核医学医@PKAnzugさんの放射線に関するつぶやきをセシウムを中心にまとめてみた

11
PKA @PKAnzug

.@daily_cult というのは、放射線の特性として、長時間でじわじわ浴びる方が短時間で浴びるより遥かにリスクは低いんですね。これはDNAの修復が常時行われているからです。「長時間」と聞くとヤバそうですが、「単位時間あたりの被曝が少ない」と考えると比較的分かり易いかと。

2011-03-20 12:52:29
PKA @PKAnzug

.@daily_cult これを実践している実例として、癌の放射線治療があります。あれは一気に放射線をかけるのではなく、何日にも分けて少しずつかけますが、その理由は正常組織が回復する余裕を持たせるためです。癌細胞はダメージの自己修復が遅いんですよ。

2011-03-20 12:52:56
PKA @PKAnzug

.@daily_cult また、今回各地で放射性物質が検出されているのは私の予測通りで、このまま予測通りであれば、放射性物質はどんどん検出されなくなるはずです。というのは、放射性物質は漏れ続けているのではなく、主に原子炉除圧目的の排気の際に一緒に出たものだからです。

2011-03-20 12:54:05
PKA @PKAnzug

.@daily_cult なぜこんなことが言えるかというと、各地の空間放射線濃度の変化がスパイク状(急に上がってまた下がる)だから。遠隔地ほどスパイクが目立たなくなる傾向があるのも、拡散による均質化で説明がつきます。ただ、意外に拡散は遅い印象ですね。

2011-03-20 12:54:29
PKA @PKAnzug

.@daily_cult 検出されているのはほとんどがI-131ですんで、8日で放射能は半減します。セシウムも「よくこんなの検出したな」レベルで微量ですし、体内残留が長期間とはいえ排泄はされる物質です。問題となるのはセシウムではなくセシウムの放射線ですんで、影響も予測可能。

2011-03-20 12:54:47
PKA @PKAnzug

.@daily_cult セシウムが残留しやすい場所は骨や筋肉ですが、これらの部位は体組織でも比較的放射線に強い部分ですんで、そういう意味でも「心配するような量ではない」という説明は的確と思います。

2011-03-20 12:55:27
PKA @PKAnzug

.@daily_cult 県などの発表が安全性を強調しすぎているという批判についてですが、一般の方は「僅かなリスクはあるけど大丈夫」という概念と無縁で、リスクの方を極端に大きく捉える傾向があります。重要なのは「大丈夫」の方なんで、それを強調した方がむしろ正しく伝わります。

2011-03-20 12:55:42
PKA @PKAnzug

.@daily_cult 最後に被曝量の限度の話。先に書いた通り「1μSv/hのまま1年間続く」ことはないと思いますが、仮に続いたとして藤倉さんの計算で8.760mSv。これが一般人の年間限度の9倍と仰っていますが、これは一般人の限度が非常に低いからなんですよ。

2011-03-20 12:56:11
PKA @PKAnzug

.@daily_cult 放射線防護は「浴びなければ浴びないほどいい」を前提として考えられているので、環境放射線以外の放射線を浴びる必然性が全くない一般人は極端に低く設定されています。これが放射線業務従事者だと、妊娠可能な女性でも3ヶ月5mSvまで上がります。

2011-03-20 12:56:25
PKA @PKAnzug

.@daily_cult 当然、放射線業務に就くと放射線に強くなるわけではないですし、放射線業務従事者は命を削って業務に就くことを強要されているわけでもないので、その設定の違いは「やむない被曝があるかどうか」にほぼ尽きます。

2011-03-20 12:56:37
PKA @PKAnzug

.@daily_cult 「ほぼ」なのは、一般は子供も含んだ区分だから。線量限度にはかなりのマージンが与えられているので、大人の線量限度内で子供に影響があるとは到底考えにくいですが、子供に関してはちょっとだけ注意した方がいいのかもしれません。

2011-03-20 12:56:51
PKA @PKAnzug

.@daily_cult 長々と書きましたが、核医学医師としての私からの意見はこんな感じです。危険な時に「危険です」と言うより、安全な時に「大丈夫」と言う時の方が専門家は慎重になります。私なんかは半匿名ですが、実名出してる方々の「大丈夫」は職業人生賭けてると思っていいかと。

2011-03-20 13:00:01
PKA @PKAnzug

.@daily_cult あ、そうそう、検出された放射性物質がどれくらい微量かを数字で書いておきましょう。セシウムは医療目的に使わないので、何度か書いてるバセドウ病のI-131治療で使う量(甲状腺機能低下を起こすが発癌報告なし)との比較で。

2011-03-20 13:00:33
PKA @PKAnzug

.@daily_cult テキトーに拾った記事ですが「福島市の水道水から放射性ヨードを177ベクレル/リットル検出」というのがありました。一方で、入院不要なバセドウ病治療では最大500メガベクレル(500000000ベクレル)投与します。入院なら1ギガベクレル超も。

2011-03-20 13:00:50
PKA @PKAnzug

.@daily_cult もちろん、これは治療量なんで、平素でこんだけ摂取してOKということではないですが、I-131摂取における発癌性は治療量でも確認できていません。また、セシウムも出すのはI-131と同じくβ線とγ線なので、セシウムだから極端に違うことはないです。

2011-03-20 13:01:09
PKA @PKAnzug

.@YAKUTATAZU360 吸収されたのではなく表面に付着してるのが大半でしょうから、露地物でも洗ったら大分落ちますね。まあ、洗わないで食えと言われても私なら平気でモリモリ食う程度の汚染なのは間違いないですw

2011-03-20 13:27:46
PKA @PKAnzug

.@t_ton2 まず、この危険レベルの推定というのは、医学では情報が限定的(実証実験=人体実験=不可能)で極めて評価が難しい部分な上、徐々に増える確率的影響をどこから「危ない」とするかは大幅に主観が入ります。したがって、万人に受け入れられるラインは存在しません。

2011-03-20 20:00:53
PKA @PKAnzug

.@sk87542 もちろん物質によって性質は異なります。特に内部被曝の場合は体内動態(蓄積部位・排泄)と半減期が重要。ただ、結局は放射性セシウムも放射性ヨードなどと同様にβ線とγ線の影響が問題なんで、化学物質の毒みたいに物によって作用経路が全く異なるわけではないんですよ。

2011-03-20 21:19:02
PKA @PKAnzug

.@sk87542 また、セシウムの主な蓄積部位は筋肉ですが、ここは放射線に比較的強い部分です。半減期の長さと排泄の遅さ的に、放射性ヨードなんかより遥かに注意が必要な物質なのは間違いないですが、現在報告されているようなごく微量であれば健康被害はありません。

2011-03-20 21:22:02