【第六回】一チョロうどん【4*3一本】

ｍｈ @mai021126

#一チョロうどん 4/3(火)の夜に、一チョロ140SS連投【一チョロうどん企画】を開催します。 他参加者の呟きから単語を拾い、そこから新たに140SSを投下していくだけの企画。制限時間は一時間です。 過去ログはこちら(togetter.com/li/1148709) FF内外お気軽にご参加ください！ ルール詳細は以下ツリー pic.twitter.com/lzxbIpey2F

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ｍｈ @mai021126

ルール及び企画の流れについて詳細 ①開始時刻になりましたら主催がテーマを発表します。 ②それに沿った140SSを「ハッシュタグ付きで」ツイッターに投稿します。 ③ハッシュタグのつけられた140SSを楽しみましょう。 ④投稿された呟きのなかでお好きに単語やシチュエーションを拾いましょう。→

ｍｈ @mai021126

⑤拾い上げた単語等を使って新しく140SSを投稿しましょう。 ⑥自分の140SSから派生した妄想がきっと新たに生まれることでしょう。 流れとしては以上です！俳句でいう「本歌取り」や言葉遊びの「単語しりとり」「連想ゲーム」の二次創作140SSバージョン、という形になります。

ｍｈ @mai021126

ご質問があったので追加 ※ハッシュタグつきで、と呟きましたが企画の性質上「ハッシュタグ込で140文字」です。 本意は文字数内に収めるところではないので、オーバーしそうな時はリプライ等で続けたりしても大丈夫です。

ｍｈ @mai021126

140SSの練習がしたい・お題が欲しい・手早くアウトプットする訓練をしたい・好きなシチュを他の人にも書いてほしい・とにかく一チョロが書きたい etc...　制限時間内にTLへ140SS(通称おうどん)を流し、美味しく味わって頂ければと思います。終了後はtogetterにてまとめます。よろしくお願いします。

ｍｈ @mai021126

お待たせいたしました、第六回一チョロ一本うどんのお題は「桜雨」です。 参加の呟きには #一チョロうどん をつけて投稿してください。

ｍｈ @mai021126

季節外れの春雨は、満開だった桃色の花びらを散らせてしまっていた。雨粒と一緒に落ちてきた花を摘まみ、一体どんな気持ちでいるのだろうなんて巡らせる。「卒業おめでとう」僕らは途方に暮れた気持ちで桜並木を眺める。自称しっかり者の傍にいられる建前を手に、延長戦の始まりだ。 #一チョロうどん

佳澄（かすみ） @ksm_h11

卒業式や入学式は、雨なことが多かった。せっかくの桜も散ってしまって、残念な思いをしたものだ。その反動だろうか、成人してからの方が花見をすることが増えた。 まあ、今も降られてる訳だけど。人混みを嫌う下の弟がそれでも腰を上げてくれるから。桜雨も、そんなに嫌いじゃない。 #一チョロうどん

ｍｈ @mai021126

人混みを嫌う下の弟が、誘っても嫌がらずについてきてくれるのが花見だった。気が合いませんね、なんて言いながらも少しずつ軽口を叩けるようになっている辺り互いの成長を感じる。「あ」「わっ」ただ指先が触れ合っただけなのに思わず出る声。これは本当に正しい距離なのだろうか。 #一チョロうどん

佳澄（かすみ） @ksm_h11

気まずさに耐えきれず、兄弟でこの距離感は不自然じゃないかと疑問を口にしてみた。それをどう解釈したものか、 「……それって逆に、貴重で特別なことなんじゃないかな!?」 やたら前向きな意見が返ってきた。終いには清く正しい関係を築こう、とこう来た。 ……それも何か違わない？ #一チョロうどん

ネココ🍀寝落ちからの復活 @necocopy

「ねえ、後悔してるでしょ」そう言って目を伏せるお前の髪に桜の花びらがひとつ、ふたつ振り落ちる。「バカ野郎、なに言い出すんだよ」後悔なんて、何十回、何百回だってしたっていい。「そういうお前は後悔してんのかよ？」花弁を散らしさらさら落ちる雨に満月がおぼろげに霞む。 #一チョロうどん

ｍｈ @mai021126

おぼろげに霞む月を見上げて、一体あと何回こんな夜を過ごせるんだろうと息を吐いた。後ろでは何も知らない顔した兄がすやすやとお行儀よく寝ている。タバコの煙がしみついた壁紙も、ギシギシスプリングがうるさいベッドの音も、すべてが愛おしくして仕方ないのだからタチが悪い。 #一チョロうどん

🐙八橋杏子(秘密)🐙 @kyoko8284

菜の花畑に入り日薄れ、見渡す山の端霞深し。「何、突然童謡歌ってんの」「中学の時習ったろ。こんな綺麗な夕方にぴったりだなって」そう言って、兄は金色の花畑で夕焼け色に溺れてゆく山々を黙って見つめる。春のそよ風が運ぶ淡い花の香りを浴びる俺たちを、まろい月だけが見ていた。#一チョロうどん

日和見ひより☘ @hiyorimihiyori

雲の切れ間から覗く月の光が、その顔を、一層物憂げに見せていた。 「ねぇ、後悔してる？」 おれは、そろり、と側に寄って、華奢な手を握る。 「後悔するほどのこと、してくれんの？」 凄然とした笑みを浮かべて振り返った兄は、おれの手を握り返して「月が綺麗だね」と囁いた。 #一チョロうどん

ときつかなと🜸 V.Etoile @tokitsukanato

「月が綺麗だねー」チビ太のおでん屋の帰り道。ケツ毛が燃えると喚いていた酔っ払いの足を持って引きずっていたら、不意にそんな事を言い出した。振り向くと酔っ払いは後頭部から薄ら白煙を上げながらも夜空を見上げていた。追った視線の先には満月。「……一緒になら死んでもいいよ」 #一チョロうどん

S(えす)🐯-新規未来 @smr4173286

じゃあ一緒に死んでよ。 ボロボロになっている様子が耐えられず、おれに何ができる？と聞いたらそんな言葉が帰ってきた。うっすら笑っているのに目はただの硝子玉だ。その目に吸い込まれるように、細い首に手をかける。硝子の目に、おれは写っていない。 ねぇ、おれどんな顔してる？ #一チョロうどん

twinkle@booth通販中 @ScorpiiCor

「ねえ、知ってる？今日の月って」 ほら、また始まった。アンタは何時だってそうして知ったかぶって、テレビやネットで見知った知識をひけらかす。それが他の兄弟に揶揄される原因だと解っていないこの人の、その愚直とも言える様が愛おしい。だから俺は何時もこういうのだ。 「　　」 #一チョロうどん

0034 @0034ichichoro

暗い夜に浮かぶ月と桜と、それと一松のなんともいえない物憂げな顔。 窓から見える大きな桜の気がさざめいて、桜の花びらを遠くへ飛ばしている姿はお別れの挨拶に手を振っているかのように見える。 「葉桜になる前にもう一回お花見行こう…」 彼は優しく笑って、俺の手を握る。 #一チョロうどん

葛砂星音/藍葉 @Pinus_ind7126

ざあ、と、桜が降る。だけど雨よりも優しい色で、雨よりも温かい空気をまとう。「いちまつ」その中でこちらを向く兄さんも、穏やかな顔をしていた。雨は嫌いじゃないけれど、雨模様の兄さんを見るのは嫌いだから。「兄さんは、桜が似合うね」きっとおれも、柔らかく笑えてる。#一チョロうどん

ｍｈ @mai021126

「桜が似合うね」そう告げた弟は穏やかな顔をしていた。なまぬるい風と同じ温度をした伏せがちの瞳がこちらを向く。ねえいちまつ、桜の木の下には死体が埋まってるんだよ。優しく笑うお前は知らないだろうし、どうか知らないでいて欲しい。足元に、押し殺されたものがあるってことを。 #一チョロうどん

ネココ🍀寝落ちからの復活 @necocopy

「お前のこれ、掘り出してきたよ」どろどろになって帰宅したチョロ松は、風呂敷包みを大事そうに抱えている。どうして、って言うか自分で埋めた場所も忘れてたのに。ひざの上で包みを広げ、ふわりと毛並みを撫でる。「お前と一緒にこれを抱えて生きたいんだ。この傷も込みで」 #一チョロうどん

higuruma＠( ﾟдﾟ )＜ｸｹｰ @higu39

#一チョロうどん 埋まってるものを掘り起こしたいんだよね。そう言った兄に、俺はただただついてきた。去年のちょうど今頃に、桜の下で、俺はこの人に告白をし た。ずっと保留にされてたから、いよいよとどめ刺されるかと思ったら。 「待たせてごめん。好きだよ」 言葉が、桜と一緒に降ってきた。

S(えす)🐯-新規未来 @smr4173286

桜が満開だったのを覚えている。桜の雨に打たれながら、あいつは泣いていた。ボロボロと流れる涙が桜と重なり、それが何故だか現実離れして見えた。零れる涙と共に溢れる笑顔は一生忘れない。 失恋するつもりだったのになぁ。「僕もずっと好きだった」なんて、おれも泣くわ。#一チョロうどん

葛砂星音/藍葉 @Pinus_ind7126

ぼろぼろと涙が零れた。「別れよう」と。こんな日が来る覚悟なんてできてない。いやだ、と、その言葉すらかさついて発せない。「……なんて、嘘」エイプリルフール、って笑う兄さん。……エイプリルフールはもう過ぎましたけど？詰めが甘いとこがお前らしいけどね。でも心臓に、悪い。#一チョロうどん

とりにくちゃん @otoriniku

今日何の日か知ってる？ そう、エイプリルフールっていってね嘘をついてもいいっていう風習なんだけど、え、知ってる？　そっか―流石ドメスティックパリピだよね！　うんうん、そっかー、うん、ね、その……お、お前のこと、好き、何だけど……とかこういうのはきっついよねごめんね。 #一チョロうどん