かわいい娘が血のつながった父親とぐちょどろして子供を孕んじゃう話

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帽子男 @alkali_acid

かわいい娘が、血のつながった父親とぐちょどろして子供を孕んじゃう話がいい。

2018-03-18 23:31:38
帽子男 @alkali_acid

人間は生殖可能な時期に入ると、家庭内の異性に嫌悪を抱くという。近親相姦による子孫への悪影響を避けるためだとか。 だが実際には世の中では近親相姦はよく起きるし、性的略取も家庭で頻発している。「本能」があったとしてもそれは抑制としては不十分だ。

2018-03-18 23:34:10
帽子男 @alkali_acid

神話伝承をひもとけば親子兄弟姉妹叔父甥叔母姪従姉弟に血縁同士の婚姻や不義などは枚挙にいとまがない。 ところでその一つによると、同性が結ばれる「背徳」の町で天使を陵辱から守った男はその行いによって滅びを免れるが、どさくさで妻を失い、なぜか娘とのあいだに子供を作る。

2018-03-18 23:37:58
帽子男 @alkali_acid

しかもその件で裁きは受けない。近親姦は同性婚より罪が軽いという話なのだろうか。

2018-03-18 23:39:49
帽子男 @alkali_acid

まあそれはともかくとして、ひとりの娘がいた。 小柄な娘だ。成長が少し遅い。母に似て美しい。父に似て強いところもある。 仲睦まじい両親のあいだに生まれ、すくすく育った。 日々楽しく過ごしていたが、友達は水鳥のほかいなかった。母の腹には妹か弟がいるはずなのだが、なかなか生まれてこない。

2018-03-18 23:41:55
帽子男 @alkali_acid

娘の名はレーエとしておこう。 子供を作れる歳になっても、レーエは父に嫌悪など抱かなかった。 父は大きく、強く、穏やかで、優しく、見方によっては美しくさえあった。 身重の母はいつも父の腕に抱かれて幸せそうで、うらやましくてならない。 「私も父さんに抱っこしてほしい」 そう願った。

2018-03-18 23:44:26
帽子男 @alkali_acid

すると父は空いている腕を一本伸ばして優しく抱え上げてくれる。 けれどもそのそっと包み込むようないたわりに満ちた手つきには、母を支えるときのような特別な情愛がこもってはいないのが物足りない。

2018-03-18 23:45:42
帽子男 @alkali_acid

父が仕事に出ているあいだ、レーエは母にねだった。 「私も、母さんが父さんとしているようにしたい」 「めおとになりたいというのか?あの人と」 母は考えこんだようすだった。 「母さんは父さんをひとりじめしていたいの?」 「していたい。だがお前の頼みなら、でもあの人にも聞いてみないと」

2018-03-18 23:47:38
帽子男 @alkali_acid

父は仕事から戻ってきた。お土産に魚もとってきた。 腕でそっと母の丸々した腹をなぜてから、レーエの申し出について聞く。 父はしなやかな首をねじって、じっと空をあおいでから母の耳の中に長い指のひとつを入れて返事をした。 「またいつか。よそから人が来るかもしれない」

2018-03-18 23:50:00
帽子男 @alkali_acid

レーエは頬をふくらせた。父は乗り気でない。面白くない。 「そんなの関係ない。私は父さんとめおとになって子を作ってみたい。母さんみたいに」 父はまた母を通じて返事をする。 「よそから人が来なくても、お前の妹か弟が生まれる」 「それは父さんではないもの」

2018-03-18 23:52:12
帽子男 @alkali_acid

そこで母はかすかに震えて失禁したので、父は指を耳から抜こうとした。 だが身重の女親はそれを抑えて、まだ大丈夫と男親に合図を送る。 「考える時間がほしい」 「うん。待ってる」 父はいつものように一緒には母やレーエと一緒には眠らず、夜のあいだどこかへ出て行ってしまった。

2018-03-18 23:54:59
帽子男 @alkali_acid

レーエは急に不安になって母にしがみついた。 「父さんを怒らせたかな。もし、戻って来なかったらどうしよう」 「だいじょうぶ」 「でも。父さんのあんなようす初めて見た…もし戻って来なかったら」 「戻って来なかったら二人で探しにいこう」 「うん…」

2018-03-18 23:56:32
帽子男 @alkali_acid

久しぶりに地震があった。父が火山を鎮める儀式をおろそかにしたとしたら珍しいことだった。 けれども父はしばらくして戻ってきた。きれいな貝殻をたくさんお土産に。母の髪をよって作った紐に連ねて飾りにした。 またいつものように話をする。

2018-03-18 23:59:14
帽子男 @alkali_acid

「お前達を平等に同じ気持ちで接せないかもしれない。ノルカーのようにレーエを想うことはできないかもしれない」 ノルカーは母の名だ。レーエは少し胸が痛んだが、それでも嬉しさがまさった。 「いいよ。父さんが私を母さんと同じように妻にしてくれるなら、それで」

2018-03-19 00:01:21
帽子男 @alkali_acid

父はしなやかな首をねじり、瞳をそれぞれ瞬かせて母娘を見比べた。 「父さん。お話するなら、母さんにするみたいに、私に直接して」 父はためらったが、母のノルカーがうなずく。指が伸びて耳に入って来る。 「お前の骨と肉がもう少し大きくなったら。望みをかなえよう」 「もう大丈夫」

2018-03-19 00:03:16
帽子男 @alkali_acid

レーエはほのかにふくらんだ胸をそらす。 「私は父さんの子。母さんよりずっと丈夫」 「レーエ。私だって父さんと結ばれてから強くなったのだぞ」 「でも私の方が強い」 父はおびえたように、それぞれの耳から指を抜いて、そっとまた母の腹に宿る命に外側から触れる。助けを求めるがごとく。

2018-03-19 00:04:50
帽子男 @alkali_acid

次の朝。母は娘を連れだした。海岸の小屋。父が母のためにこしらえた墓だ。 「どうしたの母さん」 「父さんはお前に贈物をやったから、私も何かあげたい」 「ありがとう」 墓には武具が飾ってある。母は剣をとった。 「これをあげる」

2018-03-19 00:06:47
帽子男 @alkali_acid

「これはなに?」 「私の剣だ。ほかの仲間の剣はすべて海に捨ててしまったが、これだけとっておいた」 「なにに使うもの」 「生きたものを斬り裂く。角魚の頭のあれのようなもの。父さんは自前のを持っているだろう?」 「うん…私にもあると思う」 「かもしれない」

2018-03-19 00:08:58
帽子男 @alkali_acid

母は溜息をつく。 「でも私にはない。だからこういうものを身に帯びて、父さんを殺そうとしたんだ」 「母さんが?父さんを?どうして」 「私に与えられた仕事だった。仲間とともに来た」 「父さんを傷つけたの?」 「いいや、ここにたどりついたときはもう私の方が死にかけていた」

2018-03-19 00:10:50
帽子男 @alkali_acid

母は膨らんだ腹を気遣いながら、ゆっくりと剣を動かす。とても慣れたしぐさだった。 「おまけに火山から瘴気が流れてきて、皆ばたばたと倒れた。あの人が気づいてやってくるのがあと少し遅れていたら、お前も私もこの世にいなかった」 「そうなんだ」

2018-03-19 00:14:11
帽子男 @alkali_acid

女親はすこしふうふうと苦しそうに息をして武器を鞘に収める。 「昔のようにはいかないな。かろうじて息があった私ともうひとり…ワザミという男だが、そいつを救おうとして随分苦心したらしかった。ワザミの方が望みがありそうだったが、結局助かったのは私だった」

2018-03-19 00:16:30
帽子男 @alkali_acid

母は小屋の壁に背をあずけ、たわわな乳房の下で腕を組んだ。 「あの人は、長いあいだ泣いていた」 「泣くって?父さんが?私みたいに?」 「ああ。お前のいるところではしないが、とても泣き虫だったよ。赤ん坊のときここへ捨てられて、ひとりで生きてさびしかったのだろう」

2018-03-19 00:19:30
帽子男 @alkali_acid

「そうなんだ…」 「涙は出ないがな…お前の涙が出るところは私似だ」 「不便だよ。泣くと目から水が出るなんて」 「そうだな」 母は微笑んでレーエの髪をくしけずる。子供扱いだが、こころよいのでされるがままになる。 「あの人はきっと、今のレーエと同じぐらいの年だったろう」

2018-03-19 00:21:18
帽子男 @alkali_acid

「小さかった?」 「いや。すでに私より大きかったよ。ただ中身はお前よりずっと幼かった。いつまでもワザミのむくろを抱いて離さないから、埋葬しなければいずれ腐って病のもとになると教えねばならなかった」

2018-03-19 00:22:44
帽子男 @alkali_acid

レーエはなんとなく想像がついた。 父が海の中で大きな魚をつかみ取って、陸に戻り、礫にたたきつけてしとめるとき、一瞬ためらったり、水鳥の卵を盗んだあと何度か巣を振り返るのを見かけた覚えがある。

2018-03-19 00:38:31