モンスターハンター２次創作　～吹雪の覇者～　－骸の王と義憤の戦士－　第一話　来訪

クワトロゾンビ @QZombie

クエストの読み上げがまだまだ硬いなぁ。ま、しっかりやるのはいいこった。 さて、この時間から森と丘に向かうとなると、着くのは夜かね。 つがいがまとまって巣にいると厄介だが、まぁ・・・なるようになるか。

クワトロゾンビ @QZombie

さて、森と丘に着いたな。 まずはベースキャンプを設置しますかね。 「よし、こんなもんか。」 「ですね、では早速――」 おっと、もう行く気かよ。 「まぁまぁ、落ち着けよ。腹が減ってはなんとやらだ。まずは肉でも焼いて英気を養おうぜ。」 「む、それもそうですね。」

クワトロゾンビ @QZombie

ｼﾞｮｳｽﾞﾆﾔｹﾏｼﾀｰ! 「さて、確認だがまずはケルビの角3本と不死虫5匹を手分けして採取、その後一旦ベースキャンプに戻って火竜の巣に進入で間違いないな？」 こんがり肉を頬張りながら作戦概要の確認だ。 やっぱうめぇな。

クワトロゾンビ @QZombie

「えぇ、そうですね。一対一ならどうとでもなりますが、つがいとなると話が変わりますので。」 アマレイクの兄ちゃんも肉をやりながら・・・頑固パンに何塗ってるんだ？ジャムか？ 「なぁ、それ何塗ってるんだ？」 「あぁ、熱帯イチゴの煮詰めですよ。味に変化があって面白いですよ。」

クワトロゾンビ @QZombie

珍しいもの持ってるなぁ。しかし、変わった趣味してるな・・・。 「お、おう、そうか。」 「試してみます？」 ん～・・・ 「いや、今回は遠慮しとくわ。」 「そうですか、結構いけますよ。砂糖を控えてるのでイチゴの味がハッキリ出て美味しいですよ。」

クワトロゾンビ @QZombie

そんなもんかねぇ。 しかし、肉には合わなさそうだがなぁ・・・。 まぁ、なんでもいいか。 駄話もそこそこに、肉も食い終わって腹も膨れた。骨は焚き火に放り込んだ。 「じゃあまぁ。」 「行きましょうか。」

クワトロゾンビ @QZombie

当然だが、ケルビの角と不死虫はさくっと集まって納品ボックスに格納した。 「ここまでは順調だな。」 「えぇ、そうですね。」 それにしても、だ。 「この辺全部火竜の縄張りのはずなんだがな。夜だから巣で休んでいるのかね。やれやれ、厄介なもんだ。」

クワトロゾンビ @QZombie

「どうでしょうかね。生態を考慮すると、どちらかが狩り、あるいは休んでいて残った片方が周辺の見張りをしているのではないでしょうか。」 ふむ・・・。 「なるほどね。ま、やることは変わらんさ。卵だけ拝借してケツまくるだけだ。」 「火竜はどうします？・・・討伐しますか？」

クワトロゾンビ @QZombie

ハッ、愚問だな。 「しねぇよ。今回の俺らは盗人だぞ、その上で殺しまではやれねぇよ。 それに、つがいの火竜をまとめて狩っちまったら上位捕食者がいなくなっちまうしな。」 「気が合いますね、私もそう思っていました。」

クワトロゾンビ @QZombie

アマレイクの兄ちゃんめ、満点の笑顔で返してきやがった。 俺の返答の何が気に入ったのかねぇ。 「まぁ、なんでもいいじゃねえか。さぁ行こうぜ。」 「はい。そうしましょう。」

クワトロゾンビ @QZombie

しかし、夜なのもあるが静まり返っているな。 こりゃあアマレイクの兄ちゃんの言う通り1頭が斥候やってやがるか、2頭とも巣に居るかな。 「やれやれ、もう巣の近くだってのに静まり返ってやがるな。」 「えぇ、2頭一緒に居られると厄介ですね。」 「あぁ、全くだ――っ！」

クワトロゾンビ @QZombie

言うや否や、風を切り裂く轟音が星空から襲い掛かる。 くそが、上からかよ！ 「避けろ！！」 「言われなくても！！」 横っ飛びで凌ぐ。 立ち上がると、奴さんも着地してこっちを向いてやがる。 火竜リオレウス、ね・・・。 なるほど、アマレイクの兄ちゃんの言う通りってことかい。

クワトロゾンビ @QZombie

つーことはリオレイアとは別行動だ、しめたな。 ｸﾞｫｯ! っと、頭を持ち上げたか。だがな！ 「それは通せねぇよ！」 閃光玉で目くらましだ！ ｸﾞｷﾞｬｯ!? おし、効いてるな。 「今だ、行くぞ！」 「はい！」 ふぅ、今んとこリオレウスはこれでいいな。 巣まで最短でダッシュ！

クワトロゾンビ @QZombie

「これで巣にリオレイアが居なければ楽なもんだがな！」 「えぇ、本当ですね！」 すたこらさっさと戦闘から離脱して巣に入る――クソが。 「リオレイアめ、卵抱えて寝てやがる・・・。」 「そうですね、どうしましょうか。」 ん～・・・。 「一つ、考えがある。」 「伺いましょう。」

クワトロゾンビ @QZombie

作戦はこうだ。 まず俺が先行してリオレイアにペイントボールを当てて叩き起こす。 直後に閃光玉の投擲と同時にアマレイクの兄ちゃんが卵に突貫、リオレイアは目がくらんでるから楽に卵が取れるって寸法よ。

クワトロゾンビ @QZombie

逃走経路はさっきリオレウスが居たところへ最短で向かう。 恐らく奴さんは空中で旋回しているはずだ。だったら奥の崖を下るよりは平地のほうがやりやすい。 「どうだ？」

クワトロゾンビ @QZombie

「ふむ・・・いいですね、それで行きましょう。 ただ、念の為これも飲んでおきましょう。」 おっ。 「強走薬か、準備がいいな。」 「えぇ、一応用意しておきました。」 じゃあ、やるか。 「俺が閃光玉を投げたらチャージだ、いけるな？」 「はい。」

クワトロゾンビ @QZombie

さぁて、抜き足差し足忍び足で近づきましてっと。 ｸﾞﾙｩ･･･ｸﾞﾙｩ･･･ ハッ、よく寝てやがる。 「おら起きやがれ。」 ペイントボールをベチッと当ててやると臭いが鼻についたのかね。 ｸﾞ､ｸﾞｳｩ･･･? ゆったり余裕たっぷりに起きてきやがったか、甘いな！

クワトロゾンビ @QZombie

「そらよ！」 閃光一閃。 ｸﾞｷﾞｬｯ!? 「チャージ！！」 「言われなくても！」 アマレイクの兄ちゃんが卵に突貫。 リオレイアは――まだ悶絶してるな、回収のフォローはしなくても大丈夫そうだ。 「ＯＫです、離脱しましょう！」 「あいよぉ！」

クワトロゾンビ @QZombie

ふん、今頃首を振ってやがる。 ようやく目眩が解けたのかい。 ｸﾞｫｯ 首を振り上げたか。 「させるかよ！」 再び閃光。 ｸﾞｷﾞｬｯ!? 「さっさと行こうぜ！」 「はい！」

クワトロゾンビ @QZombie

やれやれ、リオレイアを煙に巻いてなんとか平地まで戻ってこれたか。 「今のところリオレウスは居なさそうだな。」 「えぇ、ですが油断できません。」 ま、そらそうだ。 「また空から急襲されたらたまったもんじゃねえからな。」 「それもそうですね――っ！」

クワトロゾンビ @QZombie

フン、アマレイクの兄ちゃんも気づいたな。 ・・・ｨｲｲｲｲﾝ! ――リオレウスめ、もう嗅ぎつけやがったか！ チッ、アマレイクの兄ちゃん目掛けて滑空ってか！！ 「させるかよぉ！！」 閃光一閃。 ｸﾞｷﾞｬｯ!?――ﾄﾞｼｬｱ!! ハッ、派手に落ちてきたな、ざまみろ。

クワトロゾンビ @QZombie

「今の内だ、さっさといきな！」 「ヴァルムさんも早く！」 まぁまぁ、そう焦りなさんな。 「もう一仕事ってな！」 おまけだ、こやし玉も食らっとけ！ ｸﾞﾎｯ､ｶﾞﾎｯ! 「おーしおし、いい感じに悶絶してるな。そのままあっち行っとけ！」

クワトロゾンビ @QZombie

「やれやれ・・・でも、好機ですね！」 「おう、さっさとずらがるぞ！」 長居は無用だ、とっととつがいの縄張りから出ねぇと――この臭い！？ ﾊﾞｻｯﾊﾞｻｯ！ 「おいおいおい・・・。」 「リオレイア、もう動けるんですか・・・！」 チッ。

クワトロゾンビ @QZombie

「仕方ねぇ、アマレイクの兄ちゃんは先に行っててくれや。」 「なっ！それは承諾できかね――」 「食い止めるだけだ。喋る時間も惜しい、頼むわ。」 「っ・・・了解！」 さて、アマレイクの兄ちゃんは行ったか。 俺の手持ちは閃光玉１１個、こやし玉が９個。あとペイントボールが沢山ね。