ニンジャスレイヤリー だい2わ【プロムで大変!】
「それとも、もう相手が決まっているのかしら?」「えっ、ええと、まだだけど……」ピンキーキャンドルはジェイソンを誘いながら、横目でチラチラと……シャイニーテイルとニンジャスレイヤリーを見ている!そして憎たらしくわらった!憎たらしいけどかわいい!「考えておいてね」「う、うん」 17
2018-04-01 12:59:59ジェイソンが去っていくと、ピンキーキャンドルは腰に手を当ててニンジャスレイヤリー達に向き直った。「あーら、転校生と料理オタクがそんなところで私とジェイソンの甘い会話を盗み見ていただなんて、いやらしいわ」「な、なんですって!?」ニンジャスレイヤリーは悔しい。 18
2018-04-01 13:02:18「ジェイソン、そこそこイイ男だわ。私のショッピング・バッグを持たせて一緒にドリーミーショッピングモールを巡る事ぐらいはさせてもいいかもね!」「そんな場当たりの感情で誘ったのか!?」そうよ。貴方達を悔しがらせる為なら、私なんでもするわ」「なんて奴だ……!」かわいいね! 19
2018-04-01 13:04:33「そうよ、ピンキーキャンドルはこの学園のクイーンよ」「一番なんだから!そして二番目と三番目が私達よ」シュガーシンフォニーとラブリーティントがここぞとばかりにかわいくマウントした。ピンキーキャンドルは高笑いした。「私の誘いを断る無礼者とその仲間には相応の報復あれかし!」 20
2018-04-01 13:07:29もうシャイニーテイルは気が気じゃなかった。ジェイソンを取られたうえに社会的制裁まで受けてしまうとしたら、このキャンディポップ色の学園における日々の生活は辛苦のドブ色だ。食堂でも彼女は震えていた。「ど、どうしよう、どうしよう……」「私に任せて」とニンジャスレイヤリー。 21
2018-04-01 13:09:43「奴らの地位は実体のないものを根拠に築かれたもの。所詮、幻みたいなものよ。私や貴方が強い自己実現をしていれば、結局その悪意は依って立つものをなくし、力を失うわ。ジェイソンを取られちゃいけない!」「でも、あんなかわいいピンキーキャンドルに勝てないよ」「愛!そして作戦!」かわいい!22
2018-04-01 13:12:19「具体的にはどうやるの?」「グッドコップ・バッドコップ作戦よ!」グッドコップ(良い警官)・バッドコップ(悪い警官)作戦?なんだか心配になって来ちゃったね。かわいいけど、大丈夫かい?ニンジャスレイヤリー? 23
2018-04-01 13:14:03ちなみに食堂の隣のテーブルでは、委員長タイプのラブリートップス、運動が得意で素早いパウダーセンセーション、占いが好きなチョコレートデスティニーがオールベリースペシャルスウィートタルトを食べていた。かわいい!「この占いの結果、気になるわ」チョコレートデスティニーは表情を曇らせた。24
2018-04-01 13:16:57「フーッ!」クラブ活動!激しくフットボールする合間に、ジェイソンは水道の水を頭から浴びて気持ちいい!そこへ現れたのは覆面を被って金属バットを持ったニンジャスレイヤリーだ!「生意気なんだよ!」「アーッ!ヤメロ!」アブナイ!逃げるジェイソン! 25
2018-04-01 13:19:53「なんで僕にこんな事を!」「いじめたいんだよ!」「ヤメローッ!」金属バットを振り回しておいかけるニンジャスレイヤリー。かわいいね?と、そこへ飛び出して庇ったのはシャイニーテイル!「やめてェ!」つまりバッドコップがニンジャスレイヤリーでグッドコップがシャイニーテイルだ。かわいい!26
2018-04-01 13:23:03コップ(警官)の尋問の場において、まず態度の悪辣な奴が出てきて容疑者を威圧し、震えあがらせたあと、そのあと別の奴が現れ、心から容疑者の事を考えているようなていで優しくすると、仲間が現れた気になって何でも話してしまうし誘導されてしまうというメソッドの実践だね。 27
2018-04-01 13:27:03だけど、間違っちゃいけないのは、シャイニーテイルは警官じゃなく、心からジェイソンの事が好きな恋するニンニーだってこと!そしてニンジャスレイヤリーは必死で知恵をしぼった友達思いのニンニーだってこと!よかった!かわいい!「暴力はやめて!」叫ぶシャイニーテイル! 28
2018-04-01 13:28:38「チッ。自己犠牲的な愛の力に引き下がらざるをえない」覆面をしたニンジャスレイヤリーは金属バットを捨てた。「大丈夫?」と、シャイニーテイル。「うん、助かった……」ジェイソンは頷いた。「本当にありがとう」「よかった」シャイニーテイルは覆面を見た。「やっぱりやり過ぎよ!」「シーッ!」29
2018-04-01 13:33:17覆面のニンジャスレイヤリーは慌てた。かわいいね!「それより、お前は誰をプロムに誘うんだ!」「あっ……そうだ」シャイニーテイルは思い出した。そしてジェイソンに言った。「私と、プロムに行ってほしいの!」「エッ!」その答えは……!「ごめん……僕、好きな人がいるんだ……他に」エーッ! 30
2018-04-01 13:35:46「それは……ピンキーキャンドル?」「違うよ。彼女は強引に誘ってきただけさ」ジェイソンは首を振った。「その……君といつも一緒にいる、ニンジャスレイヤリーなんだ……」「エッ」覆面はショックを受けた。「エッ」物陰から悔しそうに見守っていたピンキーキャンドルも。 31
2018-04-01 13:37:30「森育ちの野性的さ、本を沢山読んでいる博識さに強い興味を持って……それからどんどん気になってしまい……」ジェイソンはしどろもどろになりながら話した。「彼女の、この学園の階級制度とかに囚われない自由さも、まぶしくて……ごめん」「……ううん、いいの」シャイニーテイルは涙を拭った。32
2018-04-01 13:41:07「そんなのおかしい!ダメ!」ニンジャスレイヤリーは覆面を破り捨てた。「エッ!」ジェイソンは驚いた。「君だったのか!そんな!」「どうしてなのよ!ニンジャスレイヤリー!」物陰からピンキーキャンドルが飛び出した。「どうして貴方って!」 33
2018-04-01 13:43:01「いいから!」シャイニーテイルがニンジャスレイヤリー達を黙らせた。「わ、私は、ジェイソンの事が好き。それだけでいいの」シャイニーテイルは泣きながら笑った。「とにかく伝えられてよかったよ……」ジェイソンはどうしたらいいのやら……。 34
2018-04-01 13:45:34その時だった。学園の裏にあるキューティーポップマウンテンが噴火したのだ。休火山というのは死んではいないので噴火することもあるんだね。大変!虹色の星屑が天高く噴き上がって、溶けたキャンディフレーバーのマグマが流れ出した!キャンディウッド・フォレスト全滅の危機だ! 35
2018-04-01 13:47:27「そんな!」大変な事が起ころうとしている!ニンジャスレイヤリーはしかし、グッと歯を食いしばって立ち、覚悟を決めた。「わ……私に任せて」かわいい!「そんな!どうするのよ!避難しないと火山弾が!」と、シャイニーテイル。「危ないわ!死んじゃう!」と、ピンキーキャンドル。 36
2018-04-01 13:49:44「なんとかやってみる」ニンジャスレイヤリーは皆を振り返り、頷いた。(((仕方ねえな……)))その肩の上に、赤黒く燃える妖精、ペペロチーニが明滅した。普段はニンジャスレイヤリーにしか見えないイマジナリー妖精だが、その瞬間、皆は目撃した。かわいい! 37
2018-04-01 13:51:56シャイニーテイルはハッと思い至った。「まさか、あなた、その妖精……先週の地震によるビューティークリスタルタワー倒壊を防いだ謎のニンニーって、もしかして……」「ひみつにしてね」ニンジャスレイヤリーは精一杯強がり、ウインクした。「今回も、きっとできる」 38
2018-04-01 13:53:56(((やるのか、やらねえのか!時間がねえぞ!)))ペペロチーニが急かした。(((放置すれば火山噴火の灰が拡散し、へたをすりゃ北半球の空が数年規模で太陽光が遮られて悲惨な冬の世界が訪れる。この地域だけの話じゃなくなっちまう!)))「よし、やるしかない!」(((そういうこったぜ!))) 39
2018-04-01 13:57:15「ドリームファンタスティックオーガナイズ!シフトスパーク!」ニンジャスレイヤリーは無限の色彩と化したペペロチーニを身にまとった!「シャイニングレボリューションサテライトストライク!」光の帯を激しくまき散らしながら飛翔!かわいい! 40
2018-04-01 13:59:49