力」
2017-07-09 02:15:26「おまえの詩作 マジで駄作 草刈った煙で書く幻覚!」 『増幅バニ』 上司のラップに地蔵力が上乗せされ、ビームとなって、マリンの左耳を掠め、引き戸を貫通し、台所の食器棚を粉砕する 「ちょっと待って上司 持って常識」 「圧倒的不利な状況でも受けて立つ先生ステキですぅ」
2017-07-09 02:24:17「お前の詩才 マジで無才! これでミリオン?笑わせる 俺SELLビリオン 草のビジネス」 『増幅バニ』 上司のラップに地蔵力が上乗せされ、ビームとなって、マリンの右耳を掠め、引き戸を貫通し、電子レンジを粉砕する
2017-07-09 02:37:16「くそ~~~!やっぱりラップバトルじゃないし、あいつのラップ中身無くてつまらんし、ビジネスうまく使えんし、表面だけ真似たペラペラのサランサップだし、ビームってずるいーーー!しかもこっちはラップしても増幅ないじゃん!!!」 「あ、先生ぇ、でも向こうちょっとグサッと来てますよぉ」
2017-07-09 02:50:58「人を殺してまでやろうとしてる草のビジネスがうまくラップに織り込めてないってことは、全然中身考えてないし、ちょっと思いついたからやってみよ、くらいの浅はかさが文字通りサランサップくらい透けて見えるし……
2017-07-09 15:34:09全然自分の人生が乗ってないから迫力が無いんじゃないの。なんでそんなんでラップバトルに勝てると思ったの?中途半端すぎないか?夢は??」
2017-07-09 15:36:10「草のビジネスって言ったらすこし伝わるじゃないですか……。」 元上司はちょっと泣きそうだった。 「あとこれから中身言うつもりでしたし……。」 「それはラップじゃねえから増幅できねえバニ。」
2017-07-09 15:42:54「そういう曖昧に思いついたことをフワッと伝えて自分の考えてること分かるよね的な激甘構ってちゃんみたいなところがあるから、指示出しもいい加減になるし、その結果帰ってきた結果が納得できなくて部下に当たって人望がなくなり、さらに言うことを聞いてもらえなくなるスパイラルになったのでは?」
2017-07-09 15:44:12「そんなことないもん!!!私ことマリンの元上司はめちゃくちゃベストを尽くしてます~~~!!大体マリン君はやめるって打ち明けるのがおそすぎます~~~!シフト調整も新人入れるのも大変だし、私だけのせいじゃないです~~~~!!!!」 「それもラップじゃねえから増幅できねえバニ。」
2017-07-09 15:48:52「ほらまた人のせいにしてる。そうやって甘やかされてうまくいってないとすぐ人のせいにし続けた結果、スーパースイート甘ちゃんにすくすく育って、今回みたいにじぶんの上手く行かなさのやつあたりで人が殺せる高まりに繋がったのでは? 激甘構って犯罪者君では?」
2017-07-09 15:50:59元上司はがっくりと膝を落とした。 「先生ぇ、めちゃくちゃ手厳しいですぅ!ビームがでるラップより先生の指摘の切れ味の方が強いのホント最高ですぅ~~!!!」 「バニもそう思う。こいつだせえバニ。」
2017-07-09 15:55:46「え、ぼく勝ったの?ラップバトルじゃないのに?」 「そうですそうです!先生ぇがご自分の流儀で勝ったんですぅ」 唇をかみしめてぽろぽろ涙をこぼす、髪型が乱れたメガネの成人男性(元上司)。 手をたたいてはしゃぐ美少年(弟子) つまんなそうなお地蔵様(バニ地蔵)
2017-07-09 16:02:04「すごいメンタル弱いし、なんでラップバトルなどを……。」 ここで元上司、スクッと立ち上がる。 「よく考えたら、そういえばラップバトルは終わってなかったですし、ここでラップを撃ち続けたらプロジェクトは続行できると気づきました!」 「切り替え早いよ!なんなのこの人!」
2017-07-09 16:18:37ここでは省略するが、とにかく、元上司は浮ついたラップを幾度か放ち、バニ地蔵が増幅する! ぜんぜんマリンの弱いところを突けていないのであたりはしないのだが、あぶない。 「くそ~~~!あたらないけど、このままだと家があぶない!警察遅い!!!」
2017-07-09 16:23:09「もやもや煙で紡ぐポエム! やや何故売れるか訝しむ悪夢!」 「くっライムは雑なのにちょっと分かるそれ」 「増幅バニ」 「先生あぶない!!」 迫る光弾、かけだす弟子 そのときだ!
2017-07-09 16:28:54『ミルキー地蔵ミル!! アンフェアなバトルはこのミルキーがゆるさん!』 現れたのはあのミルキー美肌地蔵! 『さあマリンくん!きみのライムをこのミルキー地蔵が増幅するミル!デカイのを一発くらわしてやるミル!!』 割り込んで説明中のミルキー美肌地蔵に光弾が直撃する!
2017-07-09 16:31:19「ビワァンアンァンアンアン」 ミルキー美肌地蔵の輝くほどに磨き上げられた美肌が光弾を反射した そうして、跳ね返されたビームが大股で構えていた元上司の股下を掠め、片玉奪う。そして残りが玄関にまっしぐら。 「ピンポーン」「警察でーす!通報でお伺いしたんですがグワーッ!!」
2017-07-09 16:36:13「若林~~~ッ!若林がやられた~~~!クソーやったのは誰ですか?」 「この人です。」 「この人ですぅ。」 「こいつバニ。」 「ミルキーは関係ないです。この人ミル。」 「~~~~~ッッッ!!(片玉を失った痛みで声が出ないがおまえやろ地蔵!という目で」 「逮捕する。」
2017-07-09 16:53:44こうして刻んでタバコにして吸うと詩才が増える草ビジネスを独占しようとした前職の上司は滅びたのであった。 「やったミル!これも全部マリンくんの力ミル!」 「先生ぇ すごいですぅ~!」 「いやちょっと待って、今幻覚の地蔵の考えた段取りと違う方法で勝利に至らなかった?」
2017-07-09 17:11:47「ちっ やっぱりマリンくんは色々なことが気になって繊細な感性の持ち主ミル。」 「お褒め戴きありがとう。」 「マリンくんのラップをビームに変える力で対等のバトルに持ち込んで協力プレイで悪を撃破しようと思ってたミル。ただミルキーの輝かんばかりの美肌でビームが反射されて倒したミル。」
2017-07-09 17:15:28「ミルキーの力じゃん」 「いやいや!!マリンくんがね!ミルキーを毎日磨いてくれた、その他人を輝かせる力がね、悪をね、滅ぼしたの。結果的に。 だからマリンくんの力。」 「なんか強引にまとめようとしてくるな~ 幻覚の地蔵。」
2017-07-09 17:18:17「幻覚じゃないミル!そこの意志は硬すぎるミル!お口つまんでやるミル!ぎゅー」 「いででで、引っぱぁないふぇ。ぷはあ、すげえ幻覚だあ。」 「もー、どう言ったら分かるミル!!真実ミル!マリンくんの書いた詩がミリオン行ったのも真実!口座の桁が増えたのも真実!!」
2017-07-09 19:16:56