あいかの「ノベルちゃん三題」（2018年節分から）
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ぴっぴ@あいか
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離島の港に貨物船が着く。桟橋の稼働スイッチを入れた。橋と船が接続されれば荷下ろしが始まる。中身は郵便と季節の品を含む食料品。小さなこの島では、この貨物船は命綱だ。荷の中でも島の皆が待ち望んだ品が下ろされる。瑞々しいすいかだ。この島では贅沢品だ。皆、喜ぶだろう。#ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-27 21:59:20
ぴっぴ@あいか
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「おい！254番がいない！」慌てる死神たち。彼岸の転生待合室に来るべき魂が来ていないらしい。困ったものだ。このままでは件の254番さんは幽霊になってしまう。まぁ私の知ったこっちゃないが。生前はこうしたトラブルを見越して保険をかけるようセールスをしていたものだ。 #ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-26 23:55:34ここから連作投稿『遠足編』です。
時期は特定していないので「そういう時代の話」として読んでいただければ幸い。
ぴっぴ@あいか
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休日出勤＋残業という合わせコンボで納期にはなんとか間に合いそうだ。だが今日は息子の親子遠足だった。嫁も仕事で行けず両祖父母も遠方のため、結局、遠足は一人で行かせた。仕方なかった事だ。かき氷でも買って帰ろうかと思ったが甘味は息子の健康問題で嫁が発狂するのでやめた。#ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-25 21:08:50
ぴっぴ@あいか
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今日は子どもの親子遠足。でも私も旦那も仕事だから一人で行かせる事にした。全く頼りにならない旦那だ。私の仕事が忙しく残業なんて毎度の事なんて解ってるハズなのに。この、かき氷店のレポートがうまくいけばもっと有意な仕事が出来て暮らしもよくなる。遠足なんか些細な事だ。#ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-25 21:35:10
ぴっぴ@あいか
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今日の遠足は一人っきり。友達はみんな、お父さんやお母さんと一緒だけど僕は一人っきり。先生が一緒にいてくれようとしたけれど断った。遠足先の公園にかき氷の屋台。欲しかったけどやめた。さっき来たメールで両親は残業と知った。大丈夫と返す。一人で我慢するのが良い子だから。#ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-25 21:16:11↑ ちなみに現在において、この『遠足編』のようなケースでは「引率者(先生)が責任を取れない」という理由で「まず間違いなく子どもの参加を拒否するし、万が一にも強制的に連れてこられたら、逆に職場にいる親の元に強制的に戻す」ので、この内容は現実には即さないと投稿時にツッコミが入りました。
まぁ、そうなんだろーなー、とは思いました。思いつつもついつい書きたくなってしまった作品なので、それはもう仕方ない、申し訳ない。
と、いうワケで『遠足編』はここまでです。
ぴっぴ@あいか
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四国遍路の道すがら電柱にもたれ休んでると買物帰りのおばちゃんが先ほど買ったらしきバナナをくれた。これが噂の「お接待」かと感激。連綿と続く遍路という時の重みを感じる瞬間だった。続ければいずれ悟りに至りて輪廻転生の苦難から解き放たれると聞く。その時を願い歩き続ける。#ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-25 01:02:55
ぴっぴ@あいか
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実習で思いっきり魔法をしくじって思い出したのは自分の前世。ブラック企業に使い潰された挙句、疲労の果てに落ちていたバナナの皮でスッ転び工場の柱に強かに頭をぶつけて転生するという、ネット小説ならば、とってもよくある出来事。平凡な自分にはお似合いだが、ちょっと泣いた。#ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-24 21:07:34
ぴっぴ@あいか
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暑気払いにと川床へ赴く。床に届く木陰の柔らかい光と、下層の川から耳に届くせせらぎに少しながらも涼を拾う。都の喧噪から隔絶された空間に退屈の贅沢を噛みしめながら扇を持ち出してゆったりと自らを仰いだ。心地よさに眠気を感じて気がつくと夜中。延滞料は痛いが気力は戻った。#ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-24 21:00:37
ぴっぴ@あいか
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CMやTVのロケで知られる広大な丘を堪能した後は工場の資料館を見学。掲示された年表や実際に使われた道具に伝統を感じた。見学を終えたら付設のビアホールでジンギスカン。売店の土産物店でKUMAのサンダルを買う。これを見た家族や友人のビミョーな表情が今から楽しみだ。 #ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-22 21:19:28
ぴっぴ@あいか
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雨上がりの夕日に照らされ、町が韓紅に染まる一瞬。町中に立つ鉄塔(パンザマスト)から長閑な時報の歌が響く。帰ろうかと振り向いた時、そこには夕立の作った二重の虹がかかっていた。そこに妖しい美しさを感じ逆に怖くなった。時報は防災への備えだという事をなぜか思い出した。 #ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-21 23:47:47
ぴっぴ@あいか
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山の中を走る猫団。彼らは次代の猫一族の治安を担う期待の新人。今回のブートキャンプにて最強猫・猫又へと進化すべく集った志ある若手たちだ。だが、どうした事か人間が面会に来た。参加者の一人の飼い主であるという。追い返そうと試みたが彼の持つ鞠とマタタビには勝てなかった。#ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-21 03:07:00
ぴっぴ@あいか
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地域の寺の門前にブロックが積まれている。新しい住職が総本山から派遣されるという事で、お化け屋敷寸前だった荒れ寺を地域と教派団の折半で整備する事となったのだ。今年の地域の夏祭りは盛大にやろうか。近くの酒屋に日本酒とビールとラムネの在庫がどれだけあるか確認しとこう。#ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-19 21:40:12
ぴっぴ@あいか
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記念日が近づく某日。ルビーがいいな、と言われたので宝石カルテルによる値段操作の現実を講義し、その価値など幻想に過ぎないと説いた。のちに綺麗ないばらを見つけて買っていくと、それを投げつけられ、別れを告げられた。やはり趣味の絵画が悪かったのか。絵筆を折る決意をした。#ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-18 22:38:38
ぴっぴ@あいか
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下校中、夕立に降られ慌てて避難した軒下。そこは「ショッピングセンター」とは名ばかりの小さな個人商店。見知ったおばさんたちが夕食の買い物をする中、ただ雨を待つ。やがて差し出される傘。下級生の娘を連れた近所のおばさんが一緒に帰ろうと言ってくれた。今はもう遠い記憶だ。#ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-17 22:56:53
ぴっぴ@あいか
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人々が寝静まる中、それでも夜を照らす輝きがある。そこで蠢く者達は玉虫色の衣で偽りを飾り生きてる。そんな彼らを後目に彼は偽りの輝きから離れた。輝きを支配する倶楽部の追っ手が迫る。だが彼は止まらない。ネオンの灯す偽りの輝きを壊し愛する星の輝きを取り戻すと誓ったから。#ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-16 22:01:44
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彼と共に崖に追い詰められ敵から仲間になれと誘われた。就職面接じゃあるまいしお断りだ。敵は残念そうにスイッチを押す。崖が崩れ私たちは落下。「まぁ保険は必要だ。だから」何かが私たちを受け止めた。崖に大きなハンモック。「用意しておいたのさ！」彼は特撮的ドヤ顔を見せた。#ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-16 09:35:30
ぴっぴ@あいか
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迫るナイフが私の鮮血を散らす。でも足は止めない。「どこへ行く？諦め悪き魔女め」邪精霊の嘲り。私は意に介さず足を進める。「諦めろ！」邪精霊の口角より唾液の泡と共に飛ぶ汚い叫び。…足は止まる。大地に血の魔法陣は描かれた。作動させれば彼が来る。奴を倒せる魔女狩り師が。#ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-14 22:54:52
ぴっぴ@あいか
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町内害獣駆除会合。農作物に被害を与える害獣どもを片っ端から威嚇駆除する大掃除的町内イベントだ。自分も猟銃を手に参加する。地図に赤い印をつけながら人員を配置して害獣どもを追い込む予定だ。寄り道は厳禁。予定外の場所にいたら撃たれてしまう。無事に戻るまでがイベントだ。#ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-13 21:26:07
ぴっぴ@あいか
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洞窟にノミ打つ音が響く。蝋燭の僅かな明かりで、ひたすら磨崖仏を掘る。窟の奥に湧く泉を鏡に、いつしかこの窟こそ我が棺になるだろうと覚悟を決めた男は、その通りに涅槃に至った。完成させた仏像は時に権力者に毒よと狙われながらも時を越えて守られ今も人々に救いを説き続ける。#ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-12 23:02:09
ぴっぴ@あいか
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町の喧噪を抜け、ひなびた古本屋に入る。水煙草をふかす店主に符丁のトランプを一枚見せた。店主は舌打ちするも、店の奥を指さした。礼を言って指された本棚を押し込む。隠し扉だ。出てきた地下への階段を迷わず降りれば魔女裁判の舞台。被告は知人。困難だが全力で弁護を尽くすか。#ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-11 21:35:04
ぴっぴ@あいか
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かの貴人は遠き都での争いに敗れ、うどんの国に来たという。田舎で鼠と戯れる生活は寂しかろうと、地の人々は罪人としてやってきた貴人ではあれども心を尽くし敬った。彼は月明かりの下で息を引き取り都から全国に災いをもたらしたが、うどんの国だけは常にその災禍を免れたという。#ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-10 21:28:38
ぴっぴ@あいか
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和やかな昼下がり。義母が楽しむアフタヌーンティーの優雅で平和なひととき。お茶請けのお菓子は毎日異なる。義母の手作りだ。今は緑のあふれる庭でのティータイムだが、冬にはこれが暖炉の前に変わる。この和やかな日々がずっと続いて欲しいと願わずにはいられない。#ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-09 21:23:36
ぴっぴ@あいか
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今日のランチは、ひとりしゃぶしゃぶとシャレこもう。十二時休憩に入ると共に大急ぎで専門店に駆け込む。仕切に隔絶されたカウンターで肉をしゃぶしゃぶしながら灰汁取りしながら、また肉…楽しんでると端末に通知が来た。職場で僕が探し人になっていると。知らんよ、僕は食うんだ！#ノベルちゃん三題 twitter.com/fairy_novel/st…
2018-07-08 22:31:08